JBCFのTTとクリテ、そして大阪車連のJOTO CUPが2日間にわたって行なわれた大阪・舞洲。全部で22クラスのレースが行なわれ、2日目終了時点でのリーダーは豊岡英子(パナソニックレディース)と風間博之(サイクルフリーダムレーシング)に。

関西で毎年、春の舞洲として親しまれているのがJBCF主催の舞洲クリテリウムと、大阪府・大阪市車連主催の大阪クリテリウムin舞洲だ。今年は4月4日と5日の2日間開催となり、1日目にJCF登録高校生の部とJBCFのFとEクラスタの舞洲タイムトライアルが、2日目に”JOTO CUP”とJBCF舞洲クリテリウムが行なわれた。順を追ってレポートしよう。



第1日 4月4日(土)
JCF登録高校生男子

登録高校生 ラスト2周、逃げ続ける浜田大雅(藤井寺工科)登録高校生 ラスト2周、逃げ続ける浜田大雅(藤井寺工科) photo:Hideaki TAKAGI
登録高校生 表彰登録高校生 表彰 photo:Hideaki TAKAGI1周0.85kmを36周する30.6kmで行なわれたJCF登録高校生男子は、大阪高体連近畿大会予選も兼ねてスタート。散発的なアタックがかかるが決定的な逃げにならない展開の中、後半単独で抜け出したのは浜田大雅(藤井寺工科2年)。一時は30秒ほどの差をつけ10周以上を逃げる。ゴール前、集団も迫ったが2秒差で浜田が逃げ切り優勝。

「今日は貯めて最後に出ようと思ったのですが、集団のスピードがそれほど速くないと感じ、途中でちょっと抜け出してみようと思って出ました。残り10周以上ありましたがゴールまでは気合いで走りました。一番いい勝ち方と思います」と初優勝の浜田は語る。

1位 浜田大雅(藤井寺工科)44分01秒
2位 山本隼人(秋桜)+02秒
3位 植益和行(興国)
4位 福永大智(城東工科)+03秒
5位 長谷川聖汰朗(興国)
6位 山住虎太郎(興国)+04秒



JBCF舞洲タイムトライアル

コースは1周2.0km、180度ターンが3箇所、カーブが2箇所、直線は長くても400mという、テクニックも重要なもの。すべてのクラスタが1周2.0kmで行なわれた。

Fクラスタ

TT F 1位 伊藤杏菜(Champion System Japan)3分11秒320TT F 1位 伊藤杏菜(Champion System Japan)3分11秒320 photo:Hideaki TAKAGI後半スタートの伊藤杏菜(チャンピオンシステムジャパン)が3分11秒320の好タイムを出す。最終走者の豊岡英子(パナソニックレディース)は中盤まで伊藤のペースを下回ったが終盤に追い上げ、フィニッシュは3分12秒724と1秒強届かず、伊藤が優勝。

優勝した伊藤は「TTは好きなので勝ちたいと思っていました。TTバイクでの練習も重ねてきました。勝負を挑むならばTTバイクでディスクをはいて試したいと思って使いました。いつも豊岡さんに負けていたので今日は結果に驚いています」と語る。

1位 伊藤杏菜(チャンピオンシステムジャパン)3分11秒320
2位 豊岡英子(パナソニックレディース)3分12秒724
3位 棟近陽子(BH ASTIFO)3分19秒673

E1クラスタ

TT E1 1位 風間博之(サイクルフリーダムレーシング)2分54秒806TT E1 1位 風間博之(サイクルフリーダムレーシング)2分54秒806 photo:Hideaki TAKAGI
6番目出走の大町健斗(安芸府中高等学校)がいきなり2分58秒746を出す。それまでE2・E3の120人ほどの選手は3分を切れていなかったが、高校2年になったばかりの選手のタイムを後続の選手たちは目標にすることになる。大町のタイムが破られたのは45番目出走の藤岡徹也(クラブシルベスト)で2分58秒364。さらに記録は塗り替えられ、最終から2番目の佐藤信哉(VC Fukuoka)が2分55秒724で2位、そして最終走者の風間博之(サイクルフリーダムレーシング)が2分54秒806を出して優勝。

「自信は無かったです。みんな速かったので。コースの状況からノーマルバイク+ディープリムを選択しました。ただDHバーは必要と思い、今朝にシルベストさんへ行って買ってきました。宇都宮に続いて2連勝なので嬉しいです」と優勝した風間。

TT E1 2位 佐藤信哉(VC Fukuoka)2分55秒724TT E1 2位 佐藤信哉(VC Fukuoka)2分55秒724 photo:Hideaki TAKAGITT E1 3位 豊田勝徳(コラッジョ カワニシ サイクリングチーム)2分56秒776TT E1 3位 豊田勝徳(コラッジョ カワニシ サイクリングチーム)2分56秒776 photo:Hideaki TAKAGI

TT E1 表彰TT E1 表彰 photo:Hideaki TAKAGI1位 風間博之(サイクルフリーダムレーシング)2分54秒806
2位 佐藤信哉(VC Fukuoka)2分55秒724
3位 豊田勝徳(コラッジョ カワニシ サイクリングチーム)2分56秒776
4位 藤岡徹也(クラブシルベスト)2分58秒364
5位 大町健斗(安芸府中高等学校)2分58秒746
6位 山下雅典(SPADE・ACE)2分58秒899



