山梨県の中央を流れる富士川流域を舞台に「南アルプスロングライド」が行われる。2日間で190kmを走り、甲府盆地の秋の景色と味覚を楽しめるサイクリングイベントを紹介しよう。



富士山を背景に走る南アルプスロングライド富士山を背景に走る南アルプスロングライド
山梨県甲府盆地を舞台に開催されてきた「ツール・ド・富士川」。都心からのアクセスも良く、コースの走りやすさも相まって、着々と人気を伸ばしてきたロングライドイベントが、全面的にリニューアルし、より走り応えのあるロングライドとして生まれ変わった。

その名も「南アルプスロングライド」と名付けられた新大会の特徴は2日間の開催となったこと。2日間ともにライドが用意され、最長で190km、獲得標高2,900mとなる、まるでステージレースのようなロングライドイベントへと進化した。

初日となる11月19日はアップダウンが少なく、巡航を楽しめるコースが用意される一方、2日目となる11月20日は山岳ロングライドとしても名高かった「ツール・ド・富士川」のコースを走ることとなる。メイン会場となるのは、道の駅富士川。中部横断道の増穂ICを降りてすぐ目の前、都内からでも2時間弱というアクセスの良さが嬉しい会場だ。

今中さんを先頭にスタート!今中さんを先頭にスタート! 久遠寺の総門を越えて第2エイドに到着久遠寺の総門を越えて第2エイドに到着

スリップ防止のために赤色の舗装がストライプの様に入る激坂スリップ防止のために赤色の舗装がストライプの様に入る激坂 登り切った先は久遠寺の境内。ここは全員が押して歩きます登り切った先は久遠寺の境内。ここは全員が押して歩きます


2日間で3つのコースが用意される南アルプスロングライド。初日に開催されるのは、道の駅富士川から北へと走っていく中上級者向けの「白州・韮崎ステージ」と初級者向けの「プチ・南アルプスステージ」の二つ。脚力や自転車の楽しみ方に合わせてどちらかを選ぶことができる。

「白州・韮崎ステージ」は「北風に乗る高速巡航ステージ」と銘打たれた距離約83km、獲得標高約1,100mのコース。道の駅富士川から韮崎市にある武田勝頼の「新府城」方面へ北上したのち、ウィスキーで有名な白州へと緩やかに上っていく。北杜市の武川中学校に用意されたエイドステーションで昼食をとった後は、ゴールまで富士山を左手に見ながら下り基調の農道を戻っていく。八ヶ岳からの北風を利用して巡行すれば、快適な帰り道となるはずだ。

もっとゆっくりと楽しみたいという方や、あまり長距離は不安だという方におすすめなのだが「プチ・南アルプスステージ」だ。距離約35kmと短めのコースの中に地元のグルメやスイーツ、そして絶景がギュッと詰め込まれた、眼も舌も楽しませてくれる贅沢ポタリングとなっている。

2日目に行われる「ツール・ド・富士川ステージ」は距離約107km、獲得標高1,800mという健脚派にとってはたまらない山岳ロングライド。山間地帯を流れる富士川に沿った穏やかなルートに、2つの峠や激坂、大小のいくつもの丘がスパイスとして加えられ、ロードバイクに乗りなれた中・上級者にこそふさわしい走りごたえのあるコースに仕上がっている。

途中、雲が散らされて、こんな素敵な景色が味わえる場面も途中、雲が散らされて、こんな素敵な景色が味わえる場面も
コース中でも厳しいのが、「ヒルクライムチャレンジ」区間として計測も行われる平林峠。最終のエイドとなる「みさき耕舎」へ、平均勾配8.7%、距離5.5㎞の峠がこの大会最大の難所である。最後の95km地点から始まるこの登りの他にも、大小さまざまなアップダウンや久遠寺の激坂などもあり、走りがいのあるステージとして、健脚ライダーを待ち受けている。

さて、魅力的な3つのコースが待ち受ける南アルプスロングライドだが、その中で提供される地元の味覚もまた、このイベントのエッセンスである。「白州・韮崎ステージ」では5つ、「プチ・南アルプスステージ」では3つ、「ツール・ド・富士川ステージ」では6つのエイドステーションが用意され、それぞれのエイドで地元のグルメを堪能できる。

割烹とりしんさんによるこしべんとはサツマイモごはんがおいしそうだ割烹とりしんさんによるこしべんとはサツマイモごはんがおいしそうだ アカネマスのマリネが目を引くおかめ鮨さんによるこしべんとアカネマスのマリネが目を引くおかめ鮨さんによるこしべんと 独特なかたちのみみほうとう独特なかたちのみみほうとう


特に「プチ・南アルプスステージ」はロールケーキで有名な地元の老舗「清月」が第1エイドとなっていたり、第2エイドのほたるみ館でも地元のおばちゃんたちの手作りスイーツが味わえたり、ゴール地点では郷土料理の「みみ」が味わえたりと、「これでもか!」と言わんばかりのおもてなしが味わえる。

「ツール・ド・富士川ステージ」では昼食に地元食材をふんだんに使った「こしべんと」が用意されている。昨年は、おかめ鮨さんによるアカネマスのマリネを主軸にした野菜が中心のもの、割烹とりしんさんによるさつま芋ごはんに信玄鶏の肉団子をはじめとしたおかずが揃ったもの、そして国本屋さんによる山女の南蛮揚げを使った山女さんどの3種類が用意され、好きなものを選ぶことができた。今年のラインアップにも期待できそうだ。

フォームの実地指導をしながら登りをこなす今中さんフォームの実地指導をしながら登りをこなす今中さん 雲の上のバナナと火祭りクッキーと今中さんと樫木さん雲の上のバナナと火祭りクッキーと今中さんと樫木さん また、豪華なゲスト陣が来場し、大会を盛り上げてくれる。毎年一緒に走ることで、大会を盛り上げてくれる今中大介さんのほかに、「坂バカ」として知られるモデルの日向涼子さん、トライアスリートのエース栗原さんが2日を通して出走される。「白州・韮崎ステージ」には今中さんと栗原さんが、「プチ・南アルプスステージ」には日向さんが出走され、「ツール・ド・富士川ステージ」には3人全員が参加されるとのことなので、憧れのゲストと一緒に走ることができるチャンスだ。

また、プチ・南アルプスステージゴール後には「坂バカ式 知識ゼロからのロードバイク入門」を上梓した日向さんによる1時間程度のトークショーが行われるという。日向さんのファンは見逃せないステージとなりそうだ。

現在参加者募集中! 申込は10月30日まで

さて、そんな魅力一杯の南アルプスロングライドは現在参加者を募集中だ。申込はインターネットの身となっており、スポーツエントリーから申し込むことができる。2日間開催される内、2日連続で出るもよし、土日のどちらかのみで出るもよし。ただ、2日間とも参加される方には割引も適用されるので、秋の山梨を目いっぱい楽しむ週末を過ごしてみてはいかがだろうか?



南アルプスロングライド2016
開催期間:11月19~20日
開催場所:山梨県南巨摩郡富士川町青柳町1655-3 道の駅富士川
申込期間:2016年07月07日 ~ 2016年10月30日
開催種目:白州・韮崎ステージ、プチ・南アルプスステージ、ツール・ド・富士川ステージ
参加費:白州・韮崎ステージ 7,000円
    プチ・南アルプスステージ 4,000円
    ツール・ド・富士川ステージ 7,000円


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