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OVER-DOバイカーズサポート

幅広い知識でビギナーをサポート。入りやすく、奥深いキャノンデールに強いプロショップ
「小江戸」として親しまれる歴史深い街、埼玉県は川越市。東武東上線とJR川越線が乗り入れる川越駅、そして西武新宿線の終点である本川越駅からおよそ1.5kmほどという場所、川越と所沢の中心部を結ぶ県道6号線沿いに立派なレンガ造りの建物が見えてくる。ここがこの地域を代表する大型プロショップ、OVER-DO(オーバードゥ)バイカーズサポートだ。

店内に入ってまず目に飛び込んでくるのは、ずらりと並んだ完成車バイクの在庫たち。特にキャノンデールとスペシャライズドの在庫量は非常に豊富で、ロードバイクを中心にエントリーモデルから最高峰モデルまでが揃っている。広い店内にはパーツや用品が整然と陳列され、各ジャンルごとに売り場が分けられているから見て回りやすい。よく見ればマニアックなアイテムも数多く、ウインドーショッピングだけでも楽しい気分にさせてくれる店内だ。

OVER-DOを率いるのは、1990年代から2000年代にかけて日本を代表するマウンテンバイクライダーとして世界を舞台に活躍した経歴を持つ戸津井俊介さんだ。17歳でロード&MTBレースを始め、その5年後の1998年にはクロスカントリーのアジア大陸チャンピオンに輝いた経歴の持ち主で、30歳に引退。その2年後の2006年にショップの開業に繋げた。2016年現在、OVER-DO バイカーズサポートは11年目を迎えている。

どこまでも明るく、軽妙なトークでいつでも笑いを取っている戸津井さんだが、選手時代の成功談をひけらかしたりはしない。お客さんと参戦したMTBの耐久レースで優勝し、そこで初めてその経歴が明らかになったという話まであるんだとか。「現在」に真面目に取り組むその姿勢がよく分かるストーリーだと感じた。
キャノンデールの品揃えは随一。ロード、MTB問わず専用規格などについても非常に詳しい
OVER-DOを率いる戸津井俊介さん。かつてMTB選手として活躍し、アジア王者にも輝いた経歴を持つ
広々とした店内。歩きやすく、どこに何が置かれているかすぐにわかる
OVER-DOのスタッフは現在5名。戸津井さんと奥様の佳子さん、レース派でビギナーアドバイスが得意な武田さん、フレッシュな26歳秋山さん、そして元医学療法師という経歴を持つ斎藤さんがその屋台骨を支えている。

ショップがオープンしたきっかけは、もともと戸津井さんが世界を転戦していた現役時代に機材をメカニック任せにせず、ポテンシャルを100%引き出せるように自らメンテナンスとチューニングを行っていたことにあるという。選手活動と並行してショップで働き、ユーザーの自転車を触っているうちに、安心・安全なスポーツバイクを提供したいという思いが強くなっていったそうだ。

バイクはユーザーに合わせた組み付けとセッティング次第。だからメンテナンスに関しては1mmたりとも妥協していない。「工具やケミカルといった、組み付けるために必要でありながらあまり注目されない部分にももの凄くこだわっているんです。だって、せっかくなら100%の性能が出たバイクに乗って頂きたいですから」と戸津井さんは言う。作業台には多数の工具やケミカル剤が並び、これらを適材適所で使い分ける。旋盤やスポークカッターまで揃えているショップは他になかなか見かけない。

しかしその一方で悩みもあるのだそう。「例えばティアグラやソラが付いた低価格帯のバイクでも、性能を引き出そうと思ったら高級バイクと同じように時間と手間が掛かってしまう。だから工賃はあまり安くないんです。もっと安価にお渡ししても良いのかな、と思う時もあるんですが、やっぱり気持ち良く乗って頂くためにはこのままいくべきと信じています」。いつもにこやかな戸津井さんの表情も、この話の時ばかりは真剣な表情に。さらに各作業完了後にはチェックシートを用い、スタッフ間で漏れが無いかを徹底的に洗い直す。このような行程を介して、完璧にセットアップされたバイクがユーザーの元へと届けられていくのだ。
マウンテンバイクはお気に入りのYETIやROCKY MOUNTAINなどを厳選してラインナップ
佳子さんはお客さんたちとのライドのナビゲート役。小柄な女性ならではのバイクのセッティング法も研究し尽くしている
マヴィックやシマノのホイールがずらりと並ぶ
テストサドルやステムを数多く用意し、気軽に貸し出しを依頼できる
OVER-DOが最も大切に考えているのが、初心者のバイク選びを親身に付き合うこと。通勤なのか、フィットネスなのか。それともレース志向なのか、平日は通勤でも土日はロングライドへ行きたいのか。自転車の遊び方が多様化している今だからこそ、時間を掛けてしっかりとユーザーの希望を聞いていく。

