ツール・ド・フランスでステージ2勝を飾るとともにマイヨアポワ(山岳賞ジャージ)と総合敢闘賞を獲得したワレン・バルギル(フランス)が、5年間所属したサンウェブを離れ、地元ブルターニュのフォルトゥネオ・オスカロに移籍することが決まった。契約は3年間。


イゾアール峠を制したワレン・バルギル(フランス、サンウェブ)イゾアール峠を制したワレン・バルギル(フランス、サンウェブ) photo:Tim de Waele / TDWsport
ワイルドカード枠で4年連続ツール・ド・フランス出場を果たしているフォルトゥネオ・オスカロワイルドカード枠で4年連続ツール・ド・フランス出場を果たしているフォルトゥネオ・オスカロ photo:Tim de Waele / TDWsport2013年にアルゴス・シマノでプロデビューし、ジャイアント・シマノ、ジャイアント・アルペシン、そして2017年サンウェブと、5年間オランダ=ドイツチームで過ごしてきた25歳のバルギルが、2018年末までの契約を残してチームを離れる。大成功のツールを終えたバルギルが選んだのは、出身地ブルターニュに拠点を置くフォルトゥネオ・オスカロだった。契約は2020年までの3年間。

事実上UCIワールドチームからUCIプロコンチネンタルチームにステップダウンすることになるが、同チームは2014年から4年連続ワイルドカード枠でのツール出場を果たしている。なお、ブルターニュ地域圏のエンヌボン出身のバルギルは2011年に研修生として同チーム(当時ブルターニュ・シュレー)で活動を行った。

チームプレスリリースの中でバルギルは「ここ数年間ずっとチームの成長ぶりを目にしてきた。今年のツールでも強力なメンバーを揃え、高い競技レベルを示した。家族的な団結力を重視しながら国際的なレースで結果を残したいというエマヌエル・ウベール(チームGM)の野望にあふれたチーム発展プロジェクトには共感するところがあり、彼もまたツールで自分が見せたようなアタックでレースを沸かせるようなスタイルを理解してくれている。フォルトゥネオ・オスカロに加入することはブルターニュのDNAに回帰する気分。地元に戻る意味は大きい」とコメントしている。

ツールでステージ2勝を飾るとともに山岳賞と総合敢闘賞に輝いたバルギルは、最終的に総合10位でパリに辿り着いており、将来的に「総合成績を狙うためにツールに戻ってきたい」と語っていた。しかし2018年はジロ・デ・イタリアを制したトム・デュムラン(オランダ)がサンウェブのエースとしてツールに出場予定。そのためバルギルはエースの座が確約できないサンウェブではなく地元チームへの移籍を選択したと思われる。

フォルトゥネオ・オスカロはバルギルの他にもBMCレーシングからアマエル・モワナール(フランス)を獲得することを発表。なお、フォルトゥネオ・オスカロのエースとしてツールに出場したエドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン)はモビスターへの移籍を決めている。

マイヨアポワを確定させたワレン・バルギル(フランス、サンウェブ)マイヨアポワを確定させたワレン・バルギル(フランス、サンウェブ) photo:Tim de Waele / TDWsport

text:Kei Tsuji