山岳軽量ロードの代名詞、スコットのADDICT RC。6年ぶりのモデルチェンジを果たした。「世界最高パフォーマンスのロードバイク」を目指して開発されたヒルクライムモデルの2020ラインアップを紹介していこう。



「世界最高パフォーマンスのロードバイク」を目指して開発されたスコットADDICT RC「世界最高パフォーマンスのロードバイク」を目指して開発されたスコットADDICT RC (c)スコットジャパン
ロードバイク史において大きなマイルストーンとなってきたスコットのライトウェイトレーサー。世界初のアンダー1kgを達成したスカンジウムフレームや、840gという重量で世界中を驚かせたCR1。そして、そこからさらに重量をそぎ落とし、アンダー800gの世界へと足を踏み入れたのが2007年にデビューし、現在もスコットのラインアップにその名を残すADDICTだ。

その後にデビューしたFOILと共に、スコットがサポートするワールドチームの選手らに愛用されてきたADDICTが、ついに2度目となるフルモデルチェンジを果たし、第3世代となった。新型ADDICTを「世界最高パフォーマンスのロードバイク」たらしめるスコットのテクノロジーについては、スコット本社にて行われたプレゼンテーションを取材した特集記事(※リンクはこちら)に詳しい。

上側1-1/8インチ+下側1-1/4インチの上下異径コラムと、上下1-1/2インチベアリングを組み合わせる上側1-1/8インチ+下側1-1/4インチの上下異径コラムと、上下1-1/2インチベアリングを組み合わせる (c)Scott Sport
要約すれば、全グレードのケーブルフル内装、ディスクブレーキ専用設計、+14.5%の剛性増、-6wのエアロ向上、そしてシステム全体として-160gの軽量化など、その進化は多方面に及んでいる。特にコアとなるのが、電動/機械式コンポーネントを問わずケーブルフル内装を可能としたヘッドシステムおよび、専用ハンドル/ステム「CRESTON iC SL」および「CRESTON iC 1.5ハンドル/RR iCステム」の存在だろう。

エアロダイナミクス、そしてルックス上の観点から、最先端のロードバイクにおいて、ケーブル類が一切露出しないことは最早スタートラインとなりつつあるが、その実現に関しては各社様々なアプローチを行ってきた。特にステアリングコラム周辺の処理は真円コラムを廃止することでケーブルのための空間を確保するブランドも散見されるが、異形コラムはどうしてもハンドリングに影響を及ぼすことが指摘されてきた。

ミドルグレード以下の完成車に搭載されるCRESTON iC 1.5ハンドルとRR iCステム。フル内装化とユーザビリティを両立した画期的なシステムを備えるミドルグレード以下の完成車に搭載されるCRESTON iC 1.5ハンドルとRR iCステム。フル内装化とユーザビリティを両立した画期的なシステムを備える photo:So.Isobe
相反する要素に対し、スコットが出した答えがコラムの中心軸をヘッドチューブに対して3mm後方にオフセットさせた「エキセントリックフォークシャフト」、そして上側1-1/8インチコラムに対して1-1/2インチベアリングを組み合わせることで生まれたスペーサーの空間に穴を開けることで機械式変速ケーブルを通すことを可能とする設計だった。このヘッドシステムによって、全グレードでケーブルフル内装を実現。更には軽量な「CRESTON iC SL」を組み合わせることで、システム重量の大幅な削減に繋げた。

全ての領域において性能を向上させたスコット ADDICT RC。そのラインアップは大きく2つに分かれる。超軽量のHMX-SLカーボンを使用した、”ADDICT RC ULTIMATE”ライン。もう一つが軽量で強靭なHMXカーボンの”ADDICT RC”ラインとなる。ULTIMATEラインはフレームセットおよび1種類の完成車、ノーマルグレードはフレームセットおよび、5つのグレードの完成車をラインアップする。



