1月11日、チャンピオンシステムプロサイクリングチームの2013年体制のチームプレゼンテーションがカリフォルニア州にて開催された。西薗良太ほか22人の選手がお披露目された。

舞台にたったチャンピオンシステムプロサイクリングチーム2013とスタッフ。 西薗良太も最前列に並ぶ舞台にたったチャンピオンシステムプロサイクリングチーム2013とスタッフ。 西薗良太も最前列に並ぶ

プレゼンに臨む西薗良太プレゼンに臨む西薗良太 チャンピオンシステムが使用するチームバイク、FUJIも会場に並ぶチャンピオンシステムが使用するチームバイク、FUJIも会場に並ぶ


チャンピオンシステムのプレゼンは、ロサンゼルス郊外にあるホームデポセンター内、アメリカンエキスプレススタジアムクラブのアメフトのコートを見渡せる会場で行われた。

アメリカやアジアの報道陣、アジア各国の現地領事館などが会場を訪れ、華やかに開催されたプレゼンは午前10:30に開場。司会はアメリカのサイクリング番組のコメンテーターとスポーツキャスターが起用され、ユーモアを交えながらの進行となった。

チーム監督のエドワード・ビーモンが挨拶チーム監督のエドワード・ビーモンが挨拶 チャンピオンシステム社の各国代表も顔を揃えるチャンピオンシステム社の各国代表も顔を揃える


お披露目されたチャンピオンシステムプロサイクリングチームお披露目されたチャンピオンシステムプロサイクリングチーム まずはチャンピオンシステム社の代表、ニューヨークのスコット・カイリン、香港のルイス・シンが紹介された。

スコット・カイリンは次のように挨拶。「チャンピオンシステムはサイクリングに対する情熱からスタートしました。そのサイクルは、このチームを作り上げるまでに成長しました。アジア初のプロコンチネンタルチームを作り、その歴史を作り上げていきます。2013年はより高いゴールを目指し、進んでいきます」。

そしてチームの監督であるエドワード・ビーモンが紹介された。ビーモン氏は言う
「チャンピオンシステムプロサイクリングチームはUCIプロフェッショナルコンチネンタルチームとして2年目へと突入しました。初のアジアを本拠地とするこのプロコンチームは、国際登録をしているアジアのライダーの中でもトップクラスの選手を集めています。
チームの主要目的のひとつは、アジアのトップサイクリスト達がこのスポーツの最高レベルでレースできるようにすることです。これまでアジアのライダー達が主な国際大会で活躍する機会は非常に少なく、難しいものでした。今後チームは、アジアの主なUCIツアーへの参戦に加え、ヨーロッパや米国のプロフェッショナルツアーへ参戦し、世界やオリンピックで活躍できるアジア人ライダーを育てることを目標としています」。

その後、選手が一人づつ紹介されジョークを交えながら全員が壇上に並んだ。
今シーズンのライダーは22名で、5名のナショナルチャンピオン(カナダ、中国、アイルランド、韓国、日本)を含む14カ国の国籍のライダーが集まった。

舞台にたったチャンピオンシステムプロサイクリングチーム2013 西薗良太も最前列に並ぶ舞台にたったチャンピオンシステムプロサイクリングチーム2013 西薗良太も最前列に並ぶ
カナダナショナルチャンピオンのライアン・ロスカナダナショナルチャンピオンのライアン・ロス アイルランドナショナルチャンピオンのマシュー・ブランメイヤーアイルランドナショナルチャンピオンのマシュー・ブランメイヤー 中国ナショナルチャンピオンのクン・ジャン中国ナショナルチャンピオンのクン・ジャン


西薗良太「自分向きのイタリア、力勝負の北米のレースに挑戦するのが楽しみ」


チャンピオンシステムのチームキットに身を包んだ西薗良太チャンピオンシステムのチームキットに身を包んだ西薗良太 プレゼン終了後、チームブリヂストン・アンカーから移籍した西薗良太にインタビュー。いよいよ日本ナショナルチャンピオンジャージを着て、欧州、アメリカ、アジア等のレースに向け走りだす。

チームの感想は?

