27歳のファビオ・アル(イタリア)が6年間所属したアスタナを離れてUAEチームエミレーツに移籍する。契約は2018年から3年間。2015年のブエルタ・ア・エスパーニャ覇者は新天地でグランツール制覇を目指す。


ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)ファビオ・アル(イタリア、アスタナ) photo:Tim de Waele / TDWsport「UAEチームエミレーツ首脳陣とスポンサーの自転車界への尽力を誇りに思うとともに、自分への信頼に感謝している。彼らの期待に結果で応えたい。そしてこれまで自分のキャリアを支え続けてくれた人々にも感謝したい。彼らのサポートがなければここまで成長することはできなかった」。UAEチームエミレーツと3年契約を結んだアルはプレスリリースの中でそうコメントした。

イタリア・サルデーニャ島出身のアルは2012年にカザフスタンのアスタナでプロデビュー。2014年のジロ・デ・イタリアでステージ1勝&総合3位に入ってグランツールレーサーとして頭角を表すと、同年ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ2勝&総合5位に。2015年のジロでは前年の成績を上回るステージ2勝&総合2位の成績を残し、ブエルタでは総合優勝を達成。世界トップレーサーの仲間入りを果たした。

イタリアチャンピオンとして挑んだ2017年のツールではステージ1勝&総合5位。直近のイル・ロンバルディアを7位で終えており、UCIワールドツアーの個人ランキングでは24位につけている。

「ファビオ・アルのようなチャンピオンを迎えることを嬉しく思う」と語るのはチームマネージャーを務めるカルロ・サロンニ氏。「彼の能力はチームの目標に完璧にマッチする。アルは高いポテンシャルの持ち主であり、その寛容な性格で愛され、ファンを熱狂させる刺激的なレースを作るライダーだ」。

UAEチームエミレーツはアルの他にもダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ)やアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン)を獲得済み。その一方でサーシャ・モードロ(イタリア)やアンドレア・グアルディーニ(イタリア)、マテイ・モホリッチ(スロベニア)、ルイス・マインティーズ(南アフリカ)らを放出する。グランツールでは新加入のアルとマーティンを中心に総合成績を狙うことになりそうだ。

ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)ファビオ・アル(イタリア、アスタナ) photo:Kei Tsuji / TDWsport
text:Kei Tsuji