ADDICT RC ULTIMATE

ADDICT RC ULTIMATEADDICT RC ULTIMATE (c)スコットジャパン
FRAME SET ADDICT RC ULTIMATEFRAME SET ADDICT RC ULTIMATE (c)スコットジャパンFRAME SET ADDICT RC ULTIMATE TEAM EDITIONFRAME SET ADDICT RC ULTIMATE TEAM EDITION (c)スコットジャパン


ミッチェルトン・スコットにも供給されるレーシングモデル、「ADDICT RC ULTIMATE」。HMXカーボンにCNTとMR70、YS60、HR40を加えた最高峰のHMX SLカーボンを使った、まさに究極の名を冠するにふさわしいハイエンドグレードとなる。

フォークおよび、シートポストが付属するフレームセット(ハンドルバーは別売)と、専用一体型バーステム”CRESTON iC SL”とスラム RED eTap AXS、ジップ 202 NSWをアセンブルした隙の無いコンプリートバイクの2種が用意される。価格は完成車が1,580,000円、フレームセットが460,000円(共に税抜)。シャイニーなロゴの入るブラックを基本としつつ、フレームセットにはポップなエステバン・チャベスカラーも追加されている。

ADDICT RC PREMIUM/PRO/10/20/30

ADDICT RC PREMIUMADDICT RC PREMIUM (c)スコットジャパン
ADDICT RC PROADDICT RC PRO (c)スコットジャパンFRAME SET ADDICT RC PROFRAME SET ADDICT RC PRO (c)スコットジャパン


軽量でありながら高い強度を誇るHMXカーボンを使用するADDICT RC。これまで使用されていた中弾性のHMFカーボンモデルが廃止されているのは、極限の性能を実現するために高剛性のHMXカーボンを前提に設計されているからだという。

HMXカーボンを使ったADDICT RCにはフレームセットと5つの完成車が用意されている。PREMIUMおよびPROグレードは、カーボン製の専用一体型バーステム”CRESTON iC SL”を使用し、数字グレードの10/20/30はアルミ製の専用ハンドル/ステム”CRESTON iC 1.5ハンドル”と”RR iCステム”を使用しているのが大きな違い。

ADDICT RC 10 GREYADDICT RC 10 GREY (c)スコットジャパンADDICT RC 10 REDADDICT RC 10 RED (c)スコットジャパン


ADDICT RC 20ADDICT RC 20 (c)スコットジャパン
ADDICT RC 30 YELLOWADDICT RC 30 YELLOW (c)スコットジャパンADDICT RC 30 BLUEADDICT RC 30 BLUE (c)スコットジャパン


そしてそれぞれ組み合わせられるコンポーネントによって、ラインアップが形作られている。サイズは全グレードでXXS/47、 XS/49、S/52、M/54、L/56の5種展開。PREMIUM/PRO/20は1色、10はグレーとレッド、30はブルーとイエローの2色展開となる。フレームセットの価格は320,000円(税抜)。完成車のハンドルシステム/コンポーネント/ホイールの組み合わせをまとめると下記となる。
スコット ADDICT RC コンプリートバイクラインアップ
フレーム ハンドル/ステム コンポーネント ホイール 重量 税抜価格
ADDICT RC ULTIMATE HMX-SL CRESTON iC SL スラム RED eTap AXS ジップ 202 NSW 6.90kg 1,580,000円
ADDICT RC PREMIUM HMX CRESTON iC SL シマノ DURA-ACE DI2 DT スイス ERC 1100 Dicut 7.12kg 1,280,000円
ADDICT RC PRO HMX CRESTON iC SL シマノ DURA-ACE シンクロス Capital 1.0 35 Disc 7.30kg 878,000円
ADDICT RC 10 HMX CRESTON iC 1.5ハンドル/RR iCステム シマノ DURA-ACE シンクロス RP2.0 Disc  7.81kg 628,000円
ADDICT RC 20 HMX CRESTON iC 1.5ハンドル/RR iCステム スラム FORCE eTap AXS シンクロス RP2.0 Disc  7.90kg 598,000円
ADDICT RC 30 HMX CRESTON iC 1.5ハンドル/RR iCステム シマノ ULTEGRA シンクロス RP2.0 Disc  7.95kg 468,000円
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