色のついていないチーム、外国人にとって抵抗が少ないチーム、お互いが外国人という多国籍チームなので、チームメートとも接しやすく、英語でのコミュニケーションもとりやすいし、楽しいです。

チャレンジしたいレースは?

RETULを使ったバイクフィッティング 3Dモーションキャプチャを使用するRETULを使ったバイクフィッティング 3Dモーションキャプチャを使用する プロコンチームとしてイタリアのレースに参戦できることが楽しみです。ヨーロッパにはさまざまなレースがありますが、自分の脚質がイタリアのレースに向いていると思っていたので、そのチャンスが来たことがうれしい。
一方で北米の力勝負的レースにもチャレンジしてみたい。ターゲットとしてUSプロチャレンジを目指しています。単調に続く上りのレース展開等、大ぶりなレースで勝負してみたい。

日本のレースとしてはTOJとジャパンカップ。ただ、TOJはツアー・オブ・カリフォルニアが同タイミングであるので、迷っています。今年のTOJはUCI2.1に昇格したことにより、レース展開や魅力、重要度も増しているので、その時のチームの構成で決まる予定です。
ジャパンカップは好きなコースだし、チームとしても上りに強い選手もいるので向いていると思う。

チームのなかのポジションはなにか決まっていますか?

ライド前のランチをつくるチームスタッフライド前のランチをつくるチームスタッフ まだわからないですね。トレーニングもまだこれからなので、これからじっくりとやっていきたい。
プロコンチネンタルのチームとして、個々の選手の強い部分と欠けている部分の強弱が激しいと感じています。強い部分は飛びぬけている感じがする。日本のチームのように丸くまとまっているのとは対照的だと感じています。

そして最後に、日本のファンの皆さんに向けて、「活動の様子をブログにて更新しますので、是非ご覧ください」とのメッセージ。西薗選手は新しいブログ、Another "Pain is inevitable Suffering is optional"を頻繁に更新中。ぜひフェイスブックやツィッターでもフォローしたい。

お披露目トレーニングライド&ファンとの交流ライド

プレゼンテーション終了後に、会場からトレーニングキャンプ地のシェラトンホテルまで100km近くのトレーニングライドが行われた。監督のエドワードもライドするなど、和やかにプレゼンテーションは終了した。
翌日の朝9時から開催されたファンライドには100名近くのファンが集まり、チームとの楽しいサイクリングを楽しんだ。

チャンピオンシステムプロサイクリングチームはこれから2週間前後のトレーニングキャンプを行い、初戦としてツアー・オブ・オマーン、カタール、チンハイレイクと、UCIレースを転戦していく。

プレゼンやライド、バイクフィッティングの様子はフォトギャラリーにて御覧ください。




チャンピオンシステムプロサイクリングチーム2013体制
(併記チーム名は昨シーズンの所属チーム)

アディック・オスマン(マレーシア)
ボビー・トラクセル(オランダ)Landbouw Krediet
チャド・ベイヤー(アメリカ)Competitive Cycling Racing Team
チャン・ジェ・ジャン(韓国)Terenganu Pro Cycling Team
クリス・バトラー(アメリカ)
クリントン・アベリー(ニュージーランド)
クレイグ・ルイス(アメリカ)
ガン・シュー(中国)
グレゴール・ガズボダ(スロベニア)Team Ag2R Mondiale
チュン・カイ・フェン(台湾)Taiwan Action Cycling Team
キム・サン・ウー(香港)
ビャオ・リュウ(中国)
ペンダ・ジャオ(中国)
マート・オハベー(エストニア)
マット・ブランメイヤー(アイルランド)Omega-Pharma Quickstep
ライアン・ロス(カナダ)Spider Tech Powerd by C10
西薗良太(日本)Bridgestone Anchor
マシアス・フリードマン(ドイツ)
ライアン・アンダーソン(カナダ)Spider Tech Powerd by C10
ファビアン・シュナイド(ドイツ)Specialized Concept Store Team
ワン・イップ・タン(香港)Hong Kong National Team
クン・ジャン(中国)


photo:愛輪氏
text:Ryoji.Abeki