ナヴァルダスカス「僕はチームTTのためにメンバーに選ばれ、全力を尽くした」

優勝候補筆頭だったガーミン・バラクーダの最速ぶりが証明されたヴェローナでのチームタイムトライアル。マリアローザを着たリトアニア人、ナヴァルダスカスはマリアローザに戸惑いながらも謙虚に喜びを噛み締める。

栄光のマリアローザを着たガーミン・バラクーダのラムナス・ナヴァルダスカス（リトアニア） (c)CorVosマリアローザを着たラムナス・ナヴァルダスカス（リトアニア、ガーミン・バラクーダ）
今日はちょっと特殊なコースで僕はウォームアップをしている時からナーヴァスになっていた。テクニカルコーナーはあるし、コース中盤に上りはあるし、９人で走り切るのは難しいと思っていた。やさしくないけど、危険すぎはしないこのコースは、チームタイムトライアルにはいいコースだと思った。
チームは完璧なライディングを見せた。僕はチームタイムトライアルのためにチームメンバーに抜擢されたんだ。だからチームのために全てを尽くした。それが良かったと思う。

僕はシラーレというリトアニアの小さな村の出身。子供の頃からサッカーと自転車をやったけど、自転車を選んだ。2006年にはスイスのエーグルにあるUCIワールドサイクリングセンターで過ごしたんだ（UCIの才能開発プログラムに抜擢された）。僕は未だにどういうレースに向いた選手か定まっていないけど、たぶんクラシックか、坂でも残ることができるから、ちょっとした上りのあるレースに向いているんだと思う。

トップタイムで優勝したガーミン・バラクーダ photo:Kei Tsujiタイラー・ファラー（ガーミン・バラクーダ）
すばらしいチームタイムトライアルだった。すべてを出して頑張ったね。マリア・ローザをとることができてさらに嬉しいよ。このチームTTに向けてはモチベーションが違ったし、練習にも力を入れたんだ。ナヴァルダスカス以外にローザにふさわしい人はいないよ。続くレースではチーム内で、ラスムッセンかヴァンデヴェルデにローザを受け渡せたらいいね。

マリアローザのテイラー・フィニー（アメリカ、BMCレーシングチーム）がスタートを待つ photo:Kei Tsujiマリアローザを失い、5位に転落したテイラー・フィニー（アメリカ、BMCレーシング）
全力を尽くしたけど、マリアローザを守ることは果たせなかった。チームのみんなに本当に感謝しているよ。彼らのサポートなしでは僕はフィニッシュできたかもあやしい。このあとの日程で彼らにはお返しをするつもりだ。

BMCレーシング助監督 ファビオ・バルダート
メンバーの一人が先頭交代をするときにカーブでスピードを出しすぎていたんだ。草むらを突っ切ったけど、スローダウンしてお互いを待ったのは良かった。そのおかげで第3区間でのタイムは最速だったんだ。

マルコ・ピノッティ（BMCレーシング）
結局僕らは31秒遅れにとどめた。テイラー・フィニーのあの怪我の深刻さを考えると、それはすごいことだと思う。フィニーにも良かった。僕らは今日勝てたかもしれない。チームはすごくいいコンディションだ。ジロの残りのレースにも自信があるよ。

ステージ9位・30秒差　チームスカイ photo:Riccardo Scanferla10位に終わったチームスカイのステフェン・デヨンフ監督
5位から10位は混戦だった（5位〜10位のチームのタイム差は僅差）。我々はたった30秒速く走れなかった。上りではチームは一定ペースを刻んだが、それが充分速くなかったということだ。
そして最後の区間では何人かが苦しみ始め、スピードにのせることができなかった。それがもう数秒を失った原因だ。終わったことは嬉しい。臨んだ結果じゃなかったが、前を向いて進もう。

チームメイトとともにフィニッシュラインを切る別府史之（オリカ・グリーンエッジ） photo:Kei Tsuji4位のオリカ・グリーンエッジ 別府史之
今日のTTTは厳しい戦いになった。結果はステージ６位だったけれど、チームはとても良い走りをした。もったいなかったのがチームの無線がスタート前のアップ時の汗で壊れてしまって使いものにならなかったのが、大きなタイムロスに繋がってしまった。明日からもステージを狙う。


コメントはプレスリリース、チーム公式サイト、選手個人サイト、TVインタビュー、twitterなどより。




photo:Kei.TSUJI,CorVos,Riccardo Scanferla,Veeral Patel
text：Makoto.AYANO