UCIプロツアーチームのランプレ・メリダ、そしてディフェンディングチャンピオンのチームNIPPOデローザ。今年は海外を中心にUCI1クラスにふさわしい強力なチームと選手たちが顔を揃えた。

ランプレ・メリダとチームNIPPO・デローザに対抗する各チーム

今回のツアー・オブ・ジャパン最大のトピックスは、UCIプロツアーチームのランプレ・メリダが参戦すること。特にスプリンターのマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)とアンドレア・パリーニ(イタリア)は注目で、昨年NIPPOに所属したリケーゼの活躍ぶりは周知の通りだ。

そしてディフェンディングチャンピオンのチームNIPPO・デローザは、ランカウイを制したジュリアン・アレドンド(コロンビア)と昨年覇者フォルッナート・バリアーニ(イタリア)という総合2枚看板を揃え、ゆるぎない。チャンピオンシステム・プロサイクリングチームからは今季より新加入した西薗良太が凱旋出場を果たす。国内チームではチームUKYOが土井雪広をエースに戦う。ブリヂストンアンカーでは今季より加入したダミアン・モニエ(フランス)に期待がかかる。

なお記載選手名はライセンスコントロールを経た正式なスタートリストに基づく情報により、5月18日17時に更新したもので、名前の前の数字はゼッケン番号です。


参加チーム 計16チーム
海外チーム新体制のランプレ・メリダ新体制のランプレ・メリダ photo:Hideyuki SUZUKI凱旋レースを走る西薗良太(チャンピオシステム・プロサイクリングチーム)凱旋レースを走る西薗良太(チャンピオシステム・プロサイクリングチーム) photo:Riccardo Scanferlaツール・ド・熊野2012プロローグ優勝のアンソニー・ジャコッポ(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)ツール・ド・熊野2012プロローグ優勝のアンソニー・ジャコッポ(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ) photo:Hideaki.TAKAGIツール・ド・台湾2013 総合優勝を果たしたベルナルド・サルツバージャー(オーストラリア、ドラパック・サイクリング)ツール・ド・台湾2013 総合優勝を果たしたベルナルド・サルツバージャー(オーストラリア、ドラパック・サイクリング) photo:tourdetwヒューオンサーモン・ジェネシスウェルスアドヴァイザーズ
ジャコッポは熊野プロローグで優勝など昨年は4勝、クロフォードは08年本大会総合2位、09年ランカウイ総合2位など山岳に強い、アールは今年1月のニュージーランドサイクルクラシック(2.2)で総合優勝、ディボールは同レース2位そしてオセアニア選手権個人TTで2位、クーパーはニュージーランド個人TTチャンピオンなど強者ぞろい。ランプレやNIPPOに対抗できる実力をもつコンチネンタルチームだ。

ツール・ド・ランカウイで途中山岳賞ジャージを着たソ・ジュンオン(KSPO)ツール・ド・ランカウイで途中山岳賞ジャージを着たソ・ジュンオン(KSPO) photo:Sonoko Tanaka31 アンソニー・ジャコッポ
32 ジェイ・クロフォード
33 ネイサン・アール
34 ベンジャミン・ディボール
36 ジョセフ・クーパー
 

ドラパックサイクリング
ラプソーンは10年本大会に出場、12年のニュージーランドサイクルクラシック総合2位、パルマーは昨年のおきなわ優勝、サルツバーガーは今年3月の台湾で総合優勝、過去5年間スキルシマノに在籍し活躍したフーシンニン、今年のタイランドで総合2位のウォーカーなど実績のある選手で構成される。

41 ダレン・ラプソーン
42 トーマス・パルマー
43 ロビー・ハッカー
44 ベルナルド・サルツバーガー
45 フローリス・フーシンニン
46 ウィリアム・ウォーカー


OCBCシンガポールコンチネンタルサイクリングチームOCBCシンガポールコンチネンタルサイクリングチーム (c)OCBC singaporeKSPO
韓国のコンチネンタルチームで、以前梅丹本舗に所属していたパクのスプリントに注目。10年のツール・ド・北海道で4ステージ中2勝の圧倒的スプリントを見せた。美濃と東京ステージを狙う。

51 パク・スンベク
52 ヨン・ジェソン
53 ソ・ジョンヤン
54 チェ・ションウー
55 クォン・サンイェン


OCBCシンガポールコンチネンタルサイクリングチーム
シンガポールのコンチネンタルチーム。ラボウは今年4月のフィリピンで個人総合山岳賞、過去にはラボバンクコンチネンタルやチームタイプワンに所属。サイウドムシンは「バス」の愛称で日本ではおなじみだ。

61 トーマス・ラボウ
62 エリック・シェパード
63 プーチョン・サイウドムシン
64 ゴー・チューンファット
65 ホー・ジュンロン
66 ロウ・ジーウェン



国内 9チーム
ツアー・オブ・ジャパン2012東京ステージ、西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)が優勝ツアー・オブ・ジャパン2012東京ステージ、西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)が優勝 photo:Hideaki.TAKAGI愛三工業レーシングチーム
アジアツアーを主戦場とするチームで、スプリンターからクライマーまでバランスの取れた布陣。盛から西谷のスプリント必勝ラインはもちろん、福田と伊藤でも勝負できるのが強み。山岳では平塚が、そして指令塔は綾部で戦う。

