ツール・ド・おきなわ、とかけまして、「チャンプルー」と解きます。
そのココロは「ごちゃまぜ~」(笑点の大喜利みたい)。

沖縄方言の「チャンプルー」は、「混ぜる」とか「ごちゃまぜ」という意味で、料理の名前にも「ゴーヤチャンプルー」とか「フーチャンプルー」とかありますよね。

参加者の皆さん参加者の皆さん 仲間と参加です仲間と参加です


ツール・ド・おきなわ も沖縄で開催されるからか、チャンプルーな一大サイクリングイベントであります。国際レースや市民レース、本島一周のロングライドやセンチュリーライドもあれば、離島サイクリングやファミリーサイクリングにバリアフリーサイクリング。おっ、一輪車や車いすレースのデモンストレーションもあるぞ。

また昨年からレース前日の土曜の午後に名護市内でクリテリウムやタイムトライアル、トークショーやサイン会などもあって、参加する人はもちろん、観戦もなかなか迫力があって楽しそうだ。

数ある部門の中で今年は沖縄本島北西に位置する伊平屋島に、サイクリング参加者56名のサイクリングリーダーとして参加しました。
参加者は年齢も経験も様々で、リーダーと言っても先頭でグイグイ走るのでなくて、最後尾から経験の少なそうな方に変速機の使い方を教えたり、子供さんの励まし役に、村の方々との(村の職員の方々が先導や要所での誘導に荷物の運搬、移動エイドやトラブル時の収容などフル回転でサポートしてくださいます)連絡・調整役といったところでしょうか。

運天港までの道のり。ちょっと休憩中です運天港までの道のり。ちょっと休憩中です

伊是名島・伊平屋島の体験サイクリングは1泊2日の日程で、サイクリングはもちろん、体験メニュー(今年はシーカヤックと林道散策)に交流パーティー(2次会・3次会は各自で)もあって、なかなか楽しいぞ~。

毎年2つの島を交互に参加している方も居て、かく言う私もそのうちの一人で、初めて離島サイクリングを担当した時に(2004年の伊是名島)、県内のサイクリング愛好者の皆さんから「リーダーさん、来年もお願いねぇ~、
来年は伊平屋島さぁ~」と言われ、2つの島を交互に行き来するというお付き合いが続いています(笑)。

昨年は(伊是名島のリーダーでした)天候が思わしくなく、2日目の島内サイクリングが中止になり、バスに分乗しての島内観光。
隣の伊平屋島コースは午後のフェリーが海上時化のために欠航になり、サイクリングをする事無く、朝のフェリーで本島に戻ってきました。
「チャンピンレースなどを見る事が出来て、それはそれでよかったよ」とリーダーさんは言ってましたが...。

ツール・ド・おきなわ の2週間前に行われる予定だった「いぜな88トライアスロン」は迷走台風の影響で中止に...。
エントリーして、島まで行っていたの残念でなりませんでした。というわけで、1週間前から天気予報や台風情報とにらめっこする日が続きました。

日ごろの行いの良さかみんなの思いが通じたのか、2日間の予報はこれ以上は望めないというくらいの晴れの予報が続き、先ずは一安心。

リーダーが集合時間に遅れては話にならないので、前日夜は泡盛もそこそこに早めに休んで翌日に備えました。
早朝、名護市民会館で参加者の皆さんと顔合わせし、本島一周、センチュリーライド、プレミアムサイクリング参加の700名あまりのサイクリストを見送った後、出発式。

大会実行委員長、名護副市長に続きリーダーもひとこと。「競争ではないので、安全にエンジョイして」と、まあ毎年同じ事言ってます(笑)。

名護市民会館前をスタート名護市民会館前をスタート これから運天港に向かいますこれから運天港に向かいます
楽しくて思わずピース楽しくて思わずピース 運天港は遠いなぁ...運天港は遠いなぁ...


先ずはフェリーの発着する運天港までの17kmの走行です。名護市街を抜け、羽地内海沿いの道に出ると、先にスタートした本島一周とセンチュリーライドの参加者が反対側からやってくる。


船で渡る離島

伊平屋島までの1時間20分の船旅。今年は快適でイルカがいたよ~。

この海の青さ!この海の青さ!
伊平屋島に渡るフェリー伊平屋島に渡るフェリー いよいよ島に上陸ですいよいよ島に上陸です
島の人たちがエイサーでお出迎えです島の人たちがエイサーでお出迎えです 民俗資料館で島の暮らしを学びます民俗資料館で島の暮らしを学びます


港で村長さんから歓迎の挨拶の後、昼食。その後は歴史民俗資料館を見学して、各自希望の体験メニューへ。

今回はシーカヤックと腰岳林道散策で、私は林道散策に参加。ツール・ドやマラソンで何度か訪れて、下から尾根にある展望台を見上げては「眺め最高だろうなぁ・・・」と次回に期待したのが今回実現!

