イヴァン・バッソの総合優勝で幕を閉じたジロ・デ・イタリア2010。エヴァンス、ロイド、ポルトら各賞の受賞者が胸の内を明かすレース後の記者会見から。

マリアローザのバッソを始め、各賞ジャージの受賞者たちマリアローザのバッソを始め、各賞ジャージの受賞者たち (c)Rcs Sports

総合優勝のイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス) 

今日は家族みんなにとって特別な日だよ。僕らは一緒に苦しんできたから、今日一緒に祝福するんだ。僕は今日ここで、数カ月うちに3人目の子供の父親になることを皆さんにお知らせするよ。
それは数日前に分かって、だから今日マリアローザを着てこのヴェローナでそのニュースを祝いたかったんだ。

チームメイトたちに抱き上げられるイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)チームメイトたちに抱き上げられるイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス) photo:Kei Tsuji僕にとってこのジロの勝利は(2つの勝利のうち)ベストなのものだ。マリアローザのために最期まで闘った。モンタルチーノへのステージでは落車した。そしてラクイラのステージでは無残にも多くのタイムを失った。正直言ってもう勝てないと思っていた。

アローヨはとても強くて、支えるチームも強かった。それらは僕たちの前に立ちはだかった。僕らはプライドを掛けて取り戻すために闘った。僕はまたチームメイトに感謝しなくてはいけない。とくに僕と一緒に表彰台に登ることができたニーバリには感謝している。彼ならいつかジロに勝てる。

ツール・ド・フランスには出場する。でも、それが素晴らしいものにできるかは分からない。でもただ顔をだすためにフランスには行かないよ。

コンタドールは近年の力をより一層付けている。でも僕もたくさん進化している。僕は目標でもあるツールをすごいものにする自信はある。ジロの前にたくさんレースには出なかった。なぜならジロとツールの両方に体調のピークを持ってきたかったから。
ジロでうまく行ったからと行ってツールでもうまく行くかどうかは分からないけれど、そう信じたいね。



ステージ優勝のグスタフ・ラーション(スウェーデン、サクソバンク) 

これが僕にとってグランツールでの最初のステージ優勝だ。これが最後にならないといいんだけど。今日はうまくレースができた。ただいつもどおり走った。昨日リッチー(ポルト)をリビーニョへの上りで集団に戻れるようにサポートしてからは、ガヴィア峠は今日のためになるべく力を使わないようにセーブして上った。

最終個人タイムトライアルを制したグスタフエリック・ラーション(スウェーデン、サクソバンク)最終個人タイムトライアルを制したグスタフエリック・ラーション(スウェーデン、サクソバンク) photo:Kei Tsujiウィギンズが折り返し地点で僕より遅れているのを見たとき、何も恐れることはないと思った。彼はダウンヒルで僕よりも速く走ったことはないから。
でもその後ピノッティに恐れを感じた。中間地点で僕より12秒も速かったから。簿価の選手たちと違って、僕はジロの終わりのここ数日、いい調子でいられた。

2008年のジロを総合14位で終えたことが北京五輪の(個人TT)の銀メダルにつながった。ジロの後、3週間のレースで達した高い調子を維持するために高地にこもってトレーニングした。それがいい結果に結びついた。そしてツール・ド・フランスの後もずっと強い状態でいられたんだ。

リッチー(ポルト)についてはずっと見てきたから今回の結果には特に驚いていない。トレーニングキャンプの時もすごいワット数を出していたし、彼のTTフォームははすごいエアロダイナミックだから。

今年のツール・ド・フランスにはチームタイムトライアルが無い。だから山岳でもっとアシストに回るだろう。そのためには今80kmあると思われる体重を、理想体重の77kgまで落とす必要がある。


総合敢闘賞に輝いたカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)総合敢闘賞に輝いたカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) photo:Kei Tsuji

総合5位とポイント賞獲得に終わったカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング) 

正直言ってマリアローザを取るためにジロに来た。この偉大なレースに無事ゴールできたことを、主催者たちには感謝したい。いくつかのステージは驚くべきものだった。次に何が起こるか全く予想がつかなかった.....僕のジロには満足しているよ。

