ロンドンオリンピックのプレ・テストイベントとして開催されたロンドンサリーサイクルクラシックで、マーク・カヴェンディッシュが地元イギリスでスプリント勝利を挙げた。日本勢は新城の31位が最高位。イギリスチームの列車に対抗した土井と宮澤が落車した。

ロンドンオリンピックロードレース コース図ロンドンオリンピックロードレース コース図 イングランド南東部、ロンドン郊外のサリー州で開催されたロンドン・サリーサイクルクラシックは、2012年に開催されるロンドンオリンピックのテストイベントとして8月14日に開催された。

ベルギーで開催中のエネコツアー、そして開幕を控えるブエルタ・ア・エスパーニャの影響はあるものの、五輪ロードの予行演習として各国は来年の本番に代表に選ぶべき選手を派遣。参加22カ国、地元イギリスのプロチームを含む139人の選手たちが出場した。(スタートリストはこちら
各チームは5人で構成。レース距離は140km。レースのランクとしてはUCIヨーロッパツアー1.2にあたる。

日本からは新城幸也(ユーロップカー)、、宮澤崇史(ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)、土井雪広(スキル・シマノ)、福島晋一(トレンガヌプロアジア)、畑中勇介(シマノレーシング)が日本ナショナルチームとして参戦した。

バッキンガム宮殿とトラファルガー広場を結ぶ道路「ザ・マル」をスタート&ゴール地点とし、ロンドン郊外サリー州をめぐるの五輪コースを使ったレースは今回140kmで行われたが、五輪ロード本戦では250kmのレースになる。「ボックスヒル」と名付けられた丘を含む周回路も組み込まれるが、レース全体を通しての難易度が低いスプリンターに有利なコースだ。

ザ・マルをスタートしてロンドン郊外サリー州へ向かった集団。クリスティアン・ハウス(ラファ・コンドールシャープ)、ライアム・ホロハン(チームラレー)、トム・ムレー(シグマスポーツ)、クレバーソン・ウェーバー(ブラジル)の4人が序盤から逃げ、一時は6分半の差をつける。

ボックスヒルの周回でこの先頭グループがバラけ出すと、ゴールまで残り30kmでカヴェンディッシュで勝利を狙うイギリスチームがメイン集団のペースを作ってペースを上げる。
ラスト5kmでクルトアスル・アルヴェセン(ノルウェー)がアタックをかけるが、イギリスチームの列車はこれを許しはしなかった。

マーク・カヴェンディッシュ(イギリス) 写真は2010世界選手権ロードレースマーク・カヴェンディッシュ(イギリス) 写真は2010世界選手権ロードレース (c)CorVosゴールスプリントへ向かうイギリスチームの列車に対抗したイタリア、オーストラリアなど各国に混じり日本チームも競り合うが、ラスト5kmで土井が落車、ラスト3kmで宮澤が落車してしまう。

ゴールスプリントを制したのはカヴェンディッシュ。イギリス開催の五輪プレイベントで、イギリスナショナルチームのジャージに身を包んで国じゅうの期待に応えた。

落車の影響を受けた日本勢の最高位は新城の31位。土井は86位、宮澤は120位、福島は121位でフィニッシュ。畑中はリタイアしている。

カヴェンディッシュのコメント
「今までで最高のイギリスチームだ。このユニットでレースを走るのは始めてだけど、もう2,3年も一緒に走っている僕のトレードチーム(HTCハイロード)のようだった。全員が素晴らしかった。彼らは自分たちが何をすべきか知っていたし、情熱をもってやり遂げた。

今日スタート前から言っているように今日のレースで来年のことを言うのはまだ早い。(ボックスヒルは)ただの丘じゃなかったし、レース距離は2倍になる。来年は勝つためにベストを尽くすよ」。


カヴェンディッシュに押されて落車した土井と宮澤

落車に見舞われた土井と宮澤。幸い大きな怪我にならなかったが、ゴールスプリントに臨む混戦の中で、カヴェンディッシュが手を使って土井を排除しようとしたこと、そして宮澤に体でぶつかってきたことが落車の原因だと不満が上がっている。日本チームとしては抗議はしなかったという。土井、新城、宮澤の3人はTwitterで次のように書き込んでいる。

土井「今日はラスト20キロから集団に残った宮澤選手、新城選手、僕で隊列くんでスプリントに備え、イタリア、イギリスのトレインの真ん中で走っていたら、ラスト5キロで、カベンディッシュが僕の腕をつかみ、はじき飛ばされた。ラスト3キロでカブに宮澤選手が押されて大落車。」「いくらなんでも腕はつかまない。」

宮澤「土井ちゃんが手を引っ張られ、俺は身体で当たってこられて落車。どちらともカヴェンディッシュが原因。最悪なライダーだ」。

新城「これが一番言いたい事。 土井さん、宮澤さんにした事はやってはいけない事。 自転車レースに出た事がある人は皆、知ってる。 自転車の上では手はハンドルに!手で人を引っ張っていけない。無謀な接触はしないのが礼儀でしょ!?」

ゴール後に日本人選手との間でいさかいになったことを記者会見で質問されたカヴェンディッシュはこうコメントしている。
「ゴールでふたりの日本の選手に文句を言った。多くの選手はプロ選手だけど、彼らはプロのランクで走ったことがないわけじゃないだろう。僕を牽引するチームメイトとの間に割り込もうとするには勇者になることが必要だということがわかるはずだ。日本人選手たちはラスト5kmで2度それをやろうとしたんだ。僕は譲らなかった。彼らは大柄じゃないから、僕に跳ね返されて落車したんだよ」。

コメントはcyclingnews.comより。


結果
1位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス)3h'18"11
2位 サッシャ・モードロ(イタリア)
3位 サミュエル・ドゥムラン(フランス)
4位 ステュアート・オグレディ(オーストラリア)
5位 ミカル・ゴラス(ポーランド)
6位 ボルト・ボジッチ(スロベニア)
7位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウエー)
8位 マシュー・ゴス(オーストラリア)
9位 イアン・ビッビー(モーターポイント)
10位 アンドリュー・テナント(ラファ・コンドール・シャープ)
31位 新城幸也(ユーロップカー) +"42
86位 土井雪広(スキル・シマノ) +'3"10
120位 宮澤崇史(ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)+'7"21
121位 福島晋一(トレンガヌプロアジア) +'10"46
DNF 畑中勇介(シマノレーシング)

※コメント部に誤訳がありましたので修正等しました。お詫び致します。


text:Makoto.AYANO
photo:CorVos
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