ジロ・デ・イタリア第6ステージのフィニッシュ前で落車したアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)とダニエーレ・コッリ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)の容体が判明。コンタドールは左肩の脱臼を負いながらも第7ステージをスタートする予定です。



表彰式を終えたアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)がチームホテルに向かう表彰式を終えたアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)がチームホテルに向かう photo:Tim de Waele


残り250mで落車したアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)が遅れてフィニッシュ残り250mで落車したアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)が遅れてフィニッシュ photo:Kei Tsuji
ジロ第6ステージのフィニッシュ地点で、フェンスから身を乗り出した観客のカメラが起因となって発生した大落車。再スタートを切ったコンタドールは総合首位を守ったものの、左腕を上げることができず、表彰台でマリアローザに袖を通すことが出来なかった。

アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)がマリアローザに袖を通すことなく表彰台を去るアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)がマリアローザに袖を通すことなく表彰台を去る photo:Kei Tsujiティンコフ・サクソとレース主催者RCSスポルトのリリースによると、午後7時、チームホテルに戻ったコンタドールはレース主催者が用意した移動式医療車両で30分間にわたって検査を受けた。X線検査とエコーグラフィーを受け、落車によって左肩が脱臼していることが判明した。

表彰式を終えたアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)がチームホテルに向かう表彰式を終えたアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)がチームホテルに向かう photo:Tim de Waele「骨折は見つからなかったが、左肩が脱臼していた。ドクターには一晩中とにかく腕を動かさないように勧められたよ。今は左腕を動かすために右腕で補助している状態で、明日の朝まで動かさずに過ごしたい。明日の朝、ドクターにテーピングを施してもらう予定だ」とコンタドールは語っている。

コンタドールは落車後すぐに肩が脱臼していることに気づき、本能的に自分で元の位置に戻したと言う。そして表彰台の裏でマリアローザ授与式の出番を待っている時に再び脱臼。表彰式が終了するとすぐにチームホテルに向かった。なお、長いキャリアの中でコンタドールは鎖骨を骨折したことがない。

「このジロのために長い時間ハードなトレーニングを積んできた。だから第7ステージもスタートしたい。最後の最後まで戦いたいんだ。明日のスタートに関しては楽観的に捉えているけど、今は経過を観察しながら落車の影響がどれほどあるのかを見定めたい」とコンタドールは締めくくった。

落車現場からストレッチャーに乗せられて救急車で搬送されたコッリはX線検査によって上腕骨の複雑骨折が判明。内臓へのダメージを免れたことがCTスキャンで確認されている。コッリは翌日に上腕骨の手術を受ける予定だ。

text&photo:Kei Tsuji in Grosseto, Italy

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