世界選手権女子エリート個人TTで中間トップタイムを叩き出しながら、下りで激しく落車したクロエ・ダイガート(アメリカ)の手術は無事成功。アメリカ競技連盟は「彼女は快適に過ごしており、完全な回復が期待されている」とコメントしている。



圧倒的なタイムでレースを進めていたクロエ・ダイガート(アメリカ)圧倒的なタイムでレースを進めていたクロエ・ダイガート(アメリカ) photo:USA Cycling
昨年の女子タイムトライアル世界王座獲得から一度もTTレースを走ることなくタイトル防衛に挑んだクロエ・ダイガート(アメリカ)。後続を大きく突き放しながら2連覇へ駒を進めていたものの、中間計測を過ぎた下りコーナーでバランスを崩し、落車。ガードレールを飛び越えたダイガートは左脚に深い裂傷を負いリタイアを余儀なくされた。

アメリカチームはすぐさまツイッターでダイガートに意識があり話すことができるとの情報を流したが、起き上がることができないほどの傷だったためその場で医療班が応急治療を施し、救急車でボローニャの病院に運ばれた後に手術を受けた。アメリカ競技連盟の公式声明によれば手術は成功。現在は「快適に休息し、完全な回復が期待されている」という。

「もっと大きなダメージを受けうる落車だった。ひとまず安堵している」とは、アメリカチームのスポーツパフォーマンスチーフを務めるジム・ミラー氏。「悲惨なクラッシュだったがクロエは若くファイターだ。クロエは強い意志を持っており、我々は再びサドル上に戻るという決意があることを彼女に聞かずとも分かっている。現時点では治療に専念してもらいたい」と話している。

また、パーソナルコーチを務めるクリスティン・アームストロング(2006、09年TT世界王者、北京〜リオオリンピックTT世界王者3連覇)は「彼女は天性のアスリート。過去に事故に遭った時も更に強くなって復帰してきた。今回もそのケースだと信じている」とコメント。アメリカチームは「ダイガードとその家族のプライバシーを尊重してほしい」と綴っている。

text:So Isobe

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