スペイン、バスク地方で開催された5日間のステージレースで、與那嶺恵理(エフデジヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ)が総合18位に。UCIポイントを獲得している。



スペイン北部のバスク州を舞台に、5月17日から21日までの5日間で開催されたステージレースが、「第30回Emakumeen XXX. Bira」。UCIカテゴライズは2.1であり、1級山岳サンミゲル・デ・アララールを駆け上がる頂上フィニッシュが一つ用意された。

第2ステージ 逃げ切ったアマンダ・スプラット(オーストラリア、オリカ・スコット)第2ステージ 逃げ切ったアマンダ・スプラット(オーストラリア、オリカ・スコット) (c)emakumeenbira.eus第3ステージ カトリン・ガーフート(オーストラリア、オリカ・スコット)が優勝第3ステージ カトリン・ガーフート(オーストラリア、オリカ・スコット)が優勝 (c)emakumeenbira.eus


バスクと言えば吉川美穂が所属しているビスカヤ・ドゥランゴのホームだが、吉川はツアー・オブ・ジャパン開幕初日に併催されたJBCFレースに参加。與那嶺恵理(エフデジヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ)が唯一の日本人選手としてスタートラインに並んだ。

レースを掌握したのはオーストラリアのオリカ・スコットだった。2日目に逃げ切り勝利を挙げたアマンダ・スプラット(オーストラリア)が総合首位に立ち、翌日はカトリン・ガーフート(オーストラリア)が與那嶺らが含まれた19名のメイン集団に34秒差で独走勝利したため総合リーダーがチーム内で移動する。

距離わずか58kmで頂上フィニッシュまで駆け上がる第4ステージでは再びオリカ・スコットのアンネミエク・ヴァンヴルーテン(オランダ)が勝利し、これによってガーフート、ヴァンヴルーテン、スプラットの順で総合ワンツースリー体制を築き上げる。オリカのパーフェクトウィンは確実かと思われた。

第4ステージ アンネミエク・ヴァンヴルーテン(オランダ、オリカ・スコット)が頂上ゴールで優勝第4ステージ アンネミエク・ヴァンヴルーテン(オランダ、オリカ・スコット)が頂上ゴールで優勝 (c)emakumeenbira.eus第5ステージ 総合逆転を決める逃げ切り勝利を挙げたアシュレー・ムールマン(南アフリカ、サーヴェロ・ビグラ・プロサイクリング)第5ステージ 総合逆転を決める逃げ切り勝利を挙げたアシュレー・ムールマン(南アフリカ、サーヴェロ・ビグラ・プロサイクリング) (c)emakumeenbira.eus


しかし最終日、ゴール20km手前から始まる1級山岳(登坂距離9.4km、平均勾配4.8%)でアシュレー・ムールマン(南アフリカ、サーヴェロ・ビグラ・プロサイクリング)が動く。淡々とペースを刻んだ総合4位のムールマンはそのままリードを稼ぎ出したままフィニッシュに到達。オリカ劇場を一人で打ち壊し総合首位に輝いた。

エースのアシストとして働きつつ、個人総合18位でフィニッシュした與那嶺はUCIポイントを1つ獲得。久々のステージレースながら、コンディションを徐々に上げていく感触を掴んだという。以下に本人のコメントを紹介。

総合18位で終えた與那嶺恵理(エフデジヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ)とチームメイト総合18位で終えた與那嶺恵理(エフデジヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ)とチームメイト
「無事に5日間のステージレースを終えることができました。総合は18位、なんとか粘りUCIポイントを獲得することができました。本当に久しぶりのステージレースで、体の重さはまだ感じますが、日に日にコンディションも上がり、楽しみながらチームオーダーをこなしています。

チームオーダーの中には?マークがつくオーダーも多いためその都度、エースと監督に聞きながらミーティングを行なっています。なかなか上手くいかない日もありますが、私は私の仕事ができるよう力を尽くしています。今週末はフランスでのUCI1カテゴリーのワンデーレース。チームメイトが地元出身のため、少しでもいい順位でゴールできるようアシストも行いながら、自分でも動けるようにしたいですね」



Emakumeen XXX. Bira2017総合順位
1位 アシュレー・ムールマン(南アフリカ、サーヴェロ・ビグラ・プロサイクリング)10h10’54”
2位 アンネミエク・ヴァンヴルーテン(オランダ、オリカ・スコット)          +10”
3位 カトリン・ガーフート(オーストラリア、オリカ・スコット)            +12”
4位 エイデル・メリノ(スペイン、ロインテック)                   +1’21”
5位 アマンダ・スプラット(オーストラリア、オリカ・スコット)            +1’40”
18位 與那嶺恵理(エフデジヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ)         +5’54”

text:So,Isobe