でも僕は健康上の問題を抱えることになった。それがレースだ。5位は悪くない。
ラクイラへのステージの前日、発熱してしまった。ベッドに入るとき熱が38.8度もあったんだ。朝起きると38.0度だった。チームドクターは家に帰った方がいいと僕にアドバイスした。僕はそのステージで、ニュートラルゾーンで集団から遅れはしないかと思いながらスタートしたんだ。誰もが問題の大逃げについて話しあっていたけど、実際の僕ときたらただ最初の上り坂で遅れず、最後までゴールできただけで幸いな状態だったんだ。
38度の熱がある状態で262kmを走るというのはどんな状況か、だれにでも分かることだと思う。

熱が下がってからも胃に問題があった。毎日プレーンな米飯だけを食べていた。誰にも言わなかったのは一刻も早くレースが出来るように回復に務めていたから。他に何もできることはなかった。

--オーストラリア人選手(エヴァンス、ポルト、ロイド)が活躍したことについて

昨日のステージでのマット(マシュー・ロイド)には驚かされた。彼は真の力を披露した。リッチー(・ポルト)も同じだ。彼に初めて会ったのは世界選手権のオーストラリアナショナルチームの補欠として彼が来ていた時だった。彼はまだ能力を隠していた。でも今はもう誰もが彼の名前を知っているし、その可能性についても理解している。
マットはまだ勝てるステージとジャージがあるし、リッチーは学んだ。このジロは彼にとって分岐点になったと思う。彼はそれを残りのキャリアに生かせる。心から応援しているよ。



山岳賞のマシュー・ロイド(オーストラリア、オメガファーマ・ロット)

山岳賞トップに輝いたマシュー・ロイド(オーストラリア、オメガファーマ・ロット)山岳賞トップに輝いたマシュー・ロイド(オーストラリア、オメガファーマ・ロット) photo:Kei Tsuji3週間のジロを走りきって、今の気持ちを言い表すいい言葉が見つからない。僕らは3日間オランダで走った。平坦で風が強いステージには本当に苦しんだ。そしてイタリアに来た。それは困難の国だった。とくに最終週の山岳といったら!。 フィニッシュできて本当に素晴らしい。これは何か特別なものだ。

グリーンジャージを取ることができるとは思っていなかった。でもチームのおかげで、僕はずいぶん楽に走ることができた。チームからは凄いサポートを受けた。昨日のステージは僕のクライミング能力を発揮して、バッソらを逆転する最後のチャンスだった。ただ素晴らしい。このジロ以上のものは無いね。


マリアビアンカを最後まで守り抜いたリッチー・ポルト(オーストラリア、サクソバンク)マリアビアンカを最後まで守り抜いたリッチー・ポルト(オーストラリア、サクソバンク) photo:Kei Tsuji

新人賞のリッチー・ポルト(オーストラリア、サクソバンク) 

僕はごく普通のおとなしい目標を持ってこのジロに来た。地獄の旅になるところだった...。チームは信じられないほどの働きをしてくれたし、イタリア人の観客といったら。小さな村々で住民の皆が出てきて応援してくれる。サイクリングの未来は明るいと思うよ。

(バウク・)モレマや(ロベルト・)キセロフスキーたちなど、強い若手が何人かいる。昨日僕は苦しみの真っ只中にいた。チームメイトが引き戻してくれたんだ。

僕はこのスポーツの中でまだまだ若い。エヴァンスやバッソを見ていると、信じられないぐらいの、別次元にいると感じる。カデルは僕に本当に良くしてくれるんだ。彼は意識していないかもしれないけど、僕はいつも感謝しているんだ。チームメイトのラーションやセレンセン同様に感謝している。進んで助けてくれるチャンピオンがいるなんて、僕は幸せだね。
素晴らしいレースをさせてくれたイタリアにも感謝しているよ。




新城幸也のコメントについてはこちらに掲載。




ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、主催新聞ガゼッタ・デッロ・スポルト紙、選手個人のウェブサイトおよびTwitterなど。





text:Makoto.AYANO
photo:Kei Tsuji,Riccardo Scanferla

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