1月10日(日)に山梨県富士川町で開催された、シクロクロス富士川。エリートライダーから、子どもたちまで、みんなが笑顔いっぱいで楽しんだイベントの様子をレポートします。



朝陽の差す道の駅富士川前の緑地を舞台に開催されたシクロクロス富士川朝陽の差す道の駅富士川前の緑地を舞台に開催されたシクロクロス富士川
今年2度目の開催を迎えることとなったシクロクロス富士川。会場となるのは、建設中の中部横断道、増穂ICから車で1分という好立地にある、「道の駅富士川」の前に広がる広場に作られた特設コースである。アップダウンも少なく、シケインも1か所、泥区間も1か所だけで、ほぼ全てが芝に覆われる、走りやすいイージーなコースが特徴。

AJOCCやJCXに登録されているわけではなく、シリアスでストイックな雰囲気はあまり無いのが、このシクロクロス富士川の大きな魅力であるのだが、それを象徴するような種目が朝一番に行われた「エンジョイクラス」。車種規定無しでどんなバイクでも参戦可能というクラスなのだが、MTBはもちろんのこと、ロードレーサーやクロスバイク、小径車やママチャリまで、手持ちのバイクでシクロクロスを楽しもうと多くの参加者が集まった。

朝、受付が始まった会場朝、受付が始まった会場 エンジョイクラスでは、シクロクロスだけでなくMTB、ミニベロ、ロードバイクが混走エンジョイクラスでは、シクロクロスだけでなくMTB、ミニベロ、ロードバイクが混走

改造ママチャリで坂を登るのはつらそう改造ママチャリで坂を登るのはつらそう ブロンプトンを折りたたんで記念撮影※レース中ですブロンプトンを折りたたんで記念撮影※レース中です

コスプレ&小径車で参戦!コスプレ&小径車で参戦! ファンクラスにも仮面ライダーのコスプレライダーがファンクラスにも仮面ライダーのコスプレライダーが


初めてのシクロクロス参加となる人、レースには出たことはあるけれども速く走ることには興味が無い人、面白いバイクで走って目立ちたい人などなど、さまざまな参加者たちが集まったスタート地点は和気あいあいとした空気に満ちていて、この大会が「レース」というよりも「お祭り」なのだな、と直感させてくれる。

エンジョイクラスに引き続き行われたファンクラスA、B、そしてレディースクラスも、和やかな雰囲気のもとでスタートを切っていく。エンジョイクラスに比べると、真剣な参加者が多いものの、やはりどこかまったりとした雰囲気。レース一面に開けたコースは、観戦する側にとっても非常にありがたいし、1周の間に何度も近くを通るので応援もしやすいのも嬉しい。

河川敷の上から応援する河川敷の上から応援する ファンクラスとレディースクラスで最後にスプリント争いを繰り広げたお二人ファンクラスとレディースクラスで最後にスプリント争いを繰り広げたお二人

全面芝生で走りやすいコースが設定されているのがこの大会の魅力全面芝生で走りやすいコースが設定されているのがこの大会の魅力
バニーホップでシケインを越える選手には感嘆の声が上がったバニーホップでシケインを越える選手には感嘆の声が上がった お父さん!頑張って!!お父さん!頑張って!!


コース脇には、道の駅富士川に来てみたら、なにかワイワイやってるぞ?どれどれ?といった様子の方もちらほら。興味深げに参加者たちが自転車で走ったり、押したり、担いだり、転んだりしているのを眺めながら、「なんか凄いねえ」と言葉を交わしている方が多いのも、他のイベントにはない風景ではないだろうか。ちなみに私も2度ほど、「これってどういうイベントなの?」と尋ねられました。

そして、お昼前にはこの大会の目玉クラスである「キッズクラス」と「小学生クラス」が開催される。他の大会であれば、子どもたちのレースは大人のカテゴリのおまけのような存在になりがちであるが、シクロクロス富士川は一味違う。スタート時間も一番参加しやすい時間に設定されているし、コースも大人が参加するカテゴリとほぼ同じコースを採用することで、走り切った達成感も高いのだ。

号砲と共にスタート!ホールショットはなんとストライダーの子ども。圧倒的な加速力でした。号砲と共にスタート!ホールショットはなんとストライダーの子ども。圧倒的な加速力でした。
子どもと一緒にお父さんが走ることができるのもこのクラスの面白いところ子どもと一緒にお父さんが走ることができるのもこのクラスの面白いところ まさかのウイリーを決めるキッズまさかのウイリーを決めるキッズ


