2009年のチームミルラムが掲げるモットーは「全て新しく、全く違う」。国内唯一のプロツアーチームとなったミルラムは、解散したゲロルシュタイナーから大量に選手を雇用し、総合力のあるドイツチームへと変貌を遂げた。新加入ゲルデマンやチオレックを中心とした、ドイツ人選手の活躍に期待がかかる。

プレゼンテーションの様子プレゼンテーションの様子 かつてアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア)のスプリント勝負に全力投球していたチームミルラムが生まれ変わる。ゲロルシュタイナーの解散に伴い、ドイツ国内唯一のプロツアーチームとなったミルラムは、2009年シーズンに向けてメンバーの大規模な入れ替えを行なった。

ゲロルシュタイナーから獲得したのは、ファビアン・ウェーグマン(ドイツ)やマルクス・フォーテン(ドイツ)ら、主力級の選手8名。元ドイツ登録のチームコロンビアからは、リーナス・ゲルデマン(ドイツ)とゲラルド・チオレック(ドイツ)ら3名を獲得した。他チームに散らばっていた有能なドイツ人選手を、一チームに集結させた形。メンバー25名のうち、ドイツ人選手は17名だ。

チームの中心を担うのは、2007年ツール・ド・フランスの山岳ステージで優勝し、マイヨジョーヌを着たゲルデマン。スプリンターチームの側面もまだまだ健在で、チオレックやロベルト・フェルスター(ドイツ)らがグランツールで勝利を狙ってくるだろう。

プレゼンテーションの様子プレゼンテーションの様子 チームウェブサイトによると、1月7日にドイツ・ドルトムントで行なわれたチームプレゼンテーションの中で、チームマネージャーのゲリー・ファンヘルヴェン氏は「チームにはクラシックのスペシャリストからスプリンター、オールラウンダー、クライマーまで多種多様な選手が揃っている。これまで以上にバランスの取れた対応力のあるチームだ」と、開幕迫るシーズンに期待を寄せている。

国内最大のステージレースであるドイツツアーの中止が決定するなど、ドーピングスキャンダルが影を落とすドイツ。ロードレースに対する国内の風当たりが強いドイツにあって、今やチームミルラムの存在は貴重だ。一時はミルラム社も2009年限りでのスポンサー撤退を示唆していたが、現在は継続的なサポートを約束している。

ドイツチーム化はメンバーだけに留まらず、バイクもコルナゴからドイツのフォーカスに変更。コンポーネントはスラムを使用する。また、ジャージデザインは淡いミルラムブルーの牛柄に変更されている。

チームミルラムの2009年所属選手達チームミルラムの2009年所属選手達

2009年メンバー
ルーカ・バルラ(イタリア)
マークス・アイヒラー(ドイツ)
アルトゥール・ガーイェック(ドイツ)
クリスティアン・クネース(ドイツ)
クリスチャン・ククス(ドイツ)
マルティン・ミュラー(ドイツ)
ドミニク・ロエルス(ドイツ)
ビョルン・シュレーダー(ドイツ)
ニキ・テルプストラ(オランダ)
マーティン・ベリトス(スロバキア)
ピーター・ベリトス(スロバキア)
ゲラルド・チオレック(ドイツ)チームコロンビア
リーナス・ゲルデマン(ドイツ)チームコロンビア
セルファイス・クナーフェン(オランダ)チームコロンビア
ファビアン・ウェーグマン(ドイツ)ゲロルシュタイナー
ぺーター・ヴロリヒ(オーストリア)ゲロルシュタイナー
マティアス・ルス(ドイツ)ゲロルシュタイナー
マルクス・フォーテン(ドイツ)ゲロルシュタイナー
トーマス・フォーテン(ドイツ)ゲロルシュタイナー
ヨハネス・フレーリンガー(ドイツ)ゲロルシュタイナー
ロベルト・フェルスター(ドイツ)ゲロルシュタイナー
ロニー・ショルツ(ドイツ)ゲロルシュタイナー
トーマス・ローレッガー(オーストリア)ELKハウス・シンプロン
ウィム・ストロティンガ(オランダ)Ubbink-Syntec
ポール・ヴォス(ドイツ)Team 3C-Gruppe

離脱した選手
イゴール・アスタルロア(スペイン)アミーカチップス・クナウフ
ヴォロディミール・デュダ(ウクライナ)チームISD
セルジョ・ギザルベルティ(イタリア)?
アンドレー・グリブコ(ウクライナ)チームISD
ラルフ・グラブシュ(ドイツ)引退
デニス・ハウエイセン(ドイツ)?
マテイ・ユルチョ(スロバキア)
ブレット・ランカスター(オーストラリア)サーヴェロ・テストチーム
アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア)LPRブレーキ
エンリコ・ポイチュケ(ドイツ)引退
アルベルト・オンガラート(イタリア)LPRブレーキ
エリア・リゴット(イタリア)セッラメンティPVC
ファビオ・サバティーニ(イタリア)リクイガス
セバスティアン・シュワッガー(ドイツ)?
マルコ・ヴェーロ(イタリア)クイックステップ
エリック・ツァベル(ドイツ)引退