1月29日から2月1日まで、4日間の日程で開催されているチャレンジマヨルカ。第2戦となるトロフェオ・アンドラッシュ~ミラドール・デス・コロメルでは、スティーブ・クミングス(イギリス、MTNキュベカ)がアレハンドロ·バルベルデ(スペイン、モビスター)を抑えて勝利した。
青い地中海に浮かぶマヨルカ島を舞台にしたチャレンジマヨルカ (c)CorVos
地中海沿いを行くプロトン (c)Unisport Consulting
岩山にくりぬかれたトンネルが現れる (c)CorVos西地中海に浮かぶ温暖なマヨルカ島を舞台とする第24回チャレンジマヨルカ。UCIヨーロッパツアー1.1クラスのワンデーレースが連続して開催される、一風変わったレースだ。各レースを全て完走しなくてはならないという規定がないため、レースごとに出場選手が入れ替わることが特徴だ。UCIはステージレースとして認めていないが、2010年までは全レースを出場した選手の中で総合順位が争われ、表彰も行われていた。
温暖な気候と、時差も少ないという要因もあり、多くのUCIプロチームが参加している。今年は6つのプロチーム(モビスター、チームスカイ、ロット・ソウダル、 IAMサイクリング、キャノンデール・ガーミン、 トレックファクトリーレーシング)に加え、地元スペインを始めとして多くのプロコンチネンタル&コンチネンタルチームが出場している。
第2戦となったトロフェオ・アンドラッシュ~ミラドール・デス・コロメルは、マヨルカ島の西端に位置するパルマの町から島を時計回りに走り、北端の岬、ミラドール・デス・コロメルへとゴールする155kmのレース。途中には3級山岳が2つと、2級山岳が1つ設定され、ゴール前にもカテゴリー山岳ではないものの、非常に厳しい勾配の坂が選手を待ち受けている。
街中を走るパレード区間 (c)CorVos
多くの登りが登場するレースだ (c)CorVos
バルベルデのために集団を牽引するモビスター (c)Unisport Consulting
マヨルカ島の自然の中を走っていく (c)Unisport Consulting
逃げ集団を率いるアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) (c)CorVos
ダヴィデ・レベッリン(イタリア、CCC ポールストポルコワイス) (c)CorVosレース開始直後からアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)やディラン・ファンバールレ(オランダ、キャノンデール・ガーミン)が含まれた10名の逃げが形成される。最後のカテゴリー山岳プイグ・マホールで、逃げはディラン・ファンバールレ、ヨハン・ファンジル(南アフリカ、MTNキュベカ)、ホセ・ゴンサルベス(ポルトガル、カハルーラル)の3人に絞られた。
ヨハン・ファンジルが最後まで逃げ続けたものの、ゴール手前2kmで集団に吸収、145kmの長旅を終えた。逃げを吸収した集団からは、カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、チームスカイ)がアタック。これは吸収されたが、カウンターでジャック・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、MTNキュベカ)が攻撃を仕掛ける。
この動きにはアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が反応し、一旦追いついたがMTNキュベカの波状攻撃は終わらない。スティーブ・クミングス(イギリス、MTNキュベカ)が強烈なアタックを決めると、独走態勢に持ち込みゴールまでを駆け上った。
粘り強く追い上げを見せたアレハンドロ・バルベルデが2位に入り、3位争いのスプリントはダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ガーミン)が制した。
ラスト1kmでアタックを決め、バルベルデを振り切ってゴールに入ったスティーブ・クミングス(イギリス、MTNキュベカ) (c)Unisport Consulting
1年ぶりの勝利となるスティーブ・クミングス (c)CorVos145kmにわたる逃げを主導し、最終版には力強い攻撃を仕掛け、チーム力で勝利を掴んだMTNキュベカ。第1戦のゴール前3km地点での落車でアンドレアス・スタウフを鎖骨骨折で失ったチームにとっては一転しての嬉しい知らせだ。
昨年のツール・メディテラネアン以来、約1年ぶりの勝利を掴んだカミングス。「今日の勝利は心から嬉しい。冬の間きっちりとトレーニングを積んできた甲斐があった。そして、信じられないほど素晴らしい働きをしてくれたチームメイトと、このレースにエースとして出場させてくれたチームに感謝しているよ。レース最終盤、集団右側からアタックできて勝利をつかめた。最高に気持ちいい勝利だ。」と今日の勝利について語った。
また、別府史之も出走しており、「今シーズン初めのレースは無事に終えた。カテゴリー1級の麓までずっとモビスターの後ろをチームで陣取りチームメイトの風除けになってモレマ、ハイマー、フランク、ファビアンをサポートして走った。山の麓でフランクからジャケットを受け取り役目を終えてゴールまでグルペットで走りレースを終えた。」とコメントしている。
チャレンジ・マヨルカ第2戦 トロフェオ・アンドラッシュ~ミラドール・デス・コロメル
text:Naoki.YASUOKA



