春の人気イベント「しまなみ縦走2017」を三船雅彦さんとクラブ「雅組」の仲間たちが走ってきた。広島を拠点とする自動車メーカーのマツダとのコラボのもと、「サイクリング聖地」しまなみ海道を縦横無尽に楽しんだ一日だ。

尾道駅前に集まった雅組の皆さん尾道駅前に集まった雅組の皆さん photo:Makoto.AYANO朝の尾道駅前には自転車を組み立てるサイクリストがたくさん朝の尾道駅前には自転車を組み立てるサイクリストがたくさん photo:Makoto.AYANO


今回で20回目の開催となる「しまなみ縦走」は、瀬戸内しまなみ海道の春の行事として定着した人気のイベントだ。広島県尾道市と愛媛県今治市間を結んだ約70㎞の自転車歩行者道を舞台に、本州(尾道市)側、四国(今治市)側の他、途中の六つの島に設けたチェックポイント(全11か所)を「徒歩」又は「自転車」で回るスタンプラリーだ。

このイベントがユニークなのは、どこかに集まって一斉に走るわけではなく、本州・四国どちらからでも「徒歩」または「自転車」により、好きな時間に、好きな仲間同士でスタートして、チェックポイントのスタンプを集めながら走ればいいということ。開催は3月25・26日の2日間。その1日だけでも、2日間かけても良し。参加者個人が自由に好きな時に、好きな場所から目的地まで、好きな順序で、時間を競わず、自分の力でチェックポイントを回りながらしまなみ海道周辺の景色を楽しめば良いのだ。

Onomichi U2からしまなみ縦走にスタート!Onomichi U2からしまなみ縦走にスタート! photo:Makoto.AYANO
今回、このイベントに参加する三船雅彦さんと、サポーターズクラブ「雅組(みやびぐみ)」を中心にした仲間たち、そして自動車メーカーのマツダがコラボして、しまなみ縦走をもっと楽しむグループツアーを企画した。今回はその一行に同行取材した。

25日の朝9時に尾道駅前に集合したのは三船雅彦さんと雅組の10人の仲間たち。そして、このグループのサポートをしてくださるマツダの皆さん。

三船さんのMAZDAアテンザが走行中のサポートカーに。帰路の荷物を積み込む三船さんのMAZDAアテンザが走行中のサポートカーに。帰路の荷物を積み込む photo:Makoto.AYANONTT西日本のブースでチェックシート代わりのスマホアプリ「いまどこ+」をインストールNTT西日本のブースでチェックシート代わりのスマホアプリ「いまどこ+」をインストール photo:Makoto.AYANO


マツダはこのグループツアーのために新型CX-5 XD、アクセラスポーツ15XD、ロードスターRFをサポートカーとして用意。そしてスタッフのうち3人はサイクリストで、参加者として一緒に走る。

「サイクリングの楽しさを伝え、拡げていきたい」という三船さんの想いと、「サイクリストの皆さんに広島としまなみ海道の素晴らしさ、マツダ車の走る歓びを体感して欲しい」というマツダの想いが一致したことで実現したというこのコラボレーション。走行中の往路は普段三船さんが駆るアテンザがサポートしてくれる。そしてサポートカーの威力が発揮されるのが帰路。今治側まで走った後、参加者たちは4台のサポートカーに分乗して尾道まで帰ってくるというのだ。

思いやり1.5mをアピールするサポートカー思いやり1.5mをアピールするサポートカー photo:Makoto.AYANO自転車好きのマツダの4人のスタッフと三船雅彦さん自転車好きのマツダの4人のスタッフと三船雅彦さん photo:Makoto.AYANO


尾道ー今治は約70km。走り慣れた人は1日で軽く走りきってしまう距離だが、帰路がクルマならありがたいもの。マツダのスタッフたちは前夜のうちに今治へクルマ3台をデポして尾道に戻ったという。一般参加者のなかにも前夜のうちに帰路用のクルマを対岸側にデポしに行くという人も居て、それに対応できる駐車場なども整っているのがさすがしまなみ海道だ。

向島への渡船は地元の人達の通勤・通学のアシだ向島への渡船は地元の人達の通勤・通学のアシだ photo:Makoto.AYANO向島への渡船は、あっという間に対岸へと到着向島への渡船は、あっという間に対岸へと到着 photo:Makoto.AYANO


