インド・ニューデリーで行われたトラックアジア選手権大会は最終日。オムニアムの男子エリートで橋本英也、女子エリートで梶原悠未がそれぞれ4種目の全てで1位となり、アジア王者に輝いた。また中石湊は男子エリートの1kmタイムトライアルで銀メダルに輝いている。



オムニアムで4つの種目を全制覇し、優勝した橋本英也 photo:JCF

3月15日に香港で行われるトラックネーションズカップ第2戦に向かう日本選手たちにより、連日のメダルラッシュに沸くトラックアジア選手権。その最終日である6日目はエリート男子・女子のオムニアム、エリート男子・女子のタイムトライアル、ジュニア男子エリミネーション、ジュニア男子マディソンが行われた。

スクラッチ、テンポレース、エリミネーション、ポイントレースという4つの中距離種目の合計点で争われるオムニアムには、男子エリートに橋本英也が出場した。昨年10月のUCIトラック・チャンピオンズリーグで一時、男子エンデュランスの総合リーダーに立った橋本は3種目を1位でフィニッシュ。そして最終種目のポイントレースでも順調にポイントを加算し、4種目全制覇で金メダルを獲得した。

今大会2つ目の金メダルを獲得した橋本英也 photo:JCF

昨年に続く2連覇に加え、自身7度目となるオムニアムのアジア王者に輝いた橋本。今大会は初日のチームパシュートに続く2つ目の金メダル獲得について「チームパシュートとオムニアムはパリ五輪で本気でメダルを狙っている種目です。また今大会でほとんどの種目で金メダルを獲得することができたのは、日頃から東京五輪に向けてサポートしていただき、その後の強化が上手く行っているおかげです。この環境で(次なる)オリンピックを目指せる環境を与えてもらい、本当にスポンサーの方々と応援してくださった皆さんに感謝しています」と語った。

一方の女子エリートには2020年の世界王者かつ、東京五輪の銀メダリストである梶原悠未が出場。橋本と同じく、4種目で1位となった梶原は202ptを獲得し、2位に大差をつけて優勝。チームパシュートとエリミネーションに続く3つ目の金メダル、そしてオムニアムでは6度目の優勝を掴んだ。

梶原は「自信を持って積極的な走りができたと思います。たくさんの応援とたくさんのサポートのおかげです」とコメント。また「次の香港で行われるネーションズカップもしっかりと準備して頑張ります」と次戦に向けて意気込みを語った。

4種目をいずれも1位でフィニッシュし、オムニアムを制した梶原悠未 photo:JCF

オムニアムで自身6度目のアジア王者に輝いた梶原悠未 photo:JCF

その後行われた女子エリートの500mタイムトライアルには酒井亜樹が出場し、惜しくもメダルに届かない4位でフィニッシュ。そして男子エリートの1kmTTに出場した中石湊は予選を2位通過し、決勝でも2位と銀メダルを獲得した。

中石はレース後「ハードな1日の中でもそれなりのタイムが出せました。予選のタイムを決勝で上回ることができるよう、これからも練習に励んでいきます」と語った。

1kmタイムトライアルの男子エリートで銀メダルを獲得とした中石湊 photo:JCF

マディソン男子ジュニアで優勝した木綿崚介と三浦一真 photo:JCF

男子ジュニアのマディソンには木綿崚介と三浦一真のペアが出場。30km(250m x 120 周)でライバルたちの様子を見ながら冷静な滑り出し。そして後半に追い上げて金メダルに輝いた。

また男子ジュニアのエリミネーションに出場した三浦一真は2位でフィニッシュ。銀メダルを獲得している。
トラックアジア選手権2024 6日目結果
オムニアム男子エリート 1位 橋本英也
オムニアム女子エリート 1位 梶原悠未
500mタイムトライアル女子エリート 1位 酒井亜樹
1kmタイムトライアル男子エリート 2位 中石湊
マディソン男子ジュニア 1位 木綿崚介・三浦一真
エリミネーション男子ジュニア 2位 三浦一真
photo:JCF