5月27日に行なわれた第2ステージはゴールスプリントに持ち込まれ、ロバート・ワグナー(ドイツ、スキル・シマノ)が制した。リーダージャージは20歳の若手リー・ハワード(オーストラリア、チームHTCコロンビア)の手に渡った。

ステージを制したロバート・ワグナー(ドイツ、スキル・シマノ)ステージを制したロバート・ワグナー(ドイツ、スキル・シマノ) (c)CorVosヴィヒタッハ~バイロイトまでの200.5kmで行なわれたバイエルン・ルントファート第2ステージ。スプリントを狙うチームにチャンスが大きいが、丘のアップダウンが続くハードなステージだ。

レースは25km地点で3人のアタックが決まる。メンバーはグレガ・ボーレ(スロベニア、ランプレ)、キャスパー・クロステルガード(デンマーク、サクソバンク)、アルバート・ティマー(オランダ、スキル・シマノ)。これに プレベン・ファン ヘッケ(トップスポーツ・フラーンデレン) が追いつき、4人の逃げグループが形成された。


ロバート・ワグナー(ドイツ、スキル・シマノ)の後方で落車が発生!ロバート・ワグナー(ドイツ、スキル・シマノ)の後方で落車が発生! (c)CorVosこの日集団の先頭にたってコントロールを見せたのは、リーダージャージのペレス擁するエウスカルテルの選手たち。この追い上げによってゴールまで27kmを残して逃げは捕まった。

期待のドイツ人スプリンター、ゲラルド・チオレックで勝利を狙いたいチームミルラムとチームHTCコロンビアが終盤に向けてペースをつくり、スプリント勝負に持ち込んだ。

勝負は100人の集団のままスプリントへなだれ込む。しかしゴール直前ではHTCコロンビアの列車が崩壊、大きな落車が発生し、大混乱になる。間隙を縫ってゴールを制したのはロバート・ワグナー(ドイツ、スキル・シマノ)だった。

ゴール前の落車によって傷ついた選手たちゴール前の落車によって傷ついた選手たち (c)CorVosワグナーは言う「これはキャリア最大の勝利だ。ドイツで勝てたことを誇りに思う。このレースはドイツに残る最後のステージレースのひとつだ。そこに自分の足跡を残せたことはただ素晴らしい」。

スキルシマノは同日行なわれたツアー・オブ・ベルギー2010第2ステージでのケニー・ファンヒュンメル(オランダ)のステージ勝利とあわせ、ダブルの喜びの日となった。

2位にはリー・ハワード(オーストラリア、チームHTCコロンビア)が入り、リーダージャージを前日ステージ優勝を飾ったルーベン・ペレス(スペイン、エウスカルテル)から奪った。ハワードはわずか20歳。ツアー・オブ・ジャパン2009で、第1・3・7ステージを制したことで日本のファンにはおなじみの選手だ。

ハワードは言う「イエロージャージは素晴らしいね。でもステージ優勝が欲しい。僕はスプリンターとしてここに来ている。まだチャンスは2つある」。

負傷したパブロ・ウルタスン(スペイン、エウスカルテル)負傷したパブロ・ウルタスン(スペイン、エウスカルテル) (c)CorVos

バイエルン・ルントファート2010第2ステージ 結果
1位 ロバート・ワグナー(ドイツ、スキル・シマノ)  5h12'14"
2位 リー・ハワード(オーストラリア、チームHTCコロンビア)
3位 シュテフェン・ラドフラ(ドイツ、ニュトリキシオン・シュパルカッセ)
4位 マルティン・マースカント(オランダ、ガーミン・トランジションズ)
5位 ダヴィデ・ヴィガーノ(イタリア、チームスカイ)
6位 セバスチャン・シードラー(ドイツ、フォアアールベルグ・コラテック)
7位 ルーベン・ペレス(スペイン、エウスカルテル) 
ステージを制したロバート・ワグナー(ドイツ、スキル・シマノ)ステージを制したロバート・ワグナー(ドイツ、スキル・シマノ) (c)CorVos8位 ウォウト・ポエルス(ベルギー、ヴァカンソレイユ)
9位 ゲラルド・チオレック(ドイツ、 チーム・ミルラム) 
10位 ディルク・ミュラー(ドイツ、ニュトリキシオン・シュパルカッセ)

個人総合成績
1位 リー・ハワード(オーストラリア、チームHTCコロンビア)  9h53'52"
2位 ルーベン・ペレス(スペイン、エウスカルテル)        +02" 
3位 ニールス・プレトナー(ドイツ、チーム・ヘイツォマット)  +04"   
4位 パブロ・ウルタスン(スペイン、エウスカルテル) +05"
20歳のリー・ハワード(オーストラリア、チームHTCコロンビア)が新リーダーに20歳のリー・ハワード(オーストラリア、チームHTCコロンビア)が新リーダーに (c)CorVos5位 セラフィン・マルティネス(スペイン、シャコベオ・ガリシア)  +07" 
6位 シュテフェン・ラドフラ(ドイツ、ニュトリキシオン・シュパルカッセ)+08"
7位 グレガ・ボーレ(スロベニア、ランプレ)+09"
8位 アルバート・ティマー(オランダ、スキル・シマノ)
9位 ウォウト・ポエルス(ベルギー、ヴァカンソレイユ)+10"
10位 サイモン・ゲシュケ(ドイツ、スキル・シマノ)


スプリント賞
ロバート・ワグナー(ドイツ、スキル・シマノ)

山岳賞
セラフィン・マルティネス(スペイン、シャコベオ・ガリシア)

新人賞
リー・ハワード(オーストラリア、チームHTCコロンビア)

チーム総合
ガーミン・トランジションズ



text:Makoto.AYANO
photo:CorVos

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