クリスマスを直前に控えた12月23日、神奈川県開成町で湘南ベルマーレシクロクロス第2戦が開催された。冷たい雨に降られた第1戦から一転、快晴に恵まれ、富士山の頂を眺めながら各クラスで熱戦が繰り広げられた。



小田急線の線路を望む開成水辺公園の河川敷グラウンドが湘南クロス第2戦の会場だ小田急線の線路を望む開成水辺公園の河川敷グラウンドが湘南クロス第2戦の会場だ (c)Makoto.AYANO
土手の斜面を駆け登る選手たち土手の斜面を駆け登る選手たち (c)Makoto.AYANO広々とした河川敷のコースを縦横無尽に走るC1の選手たち広々とした河川敷のコースを縦横無尽に走るC1の選手たち (c)Makoto.AYANO3年目のシーズンを迎えた「湘南ベルマーレシクロクロス」。第2戦の舞台となったのは、2013年に初回大会が開催されたのと同じ開成水辺スポーツ公園だ。酒匂川の河川敷に設置されたコースは初回大会からほとんど変わらない、変化に富むスピードコース。

土曜に湘南クロス第1戦、そして前々日にJCXシリーズの信州クロス・富士朝霧高原大会が開催されたため、選手のなかには4日間で3連戦という強者も多くいた。第1戦が冷たい雨に降られ、富士山・山麓ふもとっぱらでの大会は晴れたものの泥と芝の深い「激重コース」だったこともあり、連戦だった参加者たちはかなりの疲労を引きずっていた。疲労が抜けずにDNSとなった選手も何人かいたようだ。

この湘南クロスはAJOCCポイントの付くJCXシリーズには指定されていないため、ポイント積算を狙う選手にとっては重要度は高くない。しかしC1クラスはそれでも27人のエントリーを集め、顔ぶれも豪華。山本和弘(弱虫ペダルシクロクロスチーム)、斉藤亮(ブリヂストンアンカーMTBチーム)、池本真也(和光機器)らをはじめ名のある25選手が揃った。いっぱうL1の出走者はひとりと寂しかったが。

山本和弘(弱虫ペダルシクロクロスチーム)だけがシケインをバニーホップで越えていく山本和弘(弱虫ペダルシクロクロスチーム)だけがシケインをバニーホップで越えていく (c)Makoto.AYANOC1はスタートと同時にトラブル発生。山川惇太郎(Team CHAINRING)がスタートダッシュ中にバランスを崩し激しく転倒。よけきれなかった選手数人が巻き込まれて転倒してしまったのだ。池本真也(和光機器)は骨折等の大きな怪我はなかったものの痛みからレースを続行できず、そのままリタイアしてしまう。苦痛に顔を歪める山川は復帰に手間取るが、レースを諦めずに走り出した。

このコースの名物は土手の斜面を使った長い直線区間だ。芝のキャンバーにコースが取られ、選手たちは斜面に手を焼きながらも乗車にトライしていく。途中にコンクリートの階段、そして石垣の土手を斜めに駆け下りる区間も。

遠景にぽっかりと浮かぶ富士山の冠雪の頂遠景にぽっかりと浮かぶ富士山の冠雪の頂 (c)Makoto.AYANO土手の石垣の急斜面を下る斉藤 亮(ブリヂストンアンカー)土手の石垣の急斜面を下る斉藤 亮(ブリヂストンアンカー) (c)Makoto.AYANO3位争いを繰り広げる澤木 紀雄(GIANT/MET/T-serv)らのパック3位争いを繰り広げる澤木 紀雄(GIANT/MET/T-serv)らのパック (c)Makoto.AYANO


河川敷に縦横無尽に張り巡らされたコーステープ。東名高速道路、そして小田急ロマンスカーが時折通過する。雲が少ない時間帯は富士山の白い頂上付近も姿を現した。タイトコーナーの連続を終えると芝と土のグラウンド外周部を高速で駆け抜け、コブを越えて舗装路のホームストレートへ。1周は3分50秒程度。C1は15周だ。

