3日間のブエルタ・ア・カスティーリャ・イ・レオン　頂上ゴールを制したローランが総合優勝

4月17日からの3日間、スペイン北部でブエルタ・ア・カスティーリャ・イ・レオン（UCI2.1）が開催され、最終日の山岳ステージで独走したピエール・ローランが総合優勝。地元のモビスター勢を抑え今期初勝利を飾った。

---

第1ステージ ペロ・ビルバオ（スペイン、カハルーラル）がゴール勝負を制する (c)vueltacastillayleon.es1985年に初開催され、今年で開催30回目を迎えるブエルタ・ア・カスティーリャ・イ・レオンは、その名の通り、スペイン北部のカスティーリャ・イ・レオン州を舞台にしたステージレースだ。2011年までは5日間開催だったものの、翌年から3日間に縮小されている。

第2ステージ 降雪のため途中区間がニュートラル扱いに (c)vueltacastillayleon.esスペインを中心に17チームが出場する中、優勝候補筆頭はベナト・インチャウスティやイゴール・アントン（共にスペイン、モビスター）らモビスター勢とピエール・ローラン（フランス）をエースに据えたユーロップカー。レースの蓋を開けてみれば、レースの主導権を握ったのはやはりこの2チームだった。

ペロ・ビルバオ（スペイン、カハルーラル）の初日ステージ優勝&リーダージャージ獲得で幕開けたレースは、2日目の中盤に控える標高1930mの山岳アルト・ダ・トーレであまりの寒さと降雪のため、下山区間がニュートラル扱いとなる事態に。選手たちはチームカーに乗り込んでダウンヒル区間をやり過ごし、リスタートを経て20人の集団スプリントでセルゲイ・シロフ（ロシア、ロコスフィンクス）が金星を上げた。

そして総合成績に直結する第3ステージ。カハルーラルがコントロールする集団はハイペースのまま山岳区間に突入して逃げを吸収。ゴールへと至るアルト・デ・ルビアン（標高1540m、高低差550m）で総合優勝を掛けた登り勝負が勃発する。

---

第3ステージ ピエール・ローラン（フランス、ユーロップカー）が後続を引き離す (c)vueltacastillayleon.es第3ステージ ローランを追うベナト・インチャウスティ（スペイン、モビスター）ら (c)vueltacastillayleon.es

第3ステージ 登坂力でステージと総合を手に入れたピエール・ローラン（フランス、ユーロップカー） (c)vueltacastillayleon.es

---

総合表彰台　モビスターの2人を下したピエール・ローラン（フランス、ユーロップカー） (c)vueltacastillayleon.es先手を打ったミゲルアンヘル・ルビアーノチャベス（コロンビア、コロンビア）はメカトラによって後退し、代わってピエール・ローラン（フランス、ユーロップカー）が独走を開始する。インチャウスティやアントンが追走に回ったものの、ローランのペースは衰えること無くゴールへ。インチャウスティを16秒引き離し、自らの登坂力で総合優勝を飾ってみせた。

ツール・ド・フランスでの活躍を狙うローランにとって、2013年4月のシルキュイサルト以来2年ぶりの勝利。「勝利はいつだって嬉しい。素晴しいチームと一緒だとことさらだよ」とツイートしたいる。ローランは今週水曜日のフレーシュ・ワロンヌ、日曜日のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュと連続出場し、ツール前にはクリテリウム・ドーフィネの最終調整を行う予定だ。

---

4月17日（金）第1ステージ　アヴィラ〜アルバ・デ・トルメス （147.4km）
1位　ペロ・ビルバオ（スペイン、カハルーラル）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　3h35'19"
2位　エンリケ・サンス（スペイン、モビスター）
3位　カルロス・バルベロ（スペイン、カハルーラル）
4位　アンジェロ・テュリク（フランス、ユーロップカー）
5位　アンドレア・パリーニ（イタリア、スカイダイブ・ドバイ）

---

4月18日（土）第2ステージ　グアルダ〜フエンテス・デ・オニョロ （208km）
1位　セルゲイ・シロフ（ロシア、ロコスフィンクス）　　　　　　　　　　　　　　　　　　5h4'52"
2位　カルロス・バルベロ（スペイン、カハルーラル）
3位　ミゲルアンヘル・ルビアーノチャベス（コロンビア、コロンビア）
4位　アンジェロ・テュリク（フランス、ユーロップカー）
5位　エドガー・ピント（ポルトガル、スカイダイブ・ドバイ）

---

4月17日（日）第3ステージ　サモラ〜アルト・デ・ルビアン （179.2km）

---

個人総合成績


text:So.Isobe
photo:vueltacastillayleon.es