特に未就学児が対象となるキッズクラスでは、保護者が伴走可能ということもありスタートラインは大混雑。そして子どもの雄姿を一目見ようと、ホームストレートにはずらりと観戦者が鈴なりに並んでいる。なんだか自転車を使った運動会のような光景で、ほっこりとした気分になれる。

子どもたちも、元気よく駆け出していく子がいれば、すぐに止まってしまう子、転けてしまったもののすぐに立ち上がる子などさまざまな様子。自転車も子ども用のスポーツ車がいれば、ストライダーにまたがる子や、補助輪付きの自転車で手押し棒をおじいちゃんに押してもらう子など、十人十色。

子どもたちが一生懸命土手を押してクリアする子どもたちが一生懸命土手を押してクリアする 自転車が重いので押していくのも大変だ。自転車が重いので押していくのも大変だ。

お兄ちゃんを応援するキッズお兄ちゃんを応援するキッズ スタッフさんに手伝ってもらって、シケインを乗り越える。子ども用自転車って結構重いんですよ?スタッフさんに手伝ってもらって、シケインを乗り越える。子ども用自転車って結構重いんですよ?


一斉にスタートした子どもたちにつづいて親御さんたちも一緒に走り、写真を撮ったり、励ましたり、こけないようにサポートしたり。一緒にゴールした時は、感動も2倍である。

小学生クラスでは、大人のクラスで使うシケインも使用される。とはいえ、大人であれば乗り越えられるシケインも小学生には大きな壁。自転車も体重に対しての比率でいうと、大人よりも重い自転車を持ち上げて乗り越える必要があるということである。そこで用意されたのが、補助のスタッフが一緒に自転車を持ち上げてくれるというシステム。一生懸命シケインを越えていく姿はおもわず応援したくなる健気さである。

真剣勝負が繰り広げられたファストクラス真剣勝負が繰り広げられたファストクラス
序盤にデッドヒートを繰り広げた高野淳(YOUCAN)と川田優作(Honda栃木)序盤にデッドヒートを繰り広げた高野淳(YOUCAN)と川田優作(Honda栃木) 独走勝利を飾った川田優作(Honda栃木)独走勝利を飾った川田優作(Honda栃木)


大盛り上がりのキッズレースが終われば、最上級カテゴリである「ファストクラス」がスタート。川田優作(Honda栃木)と、この大会のディレクターである高野淳(YOUCAN)が序盤にデッドヒートを演じるものの、中盤に高野が失速。そこから独走態勢に持ち込んだ川田がそのまま優勝することに。他のクラスと比べると、圧倒的に速いスピードや高いコーナリングスキルを存分に見ることが出来るとあって、観戦者も選手たちの一挙手一投足を食い入るように見つめていた。

そして、最後に1時間のチームエンデューロが行われる。真剣に走るチームもあれば、仲間でワイワイと楽しむチーム、コスプレで走るチームなど、思い思いにシクロクロスを楽しんだ1時間となった。エンデューロで優勝したのは、兄弟で参加した中村良平と中村龍太郎のチーム「コバリンがスネル」。表彰式でも兄弟仲の良さを見せつけ、楽しい一日を締めくくることとなった。

迅速なチップ交換はエンデューロの華!迅速なチップ交換はエンデューロの華! ソーセージのコスプレをしたチームソーセージのコスプレをしたチーム

エンデューロで優勝したチーム「コバリンがスネル」の中村良平が喜びを爆発させるエンデューロで優勝したチーム「コバリンがスネル」の中村良平が喜びを爆発させる 表彰式で仲の良さを見せつけた中村兄弟表彰式で仲の良さを見せつけた中村兄弟


イージーなコースで走りやすく、子どもでも初心者でも楽しめるシクロクロス富士川。シクロクロスに興味があるけれど、独特の雰囲気が苦手という方がイベントの空気を知るにはうってつけの大会である。近くにお住まいの方はもちろん、高速道路でのアクセスも良く、関東から東海地方在住の方であれば意外と所要時間もかからないので、次回の大会は訪れてみては?

text&photo:Naoki,YASUOKA
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