温暖な気候と、時差も少ないという要因もあり、多くのUCIプロチームが参加している。今年は6つのプロチーム(モビスター、チームスカイ、ロット・ソウダル、 IAMサイクリング、キャノンデール・ガーミン、 トレックファクトリーレーシング)に加え、地元スペインを始めとして多くのプロコンチネンタル&コンチネンタルチームが出場している。
第2戦となったトロフェオ・アンドラッシュ~ミラドール・デス・コロメルは、マヨルカ島の西端に位置するパルマの町から島を時計回りに走り、北端の岬、ミラドール・デス・コロメルへとゴールする155kmのレース。途中には3級山岳が2つと、2級山岳が1つ設定され、ゴール前にもカテゴリー山岳ではないものの、非常に厳しい勾配の坂が選手を待ち受けている。






ヨハン・ファンジルが最後まで逃げ続けたものの、ゴール手前2kmで集団に吸収、145kmの長旅を終えた。逃げを吸収した集団からは、カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、チームスカイ)がアタック。これは吸収されたが、カウンターでジャック・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、MTNキュベカ)が攻撃を仕掛ける。
この動きにはアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が反応し、一旦追いついたがMTNキュベカの波状攻撃は終わらない。スティーブ・クミングス(イギリス、MTNキュベカ)が強烈なアタックを決めると、独走態勢に持ち込みゴールまでを駆け上った。
粘り強く追い上げを見せたアレハンドロ・バルベルデが2位に入り、3位争いのスプリントはダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ガーミン)が制した。


昨年のツール・メディテラネアン以来、約1年ぶりの勝利を掴んだカミングス。「今日の勝利は心から嬉しい。冬の間きっちりとトレーニングを積んできた甲斐があった。そして、信じられないほど素晴らしい働きをしてくれたチームメイトと、このレースにエースとして出場させてくれたチームに感謝しているよ。レース最終盤、集団右側からアタックできて勝利をつかめた。最高に気持ちいい勝利だ。」と今日の勝利について語った。
また、別府史之も出走しており、「今シーズン初めのレースは無事に終えた。カテゴリー1級の麓までずっとモビスターの後ろをチームで陣取りチームメイトの風除けになってモレマ、ハイマー、フランク、ファビアンをサポートして走った。山の麓でフランクからジャケットを受け取り役目を終えてゴールまでグルペットで走りレースを終えた。」とコメントしている。
チャレンジ・マヨルカ第2戦 トロフェオ・アンドラッシュ~ミラドール・デス・コロメル
1位 スティーブ・クミングス(イギリス、MTNキュベカ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ガーミン)
4位 バウク・モレマ(オランダ、 トレックファクトリーレーシング)
5位 レオポルト・ケーニック(チェコ、チームスカイ)
6位 ベナト・インチャウスティ(スペイン、モビスター)
7位 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、チームスカイ)
8位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター)
9位 イアン・ボスウェル(アメリカ、チームスカイ)
10位 ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ソウダル)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ガーミン)
4位 バウク・モレマ(オランダ、 トレックファクトリーレーシング)
5位 レオポルト・ケーニック(チェコ、チームスカイ)
6位 ベナト・インチャウスティ(スペイン、モビスター)
7位 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、チームスカイ)
8位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター)
9位 イアン・ボスウェル(アメリカ、チームスカイ)
10位 ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ソウダル)
3h56'30"
+6"
+13"
+15"
+6"
+13"
+15"
text:Naoki.YASUOKA
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