ついに国内販売が開始されたレイザーの新作「GENESIS AF」をインプレッション。より軽く涼しくエアロに仕上がり、アジアンフィット最軽量モデルとして復活を果たした最新ヘルメットを紹介しよう。



レイザー GENESIS AF(レッド/ブラック)レイザー GENESIS AF(レッド/ブラック) photo:Yuto.Murata
2019年で創業100周年を迎えたベルギーのヘルメットブランド、レイザー。ブランドの歴史は常にロードレースと共にあり、マペイやクイックステップ、カチューシャ、ロットチームなど錚々たるプロチームをサポートしてきた。今季もワールドチームのユンボ・ヴィズマとサンウェブ、そしてロードレースでも活躍を見せるシクロクロス世界王者のマチュー・ファンデルポールを擁するコレンドン・サーカスがレイザーを使用しており、多数のトッププロ選手たちの走りを支えている。

そんなレイザーより今夏発表された新作「GENESIS AF」がいよいよ店頭に登場。GENESISと言えばブランドの一時代を築き上げた名作のヘルメットであり、この度最新のテクノロジーによって現代のトレンドに沿ったデザインを獲得しラインアップに復活を果たした。9月末に開催されたロード世界選手権でお披露目され発売を待ち望んでいた人もいたことだろう。

【フロント】多数のベンチレーションホールを設け軽量性と通気性を高めた【フロント】多数のベンチレーションホールを設け軽量性と通気性を高めた 【サイド】Z1とCENTURYをかけ合わせたようなシェルデザイン【サイド】Z1とCENTURYをかけ合わせたようなシェルデザイン

【バック】反射テープもあしらわれ夜間の視認性を高めている【バック】反射テープもあしらわれ夜間の視認性を高めている 頭頂部にダイヤルを配置した独自の「アドバンスドロールシス」頭頂部にダイヤルを配置した独自の「アドバンスドロールシス」

その見た目は既存のZ1とCENTURYをかけ合わせたようなデザインとなっており、ハイエンドモデルとして軽量性と通気性をさらに追求した性能が与えられた。大きな特徴はSサイズで”190g”という軽さ。EUの安全規格であるEN1078をクリアしつつも、同ブランドのアジアンフィットモデル史上最軽量を達成している。

CENTURYやエアロヘルメットBULLETで培ったノウハウを活かしつつベンチレーションを増やすことで、Z1よりも優れた通気性も獲得。加えて、横幅がZ1より狭められておりエアロダイナミクス向上とスマートなルックスも実現している。

帽体の丸いアジアンフィットで日本人も被りやすい形状に帽体の丸いアジアンフィットで日本人も被りやすい形状に 後頭部のサポートパーツは5段階で高さを調節できる後頭部のサポートパーツは5段階で高さを調節できる

シルバーのモデル名ロゴが光るシルバーのモデル名ロゴが光る 替えのパッドとヘルメットバッグが付属する替えのパッドとヘルメットバッグが付属する

フィッティングシステムはレイザーの代名詞とも言える「アドバンスドロールシス」を採用。頭頂部にクロージャーダイヤルを備え、頭の周りを1周したワイヤーを巻き上げることで頭部全体を優しく包み込むようなフィット感を実現している。

モデル名にもあるように国内販売品はアジアンフィット(AF)で、グローバルモデルよりも縦幅を-2.8%、横幅を+3.4%とした形状により日本人の頭にもマッチするよう作られている。BULLET 2.0 AF、CENTURY AF、BLADE AFといったレイザーの各モデルもアジアンフィットで展開されている。

GENESIS AFはS、M、Lの3サイズ展開で、カラーはブラック、ホワイト、マットチタニウム、レッド/ブラック、フラッシュイエロー(M/Lのみ)の5色ラインアップだ。価格は21,000円(税抜)。



― 編集部インプレッション

「軽くフィット感も良く快適な被り心地、ハイエンドモデルらしい優れた通気性を感じた」「軽くフィット感も良く快適な被り心地、ハイエンドモデルらしい優れた通気性を感じた」
今回インプレッションを担当したCW編集部の高木は、METやカスクのヘルメットがしっくりくる丸型頭の持ち主で、いずれのブランドもMサイズがベストマッチする。対して、GENESIS AFはSでもMでもどちらでも被ることができるサイズ感でそれぞれの許容範囲の広さを感じた。今回はしっかり深く被ることのできたMサイズをチョイス。

サングラスポートが設けられ、ガタつくことなくアイウェアを保持できたサングラスポートが設けられ、ガタつくことなくアイウェアを保持できた まずGENESIS AFの特徴である軽量性は被ってみてすぐに感じられた。Mサイズで210gという重量で普段使用しているものよりも軽く、頭や肩にかかる負担も少ないので非常に快適な被り心地に仕上がっている。独自のフィッティングシステムも全方位に包み込まれるような感覚で、かつ広い範囲で支えてくれる後頭部の受けもフィット感の向上に一役買っていると感じた。

Z1よりベンチレーションを増やしたとあって通気性は抜群。想像以上に風が入ってくるため夏場の涼しさには期待が持てる。特に両サイドのホールから入ってくる風が効率良く後ろ側に抜けている印象で、こめかみ付近に空気の流れを感じ、頭部の排熱性能はさすがハイエンドモデルといった出来栄えである。

シェルに窪みを設けたサングラスポートも幅広なため、アイウェアのテンプルの太さに関係なく挿し込めるのは嬉しい。全体的なシルエットもスタイリッシュで格好良く、反射テープで夜間の安全性も確保、かつアジアンフィットで被りやすいため、レーサーはもちろんだが自転車通勤している人など幅広いサイクリストが満足できること間違いなしだ。(CW編集部・高木)

レイザー GENESIS AF(ブラック)レイザー GENESIS AF(ブラック) (c)シマノレイザー GENESIS AF(ホワイト)レイザー GENESIS AF(ホワイト) (c)シマノレイザー GENESIS AF(マットチタニウム)レイザー GENESIS AF(マットチタニウム) (c)シマノ

レイザー GENESIS AF(レッド/ブラック)レイザー GENESIS AF(レッド/ブラック) (c)シマノレイザー GENESIS AF(フラッシュイエロー)レイザー GENESIS AF(フラッシュイエロー) (c)シマノ

レイザー GENESIS AF
サイズ:S(52-56cm)、M(55-59cm)、L(58-61cm)
カラー:ブラック、ホワイト、マットチタニウム、レッド/ブラック、フラッシュイエロー(M/Lのみ)
価格:21,000円(税抜)
※JCF公認、CE規格クリア


最新ニュース(全ジャンル)