地域と共に歩んで70年 たゆまぬ挑戦を続ける総合自転車店
広島駅から山陽本線で三駅。こぢんまりとした海田市駅から瀬野川沿いを上流側へ五分ほど歩くと見えてくるのがキムラじてんしゃだ。瀬野川と山陽本線の間に挟まれるようなくさび型の建物の1階には一般車が、2階にはスポーツバイクが、ところせましと並べられている。
そんなお店の構成や、素朴なお店の名前からも察せられるように、キムラじてんしゃは地域に根差し、70年以上の長きにわたり続いてきた自転車店。現在の木村元和社長で三代目となる堂々たる老舗である。
「父の代からこのスタイルでやってるんです。一般車とスポーツバイク、両方を扱っているからこそ、広がるものもありますね」と木村社長。「例えば高校生。結構周りには坂も多いので、スポーツバイクで通学する子も多いんです。最初は軽快車を見に来たけど、カッコいい自転車もあるんだ!って(笑)やっぱり、せっかくならカッコいいモノ、楽しいモノに乗ってほしいですよね」
そんな風に柔和な笑顔で話す木村社長が大切にしているのが、「お客様に自転車を楽しんでもらうこと。そのために自分達も自転車を楽しむこと」。お店の品揃えについても、定番アイテムを押さえつつ、「こんなものもあるんだ!」とワクワクできるものを並べるようにしているのだとか。
そんなお店の構成や、素朴なお店の名前からも察せられるように、キムラじてんしゃは地域に根差し、70年以上の長きにわたり続いてきた自転車店。現在の木村元和社長で三代目となる堂々たる老舗である。
「父の代からこのスタイルでやってるんです。一般車とスポーツバイク、両方を扱っているからこそ、広がるものもありますね」と木村社長。「例えば高校生。結構周りには坂も多いので、スポーツバイクで通学する子も多いんです。最初は軽快車を見に来たけど、カッコいい自転車もあるんだ!って(笑)やっぱり、せっかくならカッコいいモノ、楽しいモノに乗ってほしいですよね」
そんな風に柔和な笑顔で話す木村社長が大切にしているのが、「お客様に自転車を楽しんでもらうこと。そのために自分達も自転車を楽しむこと」。お店の品揃えについても、定番アイテムを押さえつつ、「こんなものもあるんだ!」とワクワクできるものを並べるようにしているのだとか。
実際、取扱ブランドはスペシャライズドやトレックといった北米ブランドだけでなく、ピナレロやタイム、フォーカス、コラテック、オルベアといったヨーロッパブランド、ジャイアントやシーポなどのアジアンブランドまで幅広い。
その内訳も、ハイエンドなロードバイクに偏重するのでなく、スポーツバイク入門にピッタリなクロスバイクやE-BIKEの品揃えも充実している。これも、自転車の楽しさをより多くの人に知ってもらいたいという想いが現れている点だろう。
年に一度はブランドの垣根を越えた大規模な試乗会を行なっているのもその一環。海田町だけでなく、広島県、ひいては中国エリアのサイクリストにとっても最新モデルのバイクを体験できる貴重な機会となっている。
同様に、パーツやアクセサリー類も豊富なラインアップを取り揃えているが、その中でも目を惹くのがアパレルコーナー。全国的にも取扱の少ないデンマークのパス・ノーマル・スタジオに大きく空間を割きつつ、アソスやカステリといった高機能なハイブランドが並ぶ。ヘルメットもPOCやケープラス、レイザーをメインに据えるなど、一味違うセンスが光る。
この個性的なアパレルコーナーは、北欧好きの女性スタッフ、畠中さんの手によるもの。「ウエアって、ライドの楽しさに直結してくるものじゃないですか。機能面はもちろんですし、カッコいいと思えるウエアがあれば、自然に乗りたくなりますよね。だからある程度価格が高くても、良いモノを紹介したいんです」と語る畠中さんの姿は、「お客様と共に自転車を楽しむ」というキムラじてんしゃのモットーを体現していた。
その内訳も、ハイエンドなロードバイクに偏重するのでなく、スポーツバイク入門にピッタリなクロスバイクやE-BIKEの品揃えも充実している。これも、自転車の楽しさをより多くの人に知ってもらいたいという想いが現れている点だろう。
年に一度はブランドの垣根を越えた大規模な試乗会を行なっているのもその一環。海田町だけでなく、広島県、ひいては中国エリアのサイクリストにとっても最新モデルのバイクを体験できる貴重な機会となっている。