スタートのトラブルで出鼻をくじかれた山本カズだが、2周目に入るころには先頭に立ち、かつてのMTBでのライバルの斎藤を率いて飛ばす。山本と斎藤のランデブーは30分続いたが、後半30分に向けて山本がペースを上げると斎藤は引き離された。芝と土路面の踏み区間でパワーを見せ、すべてのシケインをバニーホップで越えるカズ。力でもテクニックでも斎藤を一歩リードする余裕の走りだ。

山本和弘(弱虫ペダルシクロクロスチーム)が土手の急斜面を下る山本和弘(弱虫ペダルシクロクロスチーム)が土手の急斜面を下る (c)Makoto.AYANO斎藤の後方の3位争いは澤木紀雄(GIANT/MET/T-serv)、向山浩司(SNEL CYCLOCROSS TEAM)、青木 誠(gruppo acqua tama)の3人のパックが協調しながら続く。6位争いは根本学(Cycleclub3UP)と武田耕大(ARAI MURACA)のランデブーの争い。

余裕を持って勝利した山本和弘(弱虫ペダルシクロクロスチーム)余裕を持って勝利した山本和弘(弱虫ペダルシクロクロスチーム) (c)Makoto.AYANO斎藤を寄せ付けない距離を保ち、最後まで安定した走りを見せた山本カズが前日の信州クロス富士山ステージに続き危なげなく勝利した。2箇所のシケインを乗車のままバニーホップでクリアできたのはカズだけ。最後まで100%跳んだという。

C1表彰式 山本和弘(弱虫ペダルシクロクロスチーム)の優勝はいったい今季何勝め?C1表彰式 山本和弘(弱虫ペダルシクロクロスチーム)の優勝はいったい今季何勝め? (c)Makoto.AYANO山本カズは言う。「今日は魅せる走りを心がけました。野辺山からずっと泥レースが続いていたので、天気も良かったのは本当に良かった!今年最後のレースです。勝利で締めくくれたことでイメージ良くお正月を迎えられます。来年にもつながるし、このままの勢いで1月・2月にもつなげていきたい」。

次のレースは関西クロスの希望が丘。JCXシリーズの総合チャンピオンをもちろん狙っています。まだ発表できないけど、この後大事なレースが控えているので年末年始も気をゆるめずに行きます。手応えを感じたまま1月に入れるので、今年はお正月に羽目外すのはやめておきます。気持ちが引き締まっているんです」。

2位の斉藤亮は言う。「久々にこっちの(信州でない)クロスに出場できて楽しかったです。2年前までMTBでガチンコ勝負をしていたカズと、今日は一緒に走って勝負できたのが楽しかったですね。まだ彼は余裕があると思うんですが、僕は十分楽しめました」。斎藤は年明けにもう1戦程度シクロクロスに出て沖縄合宿に入り、例年通り2月頭からの海外転戦を始める予定だ。

3位争いを制したのは澤木紀雄(GIANT/MET/T-serv)。MTBのJシリーズで今季はエリート総合ランキングで18位につけるメッセンジャーだ。MTBを4年、そしてクロスは2シーズン目。「スタートに少し遅れてからトップの2人を追い込むつもりで走ったんですが、速さには差がありましたね。転んでしまったし。僕にはまだ伸びしろがあるので今後クロスでの上位入賞を目標にしていきたい」。



激戦のC2はスタートから抜け出た山口雄大(Pinazou Test Team)が最後まで独走を続けた。しかし最終週回で差を一気に詰めた藤田拓海(SNELCYCLOCROSSTEAM)が追い抜かんばかりに迫るが、わずか3秒差で山口が逃げ切った。

激戦のC2を制した山口雄大(Pinazou Test Team)。すぐ後ろに藤田拓海(SNELCYCLOCROSSTEAM)が迫った激戦のC2を制した山口雄大(Pinazou Test Team)。すぐ後ろに藤田拓海(SNELCYCLOCROSSTEAM)が迫った (c)Makoto.AYANO土手のキャンバーを行く選手たち。藤田拓海(SNELCYCLOCROSSTEAM)がトップを猛追する土手のキャンバーを行く選手たち。藤田拓海(SNELCYCLOCROSSTEAM)がトップを猛追する (c)Makoto.AYANO

