UCI(国際自転車競技連合)は1月21日、2022年シーズンのロードレースにおけるコロナ対策ガイドラインを発表した。昨年から大きな変更はないものの、開催国の規則遵守やワクチン接種の推奨、個人による予防対策の徹底などが強調されている。



マスクをつけたポディウムも目新しさがなくなったマスクをつけたポディウムも目新しさがなくなった photo: ASO Pauline Ballet
1月26日にスペイン・マヨルカ島で開催されるトロフェオ・カルヴィア(UCI1.1)から本格的に始まる2022年のロードシーズン。それに先立ちUCIは今年度のコロナウイルス感染症に関するガイドラインを発表した。基本的には2021年シーズンと同様の内容になっており、いくつかのレースが中止や延期されるものの大きな混乱もなく遂行された昨年の実績に基づいている。

なかでもUCIは、2021年のガイドラインにおいて極めて有効だと証明された「国内規則の優先、ワクチン接種の推奨、個人における感染対策」の3点の徹底を強調。そのため本ガイドラインでも「レースが行われる国が定める規則がUCIのガイドラインよりも厳しい場合は国の規則を優先」、「チームによる選手たちへのワクチン接種」、「3回目の接種(ブースター接種)の推奨」を呼びかけている。

感染拡大防止の効果もあり、クラスター感染などなく遂行された2021年シーズン感染拡大防止の効果もあり、クラスター感染などなく遂行された2021年シーズン photo:Makoto AYANO
また、2022年はレースの種類によってチームバブルへの参加条件が異なる。

■ワンデーレースや6ステージ以下のステージレース
 ・ワクチン2回接種14日以降
 ・または、2日以内のPCR検査での陰性証明(ただし唾液によるPCR検査は認められるが、抗原検査は不可)

■7ステージ以上のステージレース
 ・ワクチン接種の有無にかかわらず、2日以内のPCR検査で陰性であること
 ・グランツールは期間中にPCR検査を実施する予定

なお以上の要件は選手、UCI職員、コミッセール(競技役員)、アンチドーピングの職員、メディカルチーム、主催者、メディア関係者にも適用される。

リリースの中でダヴィ・ラパルティアンUCI会長は「UCIロードインターナショナルカレンダーに掲載されている大会において、全員の健康を守るため尽力された皆様による懸命な努力に感謝したいと思います。コロナウイルス感染症の感染拡大は苦しみと混乱を生み続けていますが、この2年間で証明しているように、全ての関係者による責任ある行動により自転車競技を維持することが可能になっています」とコメント。

そして次のようにリリースを締めくくった。

「この不安定な状態がいち早く過ぎ去ることを心から願うとともに、それまでの間自転車競技に関わる人たちの手を取り合い、この競技が繁栄し続けることを確信しています」。

全文(英語版)はこちらから。

text:Sotaro.Arakawa

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