朝、尾道側のイベントのスタート地点であるOnomichi U2前のブースで参加受付を済ませる。ここでは記念バッヂがもらえるので、それをつけて走ることに。そして向かうは向島。数カ所ある渡船乗り場へ行き、船に自転車ごと乗り込む。ちなみに料金は70円(人と自転車)。通勤・通学の地元の人たちとご一緒するのが風情がある。

通行料については現在、JB本四高速による企画割引「しまなみサイクリングフリー」が実施されているため、自転車は無料(平成30年3月31日まで)。つまり通行料金がかかるのは向島までの渡船料70円のみだ。

尾道水道を渡船で向島へ。ここからは自転車に最高の環境のしまなみ海道だ尾道水道を渡船で向島へ。ここからは自転車に最高の環境のしまなみ海道だ photo:Makoto.AYANO
少し肌寒い天気の中、快調に走り出した14人の仲間たち。走りを重視する雅組のメンバーたちの走りはさすがの美しさだ。マツダの植月・松前・元木さんの3人はMAZDA自転車部やトライアスロン部のメンバーでもある達人。じつはこのコラボイベントも今年で3回目ということで、メンバーのなかにはリピーターさんも多く、息もぴったり。グループ内の走力の劣る人をしっかりサポートする心遣いもあることに感心。

しまなみ海道の自転車道は走りやすいが、一列を意識して走行するしまなみ海道の自転車道は走りやすいが、一列を意識して走行する photo:Makoto.AYANOチェックポイントではシートにスタンプをもらうチェックポイントではシートにスタンプをもらう photo:Makoto.AYANO


尾道ー向島ー因島ー生口島ー大三島ー伯方島ー大島ー今治の順で巡り、チェックポイントではスタート時に受け取った用紙にスタンプを押してもらう。あるいは、スマホアプリ「いまどこ+」上で電子スタンプを集めるのも便利だ。昨年から導入されたというこのアプリ、スタンプ待ちの混雑と行列が回避できるようになったという。位置情報を「ON」にしておけば、通過ポイントへ行くだけで自動的にスタンプが取得できる機能も。

因島へ渡る橋では鉄橋の内部を通る因島へ渡る橋では鉄橋の内部を通る photo:Makoto.AYANO
ルート上には廻り方を示すサインがあるのでそれに沿って進む。基本ルートにはブルーラインが引かれているので、不安なく走れる。2日間で約30,000人というこのイベントの参加者の多さに驚くが、それぞれスタート時間も場所もバラけているため危険もない。このルートが「サイクリング聖地」と呼ばれていることを強く感じる2日間だ。

因島発祥のはっさくをいただく。地元の小中学生が皮を剥いてくれる因島発祥のはっさくをいただく。地元の小中学生が皮を剥いてくれる photo:Makoto.AYANO八朔(はっさく)はみずみずしい柑橘だ八朔(はっさく)はみずみずしい柑橘だ photo:Makoto.AYANO


因島ではこの島が発祥という「はっさく」をいただく。地元の小・中学生などがボランティアとして皮むきしてくれたはっさくの、透明感たっぷりの甘酸っぱい香りを楽しむ。なんともみずみずしい柑橘だ。

そして生口島(いぐちじま)はレモンの島だ。ここのエイドではレモンの被りモノで記念撮影をするのが慣わしだ。どんなにカッコイイ人が被っても、見る人すべてを和ませてしまう最強のユルグッズだ(笑)。

生口島エイド名物のレモンの被りモノ。勧められたら断れない!生口島エイド名物のレモンの被りモノ。勧められたら断れない! photo:Makoto.AYANO生口島レモンの被りモノでの記念撮影に臨む雅組。三船さんまで強制的にかぶらされて...(笑)生口島レモンの被りモノでの記念撮影に臨む雅組。三船さんまで強制的にかぶらされて...(笑) photo:Makoto.AYANO


この日、雲りがちでスッキリと晴れる時間が少なかったものの、橋の上からは透明感ある瀬戸内海が楽しめた。橋の上からは潮の流れや島々の間を行き交う船も観察できる。のどかな瀬戸内の風景は、なによりの旅のごちそうだ。

