キッテルがカチューシャへ、ヴィヴィアーニがクイックステップへ移籍

2017/08/17(木) - 01:50

ツール・ド・フランスでステージ5勝を飾ったマルセル・キッテル（ドイツ）がクイックステップフロアーズを離れてカチューシャ・アルペシンに移籍する。同日、エリア・ヴィヴィアーニ（イタリア）のチームスカイからクイックステップフロアーズへの移籍も発表された。

マルセル・キッテル（ドイツ、クイックステップフロアーズ） photo:Kei Tsuji / TDWsport

ドイツ生まれのキッテルがドイツのアルペシン社とキャニオンバイク社がスポンサーにつくカチューシャ・アルペシンと2年契約を結んだ。

第2ステージを制したマルセル・キッテル（ドイツ、クイックステップフロアーズ） photo:Kei Tsuji / TDWsport現在29歳のキッテルは2008年にドイツのテューリンガーエネルギーでプロデビューし、2011年から5年間スキル・シマノ（後のジャイアント・アルペシン）に所属。2016年からエティックス・クイックステップ（クイックステップフロアーズ）に所属していた。キッテルはツール・ド・フランスでステージ通算14勝、ジロ・デ・イタリアでステージ通算4勝、ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ通算1勝している。

カチューシャ・アルペシンのプレスリリースの中でキッテルは以下のようにコメントしている。「新しいカラーでの新しいチャレンジを楽しみにしている。とてもエキサイティングな瞬間だ。この移籍によって新しいインスピレーションを得ることができると思う。このチームにはスプリントで勝つための要素が揃っている。実際にこれまでスプリントのトレインがうまく機能しているのを目の当たりにしてきた」。

ロシアチームとして2009年に発足したカチューシャ・アルペシンは2016年に登録をスイスに変更。近年は脱ロシアカラーが進んでおり、国際色豊かな布陣を揃えている。2018年シーズンに向けてキッテルの他にもチームスカイのイアン・ボズウェル（アメリカ）やディメンションデータのネイサン・ハース（オーストラリア）を獲得済みだ。キッテルは「ここ数年でカチューシャ・アルペシンは大きく変化した。良い方向にチームは進んでいると思うし、目標を共有しながらチームの一部として進んでいきたい」と語る。カチューシャ・アルペシンのエーススプリンターを担っていたアレクサンドル・クリストフ（ノルウェー）はUAEチームエミレーツに移籍予定。キッテルは再びトニー・マルティン（ドイツ）とジャーマンタッグを組むことになる。

一方で、キッテルが抜けるクイックステップフロアーズにはエリア・ヴィヴィアーニ（イタリア）が加入する。2015年ジロでステージ優勝を飾り、2016年のリオ五輪オムニアムで金メダルを獲得しているヴィヴィアーニはチームスカイとの契約を1年残し、フェルナンド・ガビリア（コロンビア）が所属するベルギーチームと2年契約を結んだ。

現在28歳のヴィヴィアーニは「クイックステップフロアーズが自分の中でベストチョイスだった。世界最大級のチームであり、パトリック・ルフェーブルGMからのオファーにノーと言う選択肢はなかった。スプリントの芸術を体現する伝統チームの一員になることを誇りに思う。これまで所属したチームスカイには感謝しているし、多くの良い思い出が詰まった3年間だった。そして28歳の今、新しいチャレンジに挑む時が来た。最速スプリンターの一人であるフェルナンド・ガビリアと同じチームに所属することが今から楽しみだ」とコメントする。

過去2年間キッテルのリードアウトマンを務めたファビオ・サバティーニ（イタリア）はクイックステップフロアーズに残留。2010年から2014年まで5年間リクイガス（後のキャノンデール）で組んでいたサバティーニとヴィヴィアーニのコンビが復活する。またガビリアとタッグを組むことが多いマキシミリアーノ・リケーゼ（アルゼンチン）も契約を更新済みだ。