マスターズ1表彰式 水竹真一(チームスキップ)が優勝マスターズ1表彰式 水竹真一(チームスキップ)が優勝 (c)Makoto.AYANOカテゴリー3午前の部がシケインに向かうカテゴリー3午前の部がシケインに向かう (c)Makoto.AYANO


マスターズの上級クラス「M1」は湘南クロス第1戦、信州クロス富士山で小田島貴弘(Club SY-Nak)に負かされていた水竹真一(チームスキップ)が小田島がミスした瞬間を逃さずアタック。3人のパックを形成して追う小田島から逃げ切って表彰台中央を射止めた。

スタートダッシュするC3午後の部スタートダッシュするC3午後の部 (c)Makoto.AYANOL2表彰 優勝した斉藤 佳寿実L2表彰 優勝した斉藤 佳寿実 (c)Makoto.AYANO




湘南ベルマーレシクロクロス2012-2015第2戦リザルト
C1
1位 山本 和弘(弱虫ペダルシクロクロスチーム)
2位 斉藤 亮(ブリヂストンアンカー)
3位 澤木 紀雄GIANT/MET/T-serv
4位 向山 浩司(SNEL CYCLOCROSS TEAM)
5位 青木 誠(gruppo acqua tama)
6位 根本 学(Cycleclub3UP)
7位 武田 耕大(ARAI MURACA)
8位 秋山 悟郎(gruppo acqua tama)
9位 高野 淳(TEAM YOUCAN)
10位 横山 徹(HADANO Cyclocross team)

C2
1位 山口 雄大(Pinazou Test Team)
2位 藤田 拓海(SNELCYCLOCROSSTEAM)
3位 渡邊 卓人
4位 祖川 雄司
5位 堀 智昭
6位 角田 祐一(W.V.OTA twin)

C3午前
1位 鈴木 龍(SEKIYA)
2位 森 天孝
3位 猪原 正人(BLUE LUG)
4位 遠藤 勝博(042-703-9122)
5位 早瀬 憲太郎(TeamARI)
6位 間野 友輔(TEAM・Y)

C3午後
1位 神谷 知明(GIANT/MET/T-SERV.)
2位 江越 昇也(WESTBERG/ProRide)
3位 コシミズ タクヤ
4位 牧内 拓也
5位 山入端 悠(TEAM BONSAI ASTRONAUTICS)
6位 山本 敦

C4午前
1位 新井 郁矢
2位 塩田 哲哉(CYCLE WITCHES)
3位 永末 一朗
4位 伊東 佑馬(Mk3)
5位 太田 甫
6位 三村 周平

C4午後
1位 足立 文夫(PAX PROJECT)
2位 臼井 康二
3位 上野 悠佑太(Team MOMO)
4位 山森 正人
5位 渋谷 正徳
6位 中野 江一郎

L1
1位 坂本 沙弥(TeamCUORE)

L2
1位 斉藤 佳寿実
2位 曽我 江里子(ベーグルワン)
3位 早瀬 久美(TeamARI)
4位 辻 瑞穂(Heart View)
5位 藤原 幸子(BEX ISOYA)

マスターズ1
1位 水竹 真一(チームスキップ)
2位 小田島 貴弘(Club SY-Nak)
3位 曽我 聡(ベーグルワン)
4位 有持 真人(Team ARI)
5位 瀬戸 幸正(ベーグルワン)
6位 楠 雅喜(自転車工房エコー)

マスターズ2
1位 島中 弘輔(evina)
2位 内藤 寛孝(ベーグルワン)
3位 北沢 純(Team ARI)
4位 渡辺 和志
5位 久保 義二(千代田エネルギー)
6位 斎藤 裕司


photo&text:Makoto.AYANO

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