近年意欲的にフレームを開発しているエンヴィが第三弾となる"フレイ”をリリース。ロードからライトグラベルまで様々なシチュエーションで快適、軽快に走れるバイクに仕上げられた。



エンヴィ FRAY(SALT) (c)ダイアテック

今期よりトタル・エネルジーに供給されているロードフレーム"MELEE(メレ)”、ハードなグラベルを楽しめる"MOG(モグ)”と続々とフレームを開発するエンヴィ。矢継ぎ早に登場するラインアップに早くも第三弾となる"FRAY(フレイ)”をリリースした。

FRAYはレーシングバイクのような走行性能と、グラベルを視野に入れられる走破性を備えたマルチパーパスバイクとして開発された。ポジションもアップライトなエンデュランスバイクほどではなく、ハイスピードでも性能を発揮できる"走り”を重視した1台だ。

シンプルなフレーム造形とされている (c)ダイアテック

MELEEやMOGと最も異なり、FRAYのキャラクターを特徴づけているのはジオメトリーなど車体の設計。FRAYはリーチが短く、スタックは高めでリラックスして乗れる作りだが、BBドロップを程よく設計することでロードらしいキビキビとしたフィーリングを実現した。オフロードへは最大40C(フロントシングル、ダブル時は38C)というタイヤクリアランスで対応する。

エンヴィが推奨するタイヤ幅は31〜35mmで、ロードもオフロードもカバーできるマルチなもの。レーシーな走行性能を求める場合は30mm程度、オフロードを目指す場合は35mm〜40mmでアレンジして楽しめる。つまり、レースには出ないが舗装路をファストライドしたい方や、未舗装路もルートに組み込みたい方どちらでもFRAYの魅力を引きだせるようになっている。

非常にシンプルなシートポストが採用されている (c)ダイアテック
エアロにも配慮したチューブ形状が採用されている (c)ダイアテック



カーボン素材の扱いに長けるエンヴィのテクノロジーが余すことなく用いられているため、FRAYのフレームも軽量かつ耐久性の高いカーボン構造を実現している。さらにチューブ形状もエアロダイナミクスを意識しており、SESホイールと組み合わせた時にフレームのエアロ性能が最大化されるように設計された。

そしてエアロダイナミクスのエキスパートでもあるエンヴィはFRAYでも風洞実験を実施。ロードレースに用いられるMELLEにエアロ性能は軍配が上がるが、その差はバイク単体で約3.3ワット、ライダーが乗った状態で約4.4ワットのみで、レースバイクではないものの性能の高さを裏付けた。

トップチューブマウントも備えられている (c)ダイアテック

ダウンチューブに内蔵ストレージが備えられた (c)ダイアテック

ダウンチューブにはフレーム内収納とバッグ、トップチューブにはバッグマウントが備えられており、パンク修理キットなどもスマートに持ち運ぶことが可能だ。リアエンドはスラムのUDHが採用されている。

フレームセットにはハンドルバー(SES AR BAR)、ステム(INTERNAL STEM)、シートポストが付属し、それぞれのサイズを選ぶことができる。付属するコラムスペーサーはステムにケーブルを通さない時も使用できる設計のため、ステム交換が容易に行える。カラーラインアップはASH、VENOM、SALT。価格は899,800円(税込)。

舗装路でのファストライドまで楽しめるFRAY (c)ダイアテック

エンヴィ FRAY (c)ダイアテック



エンヴィ FRAY
フレーム:ENVE M.O.Dカーボン
フォーク:ENVE M.O.Dカーボン
重量:900g(+-2%) 塗装なし56サイズ
ヘッドセット:ENVE INTEGRATED IS52/IS52 internal Drop-In
ヘッドセットベアリング:1,5″ IS52 Upper and Lower
リアハンガー:SRAM UDH
シートポスト:ENVE AERO
BBタイプ:T47
ブレーキマウント:フラットマウント
ローターサイズ:フロント: 160/180 リア: 160/140
フロントアクスル:12 x 100
リアアクスル:12 x 142
ミニマムタイヤサイズ:27mm
推奨タイヤサイズ:31mm – 35mm
最大タイヤサイズ(1x):40mm
最大タイヤサイズ(2x):38mm
ケーブルルーティング:ENVE- IN-ROUTEシステム
ホイールサイズ:700C
サイズ:47、50、52、54、56、58、60
カラー:ASH、VENOM、SALT
価格:899,800円(税込)