同様に、パーツやアクセサリー類も豊富なラインアップを取り揃えているが、その中でも目を惹くのがアパレルコーナー。全国的にも取扱の少ないデンマークのパス・ノーマル・スタジオに大きく空間を割きつつ、アソスやカステリといった高機能なハイブランドが並ぶ。ヘルメットもPOCやケープラス、レイザーをメインに据えるなど、一味違うセンスが光る。
この個性的なアパレルコーナーは、北欧好きの女性スタッフ、畠中さんの手によるもの。「ウエアって、ライドの楽しさに直結してくるものじゃないですか。機能面はもちろんですし、カッコいいと思えるウエアがあれば、自然に乗りたくなりますよね。だからある程度価格が高くても、良いモノを紹介したいんです」と語る畠中さんの姿は、「お客様と共に自転車を楽しむ」というキムラじてんしゃのモットーを体現していた。
一方、継続的に自転車を楽しむ上で欠かせないメンテナンス面においても抜かりない。三代にわたって地域の足を支え続けてきた技術は、スポーツバイクにおいてもしっかり発揮されている。
木村社長を含め、4名の男性スタッフは全員軽快車からスポーツバイクまで整備可能。中でもスポーツバイクをメインに担当するのが、松浦さんと原さんの2人。メカニックとして、最も大事にしていることは?そう尋ねると、間髪入れずに返ってきたのは「安全ですね」という言葉。
作業後には担当者とは異なるスタッフが確認するダブルチェック体制を敷くことで、ミスを未然に防止しているという。一般車も扱うキムラじてんしゃでは、どうしても日常の足として急を要する一般車の作業を優先することも多い。「やはり作業を中断してしまうと、どうしてもミスが起こりやすい。なので、お互い目を配って、フォローしあいつつ作業を進めていますね」と松浦さん。
確実な作業をベースとしつつ、それぞれにこだわりの部分はあるとも。ベテランメカニックの原さんがこだわるのは「美しさ」。「ケーブルの処理、ハンドルセッティング、そういった細部にこだわることで自転車の持つ本来の美しさを引き出すように気を配っています」という原さんが最も得意とするのはランドナーやスポルティーフなんだとか。なるほど、確かにキャリアやフェンダーなど、作業者の美意識を問われる箇所が多い車種なだけあり、その自信のほどが窺える。
木村社長を含め、4名の男性スタッフは全員軽快車からスポーツバイクまで整備可能。中でもスポーツバイクをメインに担当するのが、松浦さんと原さんの2人。メカニックとして、最も大事にしていることは?そう尋ねると、間髪入れずに返ってきたのは「安全ですね」という言葉。
作業後には担当者とは異なるスタッフが確認するダブルチェック体制を敷くことで、ミスを未然に防止しているという。一般車も扱うキムラじてんしゃでは、どうしても日常の足として急を要する一般車の作業を優先することも多い。「やはり作業を中断してしまうと、どうしてもミスが起こりやすい。なので、お互い目を配って、フォローしあいつつ作業を進めていますね」と松浦さん。
確実な作業をベースとしつつ、それぞれにこだわりの部分はあるとも。ベテランメカニックの原さんがこだわるのは「美しさ」。「ケーブルの処理、ハンドルセッティング、そういった細部にこだわることで自転車の持つ本来の美しさを引き出すように気を配っています」という原さんが最も得意とするのはランドナーやスポルティーフなんだとか。なるほど、確かにキャリアやフェンダーなど、作業者の美意識を問われる箇所が多い車種なだけあり、その自信のほどが窺える。
腕っこきのスタッフの手により、お気に入りの自転車を最高の状態に組み上げてもらえるのがキムラじてんしゃだが、これは自転車の楽しさを味わうためのスタートライン。自転車を楽しむために、さまざまな仕掛けが用意されている。
その一つとなるのがパーソナルフィッティングサービスだ。キムラじてんしゃではRetulのサービスを基軸としつつ、経験豊富なスタッフによるフィッティングを受けることができる。このフィッティングを担当する小西さんは、過去に国内プロチームで走っていたレーサーで、その経験やノウハウを活かしたサービスを得意としている。
「最近はケーブルフル内装のバイクも増えてきているので、購入時にお願いされることも多いですね」というように、納車前のポジション固めとしての利用はもちろん、ステップアップしたい方に向けて、それぞれの目標や走り方に応じたフィッティングやコーチングも手がけている。