しまなみ海道を走る三船雅彦さんと雅組の一行をマツダ車がサポートしてくれたしまなみ海道を走る三船雅彦さんと雅組の一行をマツダ車がサポートしてくれた photo:Makoto.AYANO
島の子どもたちも自転車が生活の足だ島の子どもたちも自転車が生活の足だ photo:Makoto.AYANO大三島橋はこじんまりして可愛い印象だ大三島橋はこじんまりして可愛い印象だ photo:Makoto.AYANO


生口島から大三島に渡る多々羅大橋を渡れば、広島県から愛媛県へと入る。県境を示すラインが橋の上の自転車道に引かれているのだ。海の上でこれを越えることに。

多々羅しまなみ公園ではランチブレイク。このイベント日は島の食堂はどこも非常に混むので、昨年は行列ができて待ち時間が長すぎた。そこで雅組ではあらかじめ弁当を用意し、サポートカーで運搬。この公園で食事タイムとしたのだ。橋を眺めながらの弁当タイムは、少し肌寒かったけどなんとも贅沢な時間だ。

多々羅大橋を眺めながらのランチタイムは格別だ多々羅大橋を眺めながらのランチタイムは格別だ photo:Makoto.AYANO伯方島の道の駅で柑橘類を購入。こんな補給食もいいもんだ伯方島の道の駅で柑橘類を購入。こんな補給食もいいもんだ photo:Makoto.AYANO


大島の吉海レンタサイクルターミナルのチェックポイントの後は、島の内陸部を行くルートになるが、雅組はその最短ルートを外れて海沿いの道を行くことにした。理由はそちらのほうが海に近く、道に変化があって面白そうだということ。

レモン畑の間を縫って走る農道になったレモン畑の間を縫って走る農道になった photo:Makoto.AYANO道はどんどん細くなり、グラベルに。まさに「道との遭遇」だ道はどんどん細くなり、グラベルに。まさに「道との遭遇」だ photo:Makoto.AYANO


進むにつれてだんだんと細い農作業道のような小径に。そしてアップダウンも厳しく....。三船さんがテーマとする「道との遭遇」は、つまり未知の道を知ること。知らないルートを走るのがワクワクすることなのだ。

いよいよ最後の橋、来島海峡大橋へと向かう。ループで高度を上げて橋へと入るのだいよいよ最後の橋、来島海峡大橋へと向かう。ループで高度を上げて橋へと入るのだ photo:Makoto.AYANO
ゴールは今治のサンライズ糸山サイクリングターミナル。ここではスタンプを見せると、完走証と今治タオルの記念品、そして橋カードがもらえる。参加費無料のイベントなのに、このサービスはすごいと感心。ちなみにしまなみ海道「橋」カードは、島々に架かる7つの長大橋について作成されたもので、今回の記念品に加わったものだとか。

ゴール地点のサンライズ糸山チェックポイント。申請すれば完走証と記念品がもらえるゴール地点のサンライズ糸山チェックポイント。申請すれば完走証と記念品がもらえる photo:Makoto.AYANOスマホ画面のスタンプを見せて完走証をゲット。他に記念品ももらえてゴキゲンですスマホ画面のスタンプを見せて完走証をゲット。他に記念品ももらえてゴキゲンです photo:Makoto.AYANO


最後は雨もパラつきだす空模様だったが、雅組は全員そろって無事ゴール。完走証を受け取ると、駐車場に待機していたMAZDAカーたちのもとへ。

ここからマツダの新型CX-5 XD、アクセラスポーツ15XD、ロードスターRF、アテンザの4台に分乗して、尾道への帰路につくわけだが、まずは「ドライビングポジション講座」が開催。一緒に走ったマツダの植月さんらスタッフが、マツダ車に搭載されたクリーンディーゼル「SKYACTIVEテクノロジー」や、運転姿勢やクルマづくりへのこだわりなどを説明してくれた。

それぞれタイプの違う4台のマツダ車に分乗しての試乗会だそれぞれタイプの違う4台のマツダ車に分乗しての試乗会だ photo:Makoto.AYANO自転車同様に、ハンドルポジションにこだわるマツダ車の設計に感心する自転車同様に、ハンドルポジションにこだわるマツダ車の設計に感心する photo:Makoto.AYANO


