コッピバルタリ2日目は冷たい雨。獲得標高が3000mに達する過酷なアップダウンコースで、危険なダウンヒルで飛び出したベン・スウィフトが独走勝利。同時にリーダージャージを手中に収めている。



セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ2015第2ステージ コースプロフィールセッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ2015第2ステージ コースプロフィール photo:www.gsemilia.it独走でゴールに到達したベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)独走でゴールに到達したベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ) photo:www.gsemilia.it2つのセミタッパ(ハーフステージ)を終え、セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ(UCI2.1)は第2ステージ。この日はアドリア海と運河で結ばれた港湾都市チェゼナーティコから内陸へと向かい、山間の周回コースを5周回する156.2kmのコースが用意された。

ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)はリーダージャージも獲得したベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)はリーダージャージも獲得した photo:www.gsemilia.it周回コースには標高500mを越える峠(ヴィッレ・ディ・モンテ・ティッフィ)が用意され、最終回のKOMポイントからゴールまでは9kmの下り。前日終了時のタイム差が僅かであるために、この日は総合を狙う選手が獲得標高3000mに達する過酷なレースを動かすこととなる。

終盤までは7名の逃げに対し、ダヴィデ・レヴェリン(イタリア)擁するCCCスプランディ・ポルコウィチェが集団をコントロールする展開。逃げ切りに掛けたエスケープの夢は最後の登りを前にして断たれ、ここから登りを得意とする選手たちが動き出す。

ダミアーノ・クネゴ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)やリーダージャージのレベリンが濡れた登坂路に苦しむ中、先頭ではベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)とマティア・クヴァシナ(クロアチア、フェルバーマイヤー・シンプロンウェルズ)、マヌエル・ボンジョルノ(イタリア、バルディアーニCSF)が抜け出し、3人で頂上を通過する。

すると舗装が荒れ、狭く濡れた危険なワインディングで攻めたのはスウィフト。クヴァシナとボンジョルノを置き去りにしソリャーノの市街地に単独で到達。石畳の急坂でもその勢いは衰えず、2位に16秒差をつけてステージ優勝を飾ると共に総合首位に躍進した。

「ヨークシャーのような天気だった。今日は非常に良いコンディションだったし、一度たりとも苦しむ場面が無かった」と自信たっぷりに語るスウィフト。総合力のあるトラック競技出身のスプリンターであり、「逃げ切り勝利は10年前のジュニア時代に経験したくらい。普段ジョークで言っていたことが現実になった。すごく不思議な気分だ。」とチーム公式サイトに語っている。チームスカイは同日にイタリアとベルギーでそれぞれ、イギリス人選手による独走勝利を達成した形となった。

またこの日、石橋学(NIPPOヴィーニファンティーニ)は32分遅れの122位で完走。アモーレ・エ・ヴィータの菱沼由季典は落車の影響が祟り完走ならず。「最初の平地の高速周回、土砂降りで濡れた路面で落車、頭と膝をうち暫く痛みで立ち上がれず。自転車もエンドが曲がりましたが直してもらい10kmかけて何とか集団復帰しましたが、疲れと気温10度以下の雨で力も出ず、登りの周回で遅れ終わりました。最低でも完走はしたかったのでとても残念です。」とFacebookにて報告している。



セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ2015第2ステージ結果
1位 ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)
2位 マティア・クヴァシナ(クロアチア、フェルバーマイヤー・シンプロンウェルズ)
3位 マヌエル・ボンジョルノ(イタリア、バルディアーニCSF)
4位 ヴァレリオ・アニョーリ(イタリア、イタリアナショナルチーム)
5位 カルロス・クインテッロ(コロンビア、コロンビア)
6位 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、サウスイースト)
7位 クラフ・アンデルセン(デンマーク、トレフォール・ブルーウォーター)
8位 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、チームスカイ)
9位 ルイス・メンテス(南アフリカ、MTNキュベカ)
10位 フランコ・ペッリゾッティ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)
4h28'10"
+16"
+21"
+57"

+1'01"
+1'05"
+1'07"

+1'10"


個人総合成績
1位 ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)
2位 マティア・クヴァシナ(クロアチア、フェルバーマイヤー・シンプロンウェルズ)
3位 マヌエル・ボンジョルノ(イタリア、バルディアーニCSF)
4位 カルロス・クインテッロ(コロンビア、コロンビア)
5位 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、チームスカイ)
6位 ルイス・メインテス(南アフリカ、MTNキュベカ)
7位 ヴァレリオ・アニョーリ(イタリア、イタリアナショナルチーム)
8位 フランコ・ペッリゾッティ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)
9位 クラフ・アンデルセン(デンマーク、トレフォール・ブルーウォーター)
10位 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、サウスイースト)
7h03'03"
+41"
+54"
+1'15"
+1'17"
+1'20"
+1'23"
+1'27"
+1'30"
+1'35"


ポイント賞
ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)

山岳賞
ニコラ・ガッフリーニ(イタリア、MG.クヴィスヴェガ)

ヤングライダー賞
クラフ・アンデルセン(デンマーク、トレフォール・ブルーウォーター)

チーム総合成績
チームスカイ

text:So.Isobe
photo:CorVos


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