チームスポンサーが見つからず存続の危機に立たされていたキャノンデール・ドラパック(スリップストリーム・スポーツ)が新タイトルスポンサーを獲得したことを発表。2018年シーズンの活動に目途がたった。



スリップストリーム・スポーツが運営するキャノンデール・ドラパック。新タイトルスポンサーが決定しチーム存続の危機を脱するスリップストリーム・スポーツが運営するキャノンデール・ドラパック。新タイトルスポンサーが決定しチーム存続の危機を脱する photo:CorVos
来季のスポンサー獲得が難航し、クラウドファンディングで個人スポンサーを募るなどチーム存続の危機に立たされていたキャノンデール・ドラパック。9月9日、運営母体であるスリップストリーム・スポーツが、EFエデュケーションファースト社を新タイトルスポンサーとしてチームに迎えることを発表した。

これによって来季チームは「EFエデュケーションファースト・ドラパック p/b キャノンデール」を名乗ることに。今季と変わらずUCIワールドチームとして、世界最高峰のロードレースカレンダーに参戦する予定だ。

リゴベルト・ウラン(コロンビア)はチームに残ることが発表されたリゴベルト・ウラン(コロンビア)はチームに残ることが発表された photo:Kei Tsuji / TDWsport「スポンサー契約については流動的だが、EFエデュケーションファーストは複数年パートナーとして活動してくれる」と語るのは、スリップストリーム・スポーツGMのジョナサン・ヴォーターズ氏。2018年のチーム体制について多く言及されなかったが、移籍に向けて2週間チームの様子を見ると語っていたリゴベルト・ウラン(コロンビア)もチーム残留を発表済み。来季もウランを筆頭にツール・ド・フランス制覇を目指し活動するという。

今回冠スポンサーに名乗り出たEFエデュケーションファーストは、世界116ヶ国で活動する世界最大級の私立語学学校。留学や海外進学、海外修学旅行、企業の語学研修を通して、言語習得をサポートする国際的な企業だ。北京、ソチ、平昌、リオ五輪では公式語学サプライヤー、2020年の東京五輪では公式語学トーレーニングパートナーにも選ばれている。

ヴォーターズ氏はEFエデュケーションファーストを完璧なパートナーと評する。「ドラパックが焦点を当てるのはアスリートの教育、アスリートが健康でいること、アスリート自身が人生の選択肢を持つこと。それはEFにも当てはまることであり、彼らは文化的な障壁を取り払い、人々とどのようにコミュニケーションをとるかを教えている。グローバル化が進み、文化間でのコミュニケーションが重要になる世界で、社会的に重要なスポンサーだと思う」。

「このパートナーシップはファンのサポートがなければ成立することはなかった。ファンたちが参加したクラウドファンディングが、このチームが人々に愛され支えられていることを世界中にアピールした。それは信じられないほど特別なことであり、頭が下がる思いだ」と個人サポートしたファンに対して感謝を口にする。クラウドファンディングのプロジェクトも今までと変わらず寄付でき、ここで集まった資金も2018年度予算として使用するという。

text:Gakuto.Fujiwara

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