オリヴェイラが斜行で降格　2着クリステンが繰り上がり勝利＆総合首位浮上

6名の精鋭集団によるスプリントで決着したツアー・オブ・スロベニア2日目。ファビオ・クリステン（スイス、Q36.5プロサイクリング）が勝利と共に総合首位に立つ一方、先着したルイ・オリヴェイラ（ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG）は斜行による降格処分が下った。

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多くの有力選手を輩出する自転車ロードレースの強豪国、スロベニアで開催中のツアー・オブ・スロベニア（UCI2.Pro）。第2ステージはコース中央に2級山岳ツェリスカ・コツァ（距離7.8km/平均6.3%）が設定された162.7kmコースで争われた。

序盤に形成された5名の逃げには、前日も逃げ、山岳賞ジャージを着るファビオ・クリステン（スイス、Q36.5プロサイクリング）が入る。一方のメイン集団は連勝狙うジェイコ・アルウラーやリドル・トレックが先頭に人数を固めてコントロール。クリステンが狙い通り2級山岳をトップ通過したものの、その後プロトンが逃げ集団を吸収した。

40名程度に絞られたプロトンは、残り10km地点のアタックにより7名に絞られる。その中にクリステンが入り、UAEチームエミレーツXRGはフェリックス・グロスシャートナー（オーストリア）とルイ・オリヴェイラ（ポルトガル）の2名を入れることに成功。また総合優勝の候補でもあるテイオ・ゲイガンハート（イギリス、リドル・トレック）の姿もあった。

残り1.2km地点でシュールト・バックス（オランダ、Q36.5プロサイクリング）がシッティングのまま加速する。しかしこれはゲイガンハートが引き戻し、遅れたバックスを除く6名が最終ストレートに突入。グロスシャートナーのリードアウトを利用したクリステンが飛び出し、冷静にその背後についたオリヴェイラが加速した。

先頭に立ったオリヴェイラだったが、左側のクリステンをフェンスへと追いやるように幅寄せする。そのままオリヴェイラは先着してプロ初勝利を喜んだものの、後にクリステンへの斜行が認められ、集団最下位である6位に降格。2着だったクリステンの勝利となった。

「山岳賞のポイントを狙うべく逃げに乗った。だからまさか総合首位に立つとは思わなかった。ここへはステージ優勝を狙い、メインターゲットであるツール・ド・スイスに向けての準備のつもりで来た。結果としてステージ優勝が叶ったが、第4ステージの山岳が厳しいのでどうなるだろうね」と、総合でも首位に立ったクリステンはそうコメントした。

EFエデュケーション・NIPPOディベロップメントチームから2023年にプロデビューしたクリステンは22歳。今年2月のスペインのワンデーレースでプロ初勝利を飾り、これがプロ2勝目となった。