8月22日、ブエルタ・ア・エスパーニャ第5ステージでジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ)が早くもスプリント2勝目をマークした。他を寄せ付けないリードアウトトレインはこの後のステージでも炸裂しそうな勢いだ。

第5ステージ・コースプロフィール第5ステージ・コースプロフィール image: Unipublicバスクの山岳で2日間辛抱を強いられたスプリンターたちは、ラ・リオハ州の州都ログローニョを発着する第5ステージで、再び輝きを放つ。点から点へのラインレースではなく、グランツールにしては珍しく周回コースが用意された。

マイヨロホを着て走るホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)マイヨロホを着て走るホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) photo:Unipublic選手たちは21kmの周回コースを8周。緩やかな登りを含むが、主催者は「完全にフラットな一日」と謳っている。集団スプリントに持ち込まれる可能性が高いこのステージで、ハビエル・チャコン(スペイン、アンダルシア)がスタート直後に飛び出した。

カテゴリー山岳が一つも設定されていないことも影響し、チャコンを追走する選手はゼロ。スペイン南部のアンダルシア州出身の、2006年U23スペインTTチャンピオン、身長185cm・体重70kg・27歳チャコンのソロエスケープが始まった。

メイン集団を牽引するジ・チェン(中国、アルゴス・シマノ)メイン集団を牽引するジ・チェン(中国、アルゴス・シマノ) photo:Unipublicタイム差は11分55秒まで広がったが、メイン集団にとっては許容範囲内。マイヨロホ擁するカチューシャが集団をコントロールし、周回を重ねる毎にタイム差を詰める。アルゴス・シマノもこれに加わり、チャコンとのタイム差をジワリジワリと詰めた。

中国人選手として初めてグランツールに出場しているジ・チェン(アルゴス・シマノ)も集団牽引に参加。長時間のスポンサーアピールと敢闘賞という名誉を獲得したチャコンは、最終周回突入前のラスト28km地点で吸収される。

ここからオメガファーマ・クイックステップ、ロット・ベリソル、リクイガス・キャノンデール、チームスカイ、BMCレーシングチーム、オリカ・グリーンエッジ、FDJ・ビッグマットが集団先頭に入り乱れ、激しい攻防戦を繰り広げながらハイスピードでログローニョのゴールへと突き進む。

140kmにわたって逃げたハビエル・チャコン(スペイン、アンダルシア)140kmにわたって逃げたハビエル・チャコン(スペイン、アンダルシア) photo:Unipublic笑顔で第5ステージを走るアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク)笑顔で第5ステージを走るアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) photo:Unipublicログローニョの周回コースをこなすプロトンログローニョの周回コースをこなすプロトン photo:Unipublic

レース終盤にかけてメイン集団を牽引するオメガファーマ・クイックステップレース終盤にかけてメイン集団を牽引するオメガファーマ・クイックステップ photo:Unipublicラスト6km地点で隊列を組んだアルゴス・シマノが再び先頭に立ち、主導権を奪いにかかるレディオシャック・ニッサンやロット・ベリソルを振り切ってラスト1kmに突入。ラスト500mでリードアウト役のサイモン・ゲスク(ドイツ、アルゴス・シマノ)が発進した。

ゲスクにリードされてデゲンコルブが好位置をキープ。ラスト200mで、その後ろからダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、レディオシャック・ニッサン)が発射する。一気にギアを掛けて後続を引き離すベンナーティ。しかし、デゲンコルブが勢い良くその距離を埋めた。

ゴールスプリントを制したジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ)ゴールスプリントを制したジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) photo:Unipublicゴール直前でベンナーティに並んだデゲンコルブは、加速を継続したままゴール。デゲンコルブが半車身差でベンナーティを下した。

第2ステージに続く2勝目をマークしたデゲンコルブ。レース直後のインタビューでは「どう表現したらいいのか分からない」と、しっくりくる言葉を探しながら笑みを浮かべる。「勝つ自信はあったけど、ここまでアドバンテージを得て勝てるとは思っていなかった。今日は1人逃げだったので、チームにとって理想的な展開。ラスト6kmか7kmでチームメイトと一緒に集団先頭に出た。最後はクーン・デコルトと、リードアウト役のサイモン・ゲスクに連れられてスプリントに持ち込んだ」。

ステージ2勝目を飾ったジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ)ステージ2勝目を飾ったジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) photo:Unipublicステージ2勝のデゲンコルブはポイント賞ランキングのトップを快走する。期待されるのはマドリードでグリーンジャージを着ることだ。「グランツールでポイント賞を獲得するのは大きな夢。1ポイントも無駄にすることなく走りたい」。

マイヨロホを着るホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)や、アシストとしてデゲンコルブの勝利に貢献した土井雪広は同集団でゴール。32秒遅れたユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル)を除いて、総合上位陣の順位に変動は見られなかった。

選手コメントはレース公式サイトより。


ブエルタ・ア・エスパーニャ2012第5ステージ結果
1位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ)            4h10'37"
2位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、レディオシャック・ニッサン)
3位 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、ロット・ベリソル)
4位 ナセル・ブアニ(フランス、FDJ・ビッグマット)
5位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)
6位 ライモント・クレダー(オランダ、ガーミン・シャープ)
7位 アラン・デーヴィス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
8位 ロイド・モンドリー(フランス、アージェードゥーゼル)
9位 レオナルド・ドゥケ(コロンビア、コフィディス)
10位 ピム・リヒハルト(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)
117位 土井雪広(日本、アルゴス・シマノ)

敢闘賞
ハビエル・チャコン(スペイン、アンダルシア)

個人総合成績(マイヨロホ)
1位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)           17h29'22"
2位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)                +01"
3位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク)   +05"
4位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク)                  +09"
5位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)
6位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、チームスカイ)              +11"
7位 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)               +14"
8位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル)         +24"
9位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)             +36"
10位 ローレンス・テンダム(オランダ、ラボバンク)              +46"
128位 土井雪広(日本、アルゴス・シマノ)                 +21'33"

ポイント賞(プントス)
1位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ)            50pts
2位 アラン・デーヴィス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)      29pts 
3位 サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)      27pts

山岳賞(モンターニャ)
1位 サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)      16pts
2位 ピム・リヒハルト(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)          11pts
3位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)            10pts

複合賞(コンビナーダ)
1位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)             15pts
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)            18pts
3位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)               26pts

チーム総合成績
1位 ラボバンク                             51h51'05"
2位 チームスカイ                               +03"
3位 アスタナ                                +1'55"

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, Unipublic
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