「最初の一台」を探しに来店するユーザーがとても多いそうだが、「まず乗ってもらうこと」と、クロスバイクとロード試乗車でのライドを体験してもらうという。そしてその人に適したバイクを一緒になって探していく。最初こそドロップハンドルに不安を感じるユーザーが多いそうだが、「体験していただくと、遊びの幅が広がるドロップハンドルのロードバイクを最初から選ばれる方が多いですね」と戸津井さん。将来性まで考えて幸せな自転車生活を送ることができるようアドバイスしているとか。

だからこそ、スタッフは自転車に関する幅広い知識を持っていないといけない。各月に1度はスタッフ勉強会の場を設け、新製品や新規格についてはもちろん、例えばインソールの熱成形を体験したり、人によって合う・合わないが起こるウェアやヘルメット、シューズなどに対する意見交換を積極的に行い、それを実際に売り場で活かす。「実際に使ってみないと本当の質は分からない。意見交換することで、見過ごされがちな名品を掘り出すこともできるんです」。そう戸津井さんは話す。

そんな飽くなき追求心が評価されて、戸津井さんは2009年から数年間キャノンデールジャパンMTBチームのメカニカルディレクターを務め、アパレルブランド「reric(レリック)」の立ち上げ時には開発テスターとして多くのアドバイスをしたという。知り尽くしたブランドだから、メリットもデメリットも含めてお客さんに紹介できる。この2ブランドは現在、OVER-DOのバイクとアパレル部門の柱となっている。
忙しく、かつテキパキと作業が進むメカニックブース。常時フル回転だ
昔から自分でメカニックをこなしながら独力でアメリカを転戦してきた戸津井さん。ホイール組も得意分野だ
整備に使用するケミカル類もあらゆる製品を試して使い分けている
点検整備&組み立て後のチェックシートを用いて確認していく
グランフォンドなどのイベントにショップとしてツアーを組んで参加したりと、積極的にユーザーに体験の場を用意しているOVER-DO。中でも特徴的な点は、さいたま市のプロショップ、スポーツバイクファクトリー北浦和スズキとタッグを組んで開催している「彩湖モード」と銘打ったショップ主導・招待制の大規模試乗会だろう。サイクルモードに大手ブランドが出店しなくなったことで「それならば自分たちで試乗会をやってみよう」と年1回ペースで開催し、今年で既に8回目。参加者数は300名を数えるほど人気を博している。

その他にも毎週末にはビギナーライドを開催し、コースや交通法規、補給の摂り方などもレクチャーしている。特に戸津井さんが補給食フリーク(笑)なので、その部分に関しての相談は随時受付中だそうだ。そういえば店舗の補給食コーナーは、大規模量販店を凌ぐほどに広く、そして深いラインナップであった。

そして最後に、店名の由来を聞いてみた。「商品を売るだけに留まらないお店を作りたくて、”バイカーズサポート”を付けました。10年前はショップも選択肢が少なかったし、僕が選手として学んできた知識や経験を全て伝えたかったんです。今でこそ講習会やフィッティングを追求しているお店が増えてきましたが、その軸はきっとこれからも変わりません。僕もお客様に遅れをとらないよう、積極的に自転車に乗って楽しんでいきたいと思っています」。

「何か困っていることがあれば、どんどん積極的に聞いてきてほしい」、そう戸津井さんは言う。「だからその分、分からない、その製品は無いと言いたくないんです。だから一見不良在庫になってしまいそうなスモールパーツの在庫も揃えるようにしています」。フィッティングも含め、充実かつ手厚いユーザーサポートがOVER-DOの魅力だ。バイクに、身体にトラブルを抱えている方は、ぜひ一度相談してみてはいかがだろうか。
アパレル類は広々とした空間でディスプレイされて非常に選びやすい
ヘルメットはデザイン、性能のバランスの良いモデルを厳選して、カラバリも数多く揃える
キャノンデールのカスタムラボも導入。店頭でカラーの組み合わせなども確認できる
試着室も用意。Rericのウェアは戸津井さんが開発から全面的に協力したとか
店舗情報
郵便番号 
350-1124
住所 
埼玉県川越市新宿町6-3-7
営業時間 
12:00〜19:30
定休日 
火曜、水曜
TEL 
049-293-3643
ブログ更新情報
アクセス 
東武東上線、JR川越線川越駅から1.4km(路線バスあり)
スタッフからのメッセージ
OVER-DOバイカーズサポート スタッフの皆さん
「バイカーズサポート」の名前に恥じないよう、スポーツバイクを楽しみたいというお客様を精一杯サポートさせていただきます。皆さんはぜひ「OVER-DO(やりすぎ)」までトコトン自転車に乗ってください。私たちも技術とサービスを充実させるべく日々精進します。

敷居の高いプロショップと思われる方も少なくないと聞いていますが、そんなことはありません。私たちはあくまでサポート役。主役はお客様ですので、相談事があればどしどし聞いてください。そしてご一緒に楽しみましょう。

OVER-DOバイカーズサポート