1964年創業のイタリアンバイクブランド、グエルチョッティ。同社初となるエアロロードEUREKA AIRとともに18年モデルで新登場したのが、今回紹介する「E740」。ブランド史上最軽量となるフレーム重量740gをマークするオールラウンドレーシングバイクだ。



グエルチョッティ E740(完成車イメージ)グエルチョッティ E740(完成車イメージ) (c)ミズタニ自転車
多くの老舗バイクブランドを抱えるイタリアにおいて半世紀以上の歴史を持つグエルチョッティ。シクロクロス選手であった兄イタロと弟パオロのグエルチョッティ兄弟によってミラノで創業を開始し、シクロクロスとロードレースの2つの分野で多くのプロチームサポートを行ってきた実績を持つ生粋のレーシングブランドである。

そんなグエルチョッティのラインアップに新たに加わったのが、その名の通り740gという軽さが特徴的なレーシングモデル「E740」である。従来モデルでラインアップしていたECLIPSE 769に代わる軽量バイクであり、ブランド史上最軽量を誇る。

E740のモデル名が各所に入るデザインE740のモデル名が各所に入るデザイン シフトワイヤーはダウンチューブ上部からフレーム内へアクセスするシフトワイヤーはダウンチューブ上部からフレーム内へアクセスする
角断面を使用し剛性を高めたダウンチューブ角断面を使用し剛性を高めたダウンチューブ フレーム成形のテクノロジーが記されるフレーム成形のテクノロジーが記される

素材には40HMカーボンをメインに、弾性率の異なる30HMと24HMカーボンを適材適所に使い分ける。シンプルなフレームワークとカーボンレイアップを最適化することで高強度、高剛性を確保したまま軽量化に成功しているという。ただ軽いだけのクライミングバイクではなく、剛性も兼ね備えることでオールラウンドに使えるフレームとして仕上げられていることが特徴だ。

製法はEUREKA AIR等にも使われる同社独自のワンピースモノコック成形を採用。完全な単一構造体として生み出されるフレームは、成形時に圧縮をかけることで余分な樹脂を除去するEPS(発泡ポリスチレン成型)のテクノロジーも投入されることで剛性と軽量化を実現している。

各所は肉薄かつダウンチューブやチェーンステーといったパワー伝達に関わる箇所は角断面を用い、かつBB幅いっぱいにボリュームアップさせることで剛性を強化した。一方でトップチューブとシートステーは薄い扁平形状とすることで快適性も追求した作りだ。

チェーンステーも角断面で剛性を確保。エンド部分までカーボンの一体成型とされているチェーンステーも角断面で剛性を確保。エンド部分までカーボンの一体成型とされている シェル幅を広げボリュームある造形を獲得したBB部分シェル幅を広げボリュームある造形を獲得したBB部分

フロントフォークに関しては、クラウン部とヘッドが一体となるインテグレーテッドデザインは用いられず、トラディショナルなデザインに。グエルチョッティらしい極太のストレートフォークは剛性を確保し安定したハンドリング性能を実現するとともに、先端は細身とすることでしなりによる振動吸収性の向上を図っている。

販売はフレームセットのみで行われ、価格は320,000円(税抜)。XXS~Mまでの4サイズで展開、カラーはマットカーボン/レッドの1色だ。なお、軽量フレームのためライダーの体重制限が90kgとなっているので注意してほしい。取り扱いはミズタニ自転車。



グエルチョッティ E740(フレームセット)
フレーム:40HM、30HM、24HMカーボン
フォーク:カーボンモノコック
重量:740g
ヘッド規格:1-1/8 - 1-1/4
BB規格:プレスフィットBB86
シートポスト径:27.2mm
シートクランプ径:31.8mm
サイズ:XXS、XS、S、M
価 格:320,000円(税抜)