エディ・メルクスが2013モデルとして2つのフラッグシップモデルを発表した。電動シフト専用フレームのEMX-525と、ユニークな空気抵抗削減機構を備えたTTモデル、eTTだ。

EMX-525 究極のパフォーマンスを追求した電動専用フレームの新フラッグシップ

エディ・メルクスEMX-525は、それまでの同社のトップモデル EMX-7の上位に位置するべく新開発された2013年の新フラッグシップモデルだ。

エディ・メルクス EMX-525  White Carbon Red Shimano Ultegraエディ・メルクス EMX-525 White Carbon Red Shimano Ultegra (c)深谷産業

フレーム単体1049gの曲線を多用したフルカーボンフレームは、忍び寄る豹や虎をイメージしてデザインされている。設計コンセプトは「ライダーの力を逃さず、すべてをコントロールできるパワーを備えること」。
剛性面ではマーケットに存在する市販のバイクの平均値より、ヘッドチューブ周辺で67%、BB周辺で50%上回るという。そしてバランスにも神経が注がれ、操作のしやすさを追求して設計されている。

EMX-525 ヘッドチューブとフォークがインテグレートされるデザインEMX-525 ヘッドチューブとフォークがインテグレートされるデザイン (c)深谷産業EMX-525 シートクランプ周辺EMX-525 シートクランプ周辺 (c)深谷産業


設計上思い切った点として、電動コンポーネント専用にデザインされている。ケーブル変速、つまり機械式コンポの使用を切り捨てているのだ。エディ・メルクス社は「究極のパフォーマンスを追求した結果」と説明している。

EMX-525 シートチューブ周辺の造形EMX-525 シートチューブ周辺の造形 (c)深谷産業EMX-525 フロントフォークブレードEMX-525 フロントフォークブレード (c)深谷産業


EMX-525
フレーム価格:371,000円
サイズ:48、50、52、54
カラー:ブラック×ホワイト×カーボン、レッド×ホワイト×カーボン




eTT 新テクノロジー ヴェンチュリ・パワーボックスを採用したTTバイク

エディ・メルクス社はハイエンドのTTモデル「eTT」も投入する。「eTT」は航空機産業出身のエンジニアが設計し、風洞実験を繰り返し行い生み出されたTT専用フレームだ。

エディ・メルクス EMX eTT Carbon White Redエディ・メルクス EMX eTT Carbon White Red (c)深谷産業

eTT ヘッド周辺 フォーク裏側に隠れる専用エアロブレーキを装備eTT ヘッド周辺 フォーク裏側に隠れる専用エアロブレーキを装備 (c)深谷産業特徴的なのは、ダウンチューブ下面前部に設けられた”ヴェンチュリ・パワーボックス”と名付けられた、連なった大きな穴により、フレーム後部の空気圧を削減することに成功。この空気抵抗を少なくする新機構を備えたフレームはすでにUCI の認可も取得済みだ。フロントフォーク裏側にはクラウンに隠れる専用エアロブレーキを装備。リアも同様の専用ブレーキだ。なお、このモデルはケーブル式シフターにも対応している。

サドル取り付けヤグラに可変2ポジションを備えたシートポストが用意されるため、ロードTTおよび前乗り重視のトライアスロン的な使用の両方に対応する。

eTTのダウンチューブ下面前部に設けられたヴェンチュリ・パワーボックスがフレーム後部の空気圧を低減eTTのダウンチューブ下面前部に設けられたヴェンチュリ・パワーボックスがフレーム後部の空気圧を低減 (c)深谷産業

eTT
フレーム価格:371,000円
サイズ:51、53
カラー:カーボン×ホワイト×レッド

2013年に新たに投入するフラッグシップモデルのEMX-525とeTT。同社はその完成度を「美女と野獣」、つまり美しさの中にも野獣的な戦闘能力が同居しているバイクと説明している。

取り扱いはエディ・メルクス社日本総代理店の深谷産業。