イタリアのサドルブランド、セッレSMPが新作を発表。フラット座面のFシリーズのシルエットに、Strikeシリーズのホールド力を融合させたニューモデルF20CS.i/F30CS.iを紹介しよう。



セッレSMPの新コンセプトを体現したサドルとしてデビューしたF20CS.i/F30CS.i (c)ミズタニ自転車

1947年創業のイタリアンブランドであるセッレSMP。70年以上の歴史を持つ老舗ブランドは、イタリアンメイドにこだわり高品質なサドルを送り出し続けてきた。セッレSMPと言えば、猛禽類の嘴を彷彿とさせるフロントノーズと大きく反り上がった後端部、そして前後のみでサドルが繋がっているような大きな中央の開口部と、唯一無二の座面形状を持つStrikeシリーズを連想する方も多いだろう。

独特の座面形状がもたらすホールド感と快適性に魅了されるサイクリストも多かったStrikeシリーズだが、セッレSMPはそこに満足せず新たにフラット形状のFシリーズをリリース。Strikeシリーズにフィットしなかったサイクリストに対しても、同社のサドル哲学を届けるべくそのラインアップを拡充してきた。

セッレSMP F20CS.i(ブラック) (c)ミズタニ自転車
セッレSMP F30CS.i(ブラック) (c)ミズタニ自転車



今回、新たにリリースされたF20CS.i/F30CS.iは、StrikeシリーズのエッセンスをFシリーズのデザインに落とし込んだハイブリッドデザインのショートノーズサドルとなる。先に説明しておくと、F20CS.iとF30CS.iの違いはサドル幅で、F20CS.iが135mm幅、F30CS.iが150mm幅のモデルとなる。

サドル全体のシルエットとしては、Fシリーズを踏襲しつつ、メインとなる座面には座骨をホールドするための凹みが設けられているのが大きな特徴。Strikeシリーズの美点であった、ペダリング時の安定感を実現するデザインとなっている。

FシリーズとStrikeシリーズの良い所を併せ持ったような形状だ (c)ミズタニ自転車

大きな開口部は健在だ (c)ミズタニ自転車
サドル後端は下方向へと下げられている (c)ミズタニ自転車



一方で、Fシリーズのメリットであった前後方向への移動の容易さはそのままに。パワーを掛けていくシーンでは前方に、ペースで踏む時や下りなどでは後方へと、シーンに応じた荷重移動を使いこなしやすいサドルに仕上げられた。更に、Strikeシリーズに対して、軽量に仕上げられているのもメリットの一つだろう。

いうなればセッレSMPを代表するシリーズのメリットを併せ持つ形状を与えられたのがこのF20CS.i/F30CS.iといえよう。座面形状によるホールド力を最大限に活かすため、パッドレス仕様となっているのも同社らしさ。パッドが無いことで快適性を犠牲にしているということも無く、大きくあけられた開口部とカーボン強化ナイロン製のベース自体のしなりによって長距離ライドにも対応する乗り心地を実現している。

セッレSMP F20CS.i(ホワイト) (c)ミズタニ自転車
セッレSMP F30CS.i(ホワイト) (c)ミズタニ自転車



F20CS.i/F30CS.iともにブラックとホワイトの2カラーが用意されている。ブラックは天然皮革、ホワイトはマイクロファイバーの表皮を採用。ブランドとモデルロゴが刺繍されているのも、セッレSMPならではのポイントだ。価格はF20CS.i/F30CS.iともに共通で、ブラックが32,000円、ホワイトが35,000円(共に税込)となる。



セッレSMP F20CS.i
サイズ:250 x 135mm
重量:210g
価格:ブラック 32,000円(税込)、ホワイト 35,000円(税込)

セッレSMP F30CS.i
サイズ:250 x 150mm
重量:215g
価格:ブラック 32,000円(税込)、ホワイト 35,000円(税込)