第2日 4月5日(日)
JOTOカップ エキスパート 21.25km

JOTO CUP エキスパート 今井雄輝(アクアタマユーロワークス)が優勝JOTO CUP エキスパート 今井雄輝(アクアタマユーロワークス)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
JOTO CUP エキスパート 元シマノレーシング4人が走るJOTO CUP エキスパート 元シマノレーシング4人が走る photo:Hideaki TAKAGI経験豊富およびJCF登録者が出場する最上級者クラスがエキスパート(C1)。JBCFのE1よりもハイレベルともいえるメンバーが参加。シエルヴォ奈良ミヤタ・メリダ、イナーメ信濃山形、バルバクラブ、チームマッサ、アクアタマユーロワークスらが参加。ひときわ目立つのは”ペダル”。松井久、今西尚志、大内薫そして島田真琴の元シマノレーシングが参加。
JOTO CUP エキスパート 表彰JOTO CUP エキスパート 表彰 photo:Hideaki TAKAGI
レースは序盤からアタックの応酬に。中心はシエルヴォ奈良のメンバー。常に逃げに送り込みレースを主導。ここにペダルメンバーが入り集団コントロールも。しかし逃げは決まらず終盤へ。ラスト2周に福留康介(イナーメ信濃山形)が鋭くアタック。これを追ったメイン集団の中から今井雄輝(アクアタマユーロワークス)が抜け出す。

集団前方は福留を吸収しながらゴールへ。後続から島田が激しく追い上げライン上でほぼ同時にフィニッシュ。結果、数ミリという僅差で今井が逃げ切って優勝。「ゴールは島田選手にかわされたと思いましたが勝てて嬉しいです。一昨年の白浜以来の優勝ですね。今日は最後のスプリントにかけることを選択し走りました」と優勝した今井。

1位 今井雄輝(アクアタマユーロワークス)31分11秒
2位 島田真琴(ペダル)
3位 川原寛之(バルバクラブ トヤマ)+01秒
4位 松井久(ペダル)
5位 福留康介(イナーメ信濃山形)+02秒
6位 長野耕治(アクアタマユーロワークス)



JBCF舞洲クリテリウム
Fクラスタ

15周12.75kmで行なわれた女子。アタックはかかるが決定的な逃げにならず、8周目のスプリント賞を中原恭恵(JBCF J-FEMININ)が獲得。集団のままゴールへ向かい、最終周回のバックストレートで中原が先頭に立ちコーナリング。中原先頭で立ち上がるが、豊岡と伊藤が追い上げ豊岡が中原をかわして優勝。

F・登録女子 豊岡英子(パナソニックレディース)が優勝F・登録女子 豊岡英子(パナソニックレディース)が優勝 photo:Hideaki TAKAGIF・登録女子 表彰F・登録女子 表彰 photo:Hideaki TAKAGI

「昨日のTTは失敗して負けましたが、今日は大阪のこのコースなので自分が勝たねばと思い、最後のコーナリングからフィニッシュラインまでも落ち着いて走ることができました」と豊岡。豊岡はこれでJフェミニンリーダーに。2位となった中原は第一線で活躍するトライアスリート。自転車でも2013年都道府県ロード長崎大会で優勝している。JBCFへの登録とクリテリウム出場は初めてとのことだが、スピードも持つことをこのレースで見せた。

1位 豊岡英子(パナソニックレディース)21分04秒
2位 中原恭恵(JBCF J-FEMININ)
3位 伊藤杏菜(チャンピオンシステムジャパン)

E1 1組

30周25.5kmで行なわれたE1クラスタは2組に分けられた。1組目はアタックが続くものの決定的な逃げにはならない。コラッジョカワニシサイクリングチーム、チーム・アヴェル、ボンシャンスらが動き、イエロージャージの風間はマークされつつも前方で展開する。集団のまま最終周回へ。最終直線を先頭で立ち上がった松木健治(クラブシルベスト)が、今年からナカガワAS.K'デザインで走る野口忍の猛追を振り切り優勝。

E1 1組 松木健治(クラブシルベスト)が優勝E1 1組 松木健治(クラブシルベスト)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
1位 松木健治(クラブシルベスト)35分31秒
2位 野口忍(ナカガワAS.K'デザイン)+01秒
3位 児玉誠治(Lumiere KOBE)
4位 松井大悟(トンデモクラブ CSKAGA)
5位 伊藤舜紀(ボンシャンス)
6位 下島将輝(コラッジョカワニシサイクリングチーム)

E1 2組

序盤からアタックの応酬に。岩佐昭一(サイクルフリーダムレーシング)の逃げに佐藤信哉(VC Fukuoka)が合流。さらに大町、丸山英将(SQUADRA CORSE cicli HIDE)、東畠信行(ナカガワAS.K'デザイン)が合流し5人で逃げ続ける。最終周回に大町がスパートし岩佐、佐藤と3人に。バックストレートで先頭に出た岩佐がそのまま逃げ切って優勝。2日連続でサイクルフリーダムレーシングは1位に、佐藤は2位に。

E1 2組 ゴール前E1 2組 ゴール前 photo:Hideaki TAKAGI
1位 岩佐昭一(サイクルフリーダムレーシング)35分17秒
2位 佐藤信哉(VC Fukuoka)
3位 大町健斗(安芸府中高等学校)+01秒
4位 丸山英将(SQUADRA CORSE cicli HIDE)+05秒
5位 東畠信行(ナカガワAS.K'デザイン)+07秒
6位 内山雅貴(ボンシャンス)+28秒

Jフェミニンリーダー 豊岡英子(パナソニックレディース)
Jエリートツアーリーダー 風間博之(サイクルフリーダムレーシング)

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photo&text:高木秀彰

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