「キムラじてんしゃレーシング」というチームの活動も盛んで、さまざまなライドイベントも開催されているとのことだ。「レーシング」というチーム名であるが、「景色のいいところを走って、美味しいものを食べる、大人の楽しみ方がメインです」と木村社長。「海も山も近い広島は、自転車で走るにはもってこい。特に面白いのは船を組み合わせたサイクリングですね。瀬戸内ならではの楽しみ方は、ぜひ味わってもらいたい」と、胸を張る。
一方で、速くなりたい!という方に向けては小西さんが中心となって朝練を開催している。そちらは目標に向けて切磋琢磨する場で、元プロ選手から貴重なアドバイスを受けることも出来る。小西さんは「Retulのフルスペックのフィッティングだと、時間も費用も掛かりますが、普段から一緒に走っている方であれば、走り方も把握しやすいですし、お互いに信頼関係も出来ています。そういった方向けに、『小西フィット』として、私の経験をもとにしてもう少し簡易なフィッティングサービスなども行っています」と語る。そしてこれからは、初心者に向けたレクチャーやレッスンの場を増やしていきたいとも。
自転車を楽しむためには、それぞれにフィットする機材の提案、的確で精度の高い整備、ライディングスキルの会得、走る場所、そしてコミュニティなど、数えきれないほど多くのものが必要だ。そのことを知り尽くし、その理想を実現するための技術と経験、そして情熱を持ったスタッフたちが、キムラじてんしゃには集まっている。
その一つとなるのがパーソナルフィッティングサービスだ。キムラじてんしゃではRetulのサービスを基軸としつつ、経験豊富なスタッフによるフィッティングを受けることができる。このフィッティングを担当する小西さんは、過去に国内プロチームで走っていたレーサーで、その経験やノウハウを活かしたサービスを得意としている。
「最近はケーブルフル内装のバイクも増えてきているので、購入時にお願いされることも多いですね」というように、納車前のポジション固めとしての利用はもちろん、ステップアップしたい方に向けて、それぞれの目標や走り方に応じたフィッティングやコーチングも手がけている。
「キムラじてんしゃレーシング」というチームの活動も盛んで、さまざまなライドイベントも開催されているとのことだ。「レーシング」というチーム名であるが、「景色のいいところを走って、美味しいものを食べる、大人の楽しみ方がメインです」と木村社長。「海も山も近い広島は、自転車で走るにはもってこい。特に面白いのは船を組み合わせたサイクリングですね。瀬戸内ならではの楽しみ方は、ぜひ味わってもらいたい」と、胸を張る。
一方で、速くなりたい!という方に向けては小西さんが中心となって朝練を開催している。そちらは目標に向けて切磋琢磨する場で、元プロ選手から貴重なアドバイスを受けることも出来る。小西さんは「Retulのフルスペックのフィッティングだと、時間も費用も掛かりますが、普段から一緒に走っている方であれば、走り方も把握しやすいですし、お互いに信頼関係も出来ています。そういった方向けに、『小西フィット』として、私の経験をもとにしてもう少し簡易なフィッティングサービスなども行っています」と語る。そしてこれからは、初心者に向けたレクチャーやレッスンの場を増やしていきたいとも。
自転車を楽しむためには、それぞれにフィットする機材の提案、的確で精度の高い整備、ライディングスキルの会得、走る場所、そしてコミュニティなど、数えきれないほど多くのものが必要だ。そのことを知り尽くし、その理想を実現するための技術と経験、そして情熱を持ったスタッフたちが、キムラじてんしゃには集まっている。
アクセス
・広島方面から
国道2号線[大正交差点]左折→[明神橋西詰交差点]右折
→瀬野川沿いに呉線踏切を超えてすぐ。
・船越方面から
県道164号線[明神橋西詰交差点]左折
→瀬野川沿いに呉線踏切を超えてすぐ。
・呉方面から
国道31号線[大正交差点]直進後[明神橋]交差点左折
→瀬野川沿いに呉線踏切を超えてすぐ。
・東広島方面から
国道2号線[海田小学校前]交差点右折→
瀬野川の橋を渡って右折後すぐ。
国道2号線[大正交差点]左折→[明神橋西詰交差点]右折
→瀬野川沿いに呉線踏切を超えてすぐ。
・船越方面から
県道164号線[明神橋西詰交差点]左折
→瀬野川沿いに呉線踏切を超えてすぐ。
・呉方面から
国道31号線[大正交差点]直進後[明神橋]交差点左折
→瀬野川沿いに呉線踏切を超えてすぐ。
・東広島方面から
国道2号線[海田小学校前]交差点右折→
瀬野川の橋を渡って右折後すぐ。