ハンドルを握る腕の適正な角度を教えてもらったハンドルを握る腕の適正な角度を教えてもらった photo:Makoto.AYANOルーフキャリアに積むのはマツダとコラボしたANDEXの小径車「NAGI」だルーフキャリアに積むのはマツダとコラボしたANDEXの小径車「NAGI」だ photo:Makoto.AYANO


筆者が「目から鱗」だったこの即席のドライビングポジション講座。ハンドルをくるくると回すことができる高さと位置への調整のしかた、設計として座った状態で脚を伸ばした自然な位置にペダルがくること、死角の少ないミラーやピラーの位置などを重要視してクルマづくりをしていることなど、教えてもらったマツダのこだわりは相当なもの。

憧れのロードスターRFにも乗ることができた憧れのロードスターRFにも乗ることができた photo:Makoto.AYANOマツダの担当者に安全なドライビング姿勢についてレクチャーを受けながら試乗する参加者マツダの担当者に安全なドライビング姿勢についてレクチャーを受けながら試乗する参加者 photo:Makoto.AYANO


尾道までの帰路に、サービスエリアごとにクルマを乗り換えながらの試乗体験ができた。どのタイプでもマツダのクルマはドライビングポジションに妥協なく作り込んでいるということがよくわかった。サイクリストでもあるスタッフが力説する設計思想は参加者の皆の心にも響いたようだ。

しまなみ海道には広島産のマツダ車がよく似合うしまなみ海道には広島産のマツダ車がよく似合う photo:Makoto.AYANO
「乗車ポジションが大事なのはクルマも自転車も同じなんです。安全につながるドライビングポジションが大事だということは、ライディングポジションにこだわるサイクリストの皆さんにはよく分かっていただけると思います」と植月さん。なるほど、クルマとスポーツバイクは、共通点が多い。
「今後もマツダは、クルマと同じ「走る歓び」を享受できるスポーツバイクとコラボすることで、お客さまの人生をより豊かにし、特別な絆を持ったブランドになることを目指してまいります」。

なお、このグループツアーの様子を瀬戸内海の魅力を発信し続けている尾道在住の写真家・村上宏治さんが撮影してくれた。ドローンを駆使した美しい映像をぜひお楽しみください。





しまなみ縦走2017 イベント概要

開催日(チェックポイント設置時間)
平成29年3月25日(土) 7:00〜17:00
平成29年3月26日(日) 7:00〜17:00

区間
広島県尾道市〜愛媛県今治市
U2(尾道市)〜今治市サイクリングターミナル(今治市)

実施内容
参加者は「徒歩」又は「自転車」により開催時間内にそれぞれのチェックポイントを回り、スタンプ台紙又はスタンプラリーアプリ「いまどこ+」にてスタンプを集める。なお、チェックポイントの順路は自由。

参加方法
事前の申込等は必要無し。参加者各自の責任で、「徒歩」又は「自転車」で好きな時に、好きな順序で、好きな場所から、好きな目的地までチェックポイントを回る。参加費は無料。また、橋毎の通行料金については、自転車通行料金が期間限定(2016年4月1日〜2018年3年31日)で無料になる企画割引「しまなみサイクリングフリー」を実施中のため無料。

チェックポイントは以下の11箇所だ。

1 尾道 ONOMICHI U2(尾道市向島町)
2 向島 立花臨海公園(尾道市向島町)
3 因島 尾道市因島フラワーセンター(尾道市因島重井町)
4 生口島 サンセットビーチ(尾道市瀬戸田町)
5 大三島 多々羅しまなみ公園(今治市上浦町)
6 大三島 しまなみの駅 御島(みしま) (今治市大三島町)
7 伯方島 マリンオアシスはかた(今治市伯方町)
8 大島 宮窪レンタサイクルターミナル(宮窪観光案内所) (今治市宮窪町)
9 大島 亀老山展望公園(今治市吉海町)
10 大島 吉海レンタサイクルターミナル(今治市吉海町)
11 今治 サンライズ糸山サイクリングターミナル(今治市)

主催
JB本四高速 しまなみ尾道管理センター、しまなみ今治管理センター、瀬戸内しまなみ海道振興協議会

しまなみ縦走2017要項(JB本四高速プレスリリース)

MAZDAブログ「雅組×MAZDA しまなみ海道縦走ライド&ドライブ」

photo&text:Makoto.AYANO
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