トレーニング中の落車で鎖骨骨折を負い、アワーレコード挑戦延期を余儀なくされていたアレックス・ダウセット(イギリス、モビスター)が復帰。5月2日にイギリス・マンチェスターで世界新記録に挑むことを発表した。



5月2日、イギリス・マンチェスターのナショナルトレーニングセンターでアワーレコードに挑戦する5月2日、イギリス・マンチェスターのナショナルトレーニングセンターでアワーレコードに挑戦する (c)Canyon Bicycles,Rene Zieger


「骨折以前と比べても失ったものは無い」アレックス・ダウセット(イギリス、モビスター)「骨折以前と比べても失ったものは無い」アレックス・ダウセット(イギリス、モビスター) (c)Canyon Bicycles,Rene Zieger挑戦に使うのはキャニオンがチームの技術部門と共同開発したSpeedmax WHRだ挑戦に使うのはキャニオンがチームの技術部門と共同開発したSpeedmax WHRだ (c)Canyon Bicycles,Rene Zieger2月27日のアワーレコード挑戦を発表した直後のトレーニング中に落車し、鎖骨骨折を負ったダウセット。一時的に記録挑戦を白紙に戻していたが、順調に回復しているため今回の再挑戦発表に至った。

「#PerfectHour(ダウセットのアワーレコード挑戦ハッシュタグ)に挑戦するためトラックに戻って来ることができ興奮している」とは、退院直後からローラー台での練習をスタートしていたというダウセット。「絶好調だっただけに骨折直後は本当にがっかりしたが、現在は100%回復している。骨折前と比べても失ったものは一つも無いと確信している。」とコメントする。

ダウセットがアワーレコード挑戦の場に選んだのはイギリス、マンチェスターのナショナルトレーニングセンター。1996年9月には同郷のクリス・ボードマンが所謂"スーパーマンスタイル"で当時世界最高記録である56.375kmを記録した場所でもある。「この場所で同じ戦いに挑むのはとても名誉なこと」とダウセットは語った。

また、ダウセットは血友病(遺伝性血液凝固異常症)という稀な病気を抱えながら走り続ける選手であり、同じ病気を抱える子供達のためにダウセット自身が設立した基金”Little Bleeders”へのさらなる支援をアピールするために走る。

この挑戦に使うのはモビスターに機材提供を行うキャニオンがチームの技術部門と共同開発したSpeedmax WHR。ダウセットのアワーレコード挑戦「#PerfectHour」はEurosport チャンネル、またEurosport Player オンラインストリーミングにて生中継される予定だ。

text:So.Isobe,Gakuto.Fujiwara
photo:Canyon Bicycles, Rene Zieger