イタリア語で”熱狂的なスポーツファン”を意味するTifosiを名前に持つアイウェアブランド、ティフォージ・オプティクス。アメリカ国内ではナンバーワンのシェアを誇るブランドから、アジアンフィットモデルの「Podium XC」が登場した。



ティフォージ・オプティクス PODIUM XC Asian Fitティフォージ・オプティクス PODIUM XC Asian Fit
ヘルメットをはじめ身に付けるギアがどんどんとアジアンフィットを用意し始めている近年。アイウェアも大手ブランドを中心に日本人にあわせたモデルがリリースされているが、まだまだ数が少なく、典型的な日本人型の頭を持つライダーの選択肢は限られていた。そこにアメリカではシェアNo.1を誇るアイウェアブランド、ティフォージ・オプティクスが参入。適したフィット感のアイウェアの選択肢がぐっと広がった。

ティフォージ・オプティクスのアジアンフィットは、横幅が広く丸型の頭にフィットさせるために、レンズのカーブを緩くし、フレームをワイドに設計。ユーロフィットではキツ目のフィット感となりがちな、こめかみ部分にクリアランスを設けられているため、高いフィット感を得ることができそうだ。

加えて、レンズ下部の縦方向のカーブをゆるくし、左右のノーズパッド間の距離を短くすることで、レンズと頬骨のクリアランスを確保した。アイウェアと顔を接触しにくくすることで、心地良い着用感となるだろう。

レンズのカーブをゆるくすることで、ワイドなフレームを実現しているレンズのカーブをゆるくすることで、ワイドなフレームを実現している レンズ下部のカーブを緩やかにし顔との距離を確保したレンズ下部のカーブを緩やかにし顔との距離を確保した

幅を狭めてレンズと顔のクリアランスを確保した幅を狭めてレンズと顔のクリアランスを確保した 水分に触れるとグリップ力が増すハイドロフィリックラバーを採用水分に触れるとグリップ力が増すハイドロフィリックラバーを採用

クリア、ACレッド、クラリオンミラーレッドレンズクリア、ACレッド、クラリオンミラーレッドレンズ ティフォージロゴがあしらわれるテンプルティフォージロゴがあしらわれるテンプル


フレーム、レンズ、イヤーパッドやノーズパッドの素材は全て、欧米モデルと同様とされている。フレームは高いフィット感を実現する優れた柔軟性と強度を備えるグリルアミドTR-90。レンズは耐衝撃性に優れると同時に、有害なUVA/UVB紫外線を100%カットしてくれるポリカーボネイトを使用することで、目のプロテクション性能を確保した。パッド類は水分に触れるとグリップ力が増す、ハイドロフィリックラバーを採用している。いずれも軽量素材のため、フレームとレンズ込み重量は24g(実測値)となっている。

ティフォージ・オプティクスのアジアンフィットモデルはPodium XCとSLIPの2種類に用意された。Podium XCはマットブラック、シルバー/ガンメタルという通常カラーと、先日紹介した日本別注カラーのマットブラック(クラリオンレッドレンズ)、ブラック/ホワイトという4種類。SLIPはマットブラック(通常)、マットブラック(ライトナイトフォトテックレンズ)、パールホワイトという3種類。ジッパー付きハードケースとマイクロファイバー製クリーニングバッグが付属する。取り扱いはインターテック。



丸型の頭にジャストフィットするアジアンフィット丸型の頭にジャストフィットするアジアンフィット 額と頬骨とのクリアランスが広く取られている額と頬骨とのクリアランスが広く取られている 今回は撮影用にお借りしたPodium XCの使用感もお届けしよう。筆者はヘルメットはアジアンフィットでなければ着用できない、典型的な日本人型の頭を持つ。以前、ティフォージ・オプティクスの2眼式アイウェアDUROを使用していたので、その時受けた印象との比較をお伝えする。

DUROはレンズが縦横とともに大きかったので、ノーズパッドの間隔を狭めることでレンズと顔のクリアランスを広げようと調整してもレンズが頬骨に当たってしまった。フレームの幅も柔軟性のある素材のおかげでキツすぎるということはないが、常にこめかみと耳の上は締められていた。当時、それをストレスとは感じなかったので、それが当たり前だと思っていた。

しかし、今回試着してみたところこれまでのフィッティングは間違っていたことに気が付かされた。こめかみ部分にあたりはないし、耳の上まで軽やかなフィットを感じる。かといってゆるいフィットではなく、前傾姿勢時はもちろん頭を激しく振ってもズレる様子は全く無い。ライドに集中するとアイウェアの存在が気にならなくなるはずだ。

DUROをはじめ多くのアイウェアを着用した時に、顔をしかめるとレンズに頬骨があたってしまうこともしばしばある。しかし、Podium XC AsianFitは、ノーズパッドを適切な位置に調整すると、頬骨が干渉し過ぎることはなく、快適に着用し続けることができる。

加えて、レンズは大きめでヘルメットの縁との隙間が生まれにくくなっているため、おでこが出てしまうというスタイリングにはなりにくいはずだ。アイウェアとしての目を守る機能はもちろん、着用した時のフィット感、スタイリングを気にする丸型頭のライダーにピッタリなアイウェアだろう。



ティフォージ・オプティクス PODIUM XC Asian Fit
フレーム素材:グリルアミドTR-90
サイズ:S-L(143mm-124mm)
フレームカラー:マットブラック、シルバー/ガンメタル、ブラックホワイト
レンズカラー:
スモークWグレアガード/ACレッド/クリア(マットブラック)
クラリオンミラーレッド/ACレッド/クリア(マットブラック)
ライトナイトフォトテック(シルバー/ガンメタル、ブラックホワイト)
重 量:24g(実測値)
付属品:ジッパー付きハードケース、マイクロファイバー製クリーニングバッグ
価 格:8,900円(マットブラック/スモークレンズ)、9,900円(税抜)

ティフォージ・オプティクス SLIP Asian Fit
フレーム素材:グリルアミドTR-90
サイズ:S-L(143mm-124mm)
フレームカラー:マットブラック、パールホワイト
レンズカラー:
スモークWグレアガード/ACレッド/クリア(マットブラック、パールホワイト)
ライトナイトフォトテック(マットブラック)
重 量:25g
付属品:ジッパー付きハードケース、マイクロファイバー製クリーニングバッグ
価 格:8,900円(マットブラック/スモークレンズ)、9,900円(税抜、マットブラック/ライトナイトフォトテック)

text:Gakuto.Fujiwara