EBウィルスによる伝染性単核球症を患った萩原麻由子(ウィグル・ハイファイブ)が治療に専念するため戦線を離脱する。今月の全日本選手権もスキップする予定だ。



萩原麻由子(ウィグル・ハイファイブ)萩原麻由子(ウィグル・ハイファイブ) photo:Kei Tsuji萩原がレース活動一時休止を発表したのは昨夜、自身のウェブサイト上にて。昨年後半不調に苦しみ、EBウィルスによる伝染性単核球症が発覚。9月という早い段階でシーズンを終えて治療に専念していた。

復調した今年は1月28日にオーストラリアで開催されたカデルエヴァンス・グレートオーシャンロードレース・ウィメンズ(UCI1.2)にエースとして出場す3位表彰台を獲得するなど好調をキープしていたが、ヨーロッパに戻ると再びコンディションは低迷。4月中旬のアルデンヌ三連戦中に再び体調を崩して伝染性単核球症の再発症が判明したという。

これによって萩原は全日本選手権も含めた直近のレース予定を全てキャンセル。リリース内では「毎年どんな事があっても調子を合わせて臨んできた全日本選手権へ、こういった形で参戦出来ないことは非常に悔しく、また長期体調不良での度重なる離脱で迷惑をかけているチームには心から申し訳なく思っています。全日本選手権へは間に合うようにと考えていましたが、現段階では健康を取り戻すことを最優先とし、出場を回避する事にしました」と悔しさを語っている。

「しかし健康あっての競技、生活であるとも気づき、今はとにかく病気からの回復と解決に努めます。また競技界に戻れ、沢山の方々にお会いできる事を楽しみに日々を過ごします」。

EBウィルスによる伝染性単核球症は、4月にマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)が発症して現在もレース復帰はしていない。一般的に発熱や倦怠感、咽頭痛を伴い、4〜6週間ほど症状が続くとされ、有効な治療法は存在しない。

text:So.Isobe