71 西谷泰治
72 綾部勇成
73 盛一大
74 福田真平
75 伊藤雅和
76 平塚吉光


ツアー・オブ・ジャパン2012で圧勝のチームNIPPOツアー・オブ・ジャパン2012で圧勝のチームNIPPO photo:Hideaki.TAKAGIチームNIPPO・デローザ
ディフェンディングチャンピオンのNIPPO。昨年はバリアーニとアレドンドがワン・ツー。今年はメンバー3人が入れ替わったがそれでも優勝候補だ。アレドンドは今年3月のランカウイで個人総合優勝の快挙、福島のアタックそして内間と中根のアシストぶりも注目。美濃では福島が独走優勝したことも。やはり飯田、富士山、伊豆の山岳が注目。

81 ジュリアン・アレドンド
82 フォルッナート・バリアーニ
83 シモーネ・カンパニャーロ
84 福島晋一
85 中根英登
86 内間康平


ツール・ド・台湾2013、後続を大きく引き離してゴールする吉田隼人(シマノレーシング)ツール・ド・台湾2013、後続を大きく引き離してゴールする吉田隼人(シマノレーシング) photo:tourdetwシマノレーシングチーム
今シーズンはヨーロッパで活動開始した同チーム、このTOJが国内初戦と言っていいだろう。オールラウンダーの畑中を中心に3月の台湾でステージ優勝の吉田、スピードのある入部、そして野中のアタックに期待。新人の安井は昨年の学生個人TTチャンピオン、西村は昨年のジュニアアジアロードチャンピオン。TOJだけでなく初日の堺国際クリテリウムも必勝体制で臨む。

91 安井雅彦
92 畑中勇介
93 吉田隼人
94 西村大輝
95 野中竜馬
96 入部正太朗


全日本選手権ロード2012、最終盤にアタックした清水都貴(ブリヂストンアンカー)全日本選手権ロード2012、最終盤にアタックした清水都貴(ブリヂストンアンカー) (c)Makoto.AYANOブリヂストンアンカー
水谷壮宏監督のもと国内では初采配となるレース。昨年個人総合4位のルバ、10年ジロステージ優勝のモニエそしてオールラウンダーの清水と、ステージだけでなく総合も狙える。伊丹と新加入の初山の活躍も期待、そしてまとめるのはキャプテンの井上。

101 清水都貴
102 伊丹健治
103 トマ・ルバ
104 ダミアン・モニエ
105 井上和郎
106 初山翔


Jプロツアー白浜クリテリウム2013 マリウス・ヴィズィアック(マトリックスパワータグ)が優勝Jプロツアー白浜クリテリウム2013 マリウス・ヴィズィアック(マトリックスパワータグ)が優勝 photo:Hideaki TAKAGIマトリックスパワータグ 
今シーズンJプロツアー2連勝と勢いのあるチーム。2勝したその2人、ヴィズィアックと窪木のスピードに期待。ヴィズィアックは昨年の本大会で一時はポイントリーダーにも。特に集団ゴールでの戦いが注目。

111 マリウス・ヴィズィアック
112 窪木一茂
113 キム・ドヒョン
114 池部壮太
115 安原大貴
116 小牧祐也


Jプロツアー2012輪島、優勝の飯野智行(宇都宮ブリッツェン)Jプロツアー2012輪島、優勝の飯野智行(宇都宮ブリッツェン) photo:Hideaki.TAKAGI宇都宮ブリッツェン
昨年のJプロツアー年間チャンピオンチーム。今年はメンバーの半分が替わり、より若返りを果たした。中心は2年目で進化を続ける飯野智行。ベテランとなった普久原と中村がコントロールして飯野を表彰台の中央に導く。

121 堀孝明
122 普久原奨
123 中村誠
124 飯野智行
125 鈴木近成
126 郡司昌紀



Jプロツアー白浜TTT優勝のチーム右京Jプロツアー白浜TTT優勝のチーム右京 photo:Hideaki TAKAGIチーム右京
メンバーの半分が替わったチーム右京、選手たちの実力は海外チームをも凌駕する。土井をエースに据え、狩野の山岳、阿部の独走力、大久保のスプリントに期待。そして急遽出場となった山下と嶌田を加えた日本人選手6名で団結して戦う。

131 狩野智也
132 土井雪広
133 山下貴宏
134 嶌田義明
135 阿部嵩之
136 大久保陣



TOJは森本誠を中心に戦うCプロジェクトTOJは森本誠を中心に戦うCプロジェクト photo:So ISOBECプロジェクト
Jプロツアー等ではキャノンデール・チャンピオンシステムをチーム名にする。富士山コースの日本人コースレコードを持つ森本とMTB出身の山本を中心にする。スピードのある大場と遠藤、アタッカーの澤田そして登坂力の原川とバランスが取れている。

141 森本誠
142 山本和弘
143 大場政登志
144 澤田賢匠
145 原川浩介
146 遠藤績穂


ツール・ド・北海道2012第1ステージを制した黒枝士揮(鹿屋体育大)ツール・ド・北海道2012第1ステージを制した黒枝士揮(鹿屋体育大) photo:Hideaki.TAKAGI日本ナショナルチーム
 
浅田顕監督のもと、全員がU23の年代で構成。そのEQA U23からは秋丸、寺崎が出場。黒枝(鹿屋体育大学)は昨年の北海道第1ステージやジャパンカップオープンで優勝、昨年の全日本選手権U23ロード3位の和田(日本大学)、今年4月の学生クリテ3位で常に一桁順位の山本(中央大学)、そして11年インカレロード2位で黒枝とともに昨年も本大会に出場の木村(京都産業大学)で構成。大学生やU23年代の選手たちが1クラスのレースをどの位置で戦うかが見どころだ。

151 秋丸湧哉
152 寺崎武郎
153 黒枝士揮
154 和田力
155 山本隼
156 木村圭佑

text:Hideaki TAKAGI