ちょっとしたジャングル体験ですちょっとしたジャングル体験です

車1台が通れる林道(舗装)を「よいしょ、よいしょ」と登った先の展望台からの眺めは期待以上でした。島を眼下に見下ろし、沖縄本島、伊是名島に与論島まで見渡せる素晴らしいものでした。
(天気の良い日は沖永良部島まで見えるそうです)

伊平屋島の眺め伊平屋島の眺め 林道を歩いてワイルド体験です林道を歩いてワイルド体験です


体験メニューの後はお目当て(これがあるから参加している人いるとか?)の交流パーティ。島の泡盛「照島」やそのカクテルにオリオンビール。
料理は牛汁、モズクあえ物やてんぷら、タカセ貝の味噌和え(バツグンな旨さでした!!!)などなど。
琉球舞踊や青年会のエイサーに子供たちの踊りなど盛りだくさんの出し物で、締めはみんなでカチャーシー!!!
交流パーティーの後は友人仲間でそれぞれ2次会に繰り出した方も多かったのでは?

島の歓迎はとっても和みます島の歓迎はとっても和みます 交流パーティはご覧のとおりざっくばらんに楽しめます交流パーティはご覧のとおりざっくばらんに楽しめます
皆さんノリノリでカチャーシーです皆さんノリノリでカチャーシーです
私は本土から参加の皆さんと一緒に宿の近くの居酒屋に。昨日までは知らなかった者同士がこうして打ち解けて話せるのも、離島サイクリングの良さなのでしょう。

気の合う仲間と居酒屋で2次会(笑)。楽しいんだァー。気の合う仲間と居酒屋で2次会(笑)。楽しいんだァー。


島一周はビックリハプニング発生!

2日目は島一周のサイクリング。集合場所の運動公園体育館前には島の皆さんも加わり総勢80名。名護から参加の皆さんで体調不良(飲みすぎによる二日酔い)はいない様子です。

朝8時半から、気持も爽やかに島一周サイクリングのスタートです。

島一周サイクリングにしゅっぱーつ!島一周サイクリングにしゅっぱーつ!

が、ひとつ目の休憩ポイントの念頭平松公園に行く途中にアクシデント発生!
休憩地点の平松公園に着くと、人数が少ない・・・どうしたんだ???
俺、最後尾から行ったはずなのに...。

仲間の方とケータイで連絡を取っている方が居て、その話を聞くと、「橋を渡って...」とか「風力発電の風車が...」と言っている。どうやら、10数人が逆走してしまい(橋でつながっている)野甫(のほ)島まで行ってしまったようだ。

本島にはいないハブがいることがウリです。でもだからってこのネーミングはどうなんでしょ?本島にはいないハブがいることがウリです。でもだからってこのネーミングはどうなんでしょ? 例年と違い一部周回コースを設定して距離が長くなり、集団が間延びしてしまい、さらには分岐での誘導が無かったためのアクシデントのようです。
直ぐに、その場で役場の方に(来年以降は)周回コースは取りやめ、できるだけシンプルでわかりやすいコースにして、分岐の誘導の徹底をお願いしておきました(苦笑)。

リーダーはリーダーで、交流パーティーの挨拶の席など皆さんが揃っている時に日程の確認ともども簡単なコース説明をしておく必要があるのかなぁ、と思ってしまいましたが、どうなんでしょうねぇ...。

合流してまた走りだすというのは帰りのフェリーの時間を考えると無理があるので、平松組は通常のコースを走り、野甫組はそれぞれのコースを走り、フェリーターミナルで集合するという案に落ち着いて、なんとか再スタート。

西海岸は緩やかなアップダウンが続き、右手には大海原が広がる絶好のサイクリングロード。車の通行も殆ど無いのがいいですね。集落を外れると人家はもちろん自販機も見当たらないので、その点は注意が必要。

こんな風景を眺めながら走りますこんな風景を眺めながら走ります 不思議な形をした大きな木がありました不思議な形をした大きな木がありました
みんなで記念撮影。また来年も来ようね~みんなで記念撮影。また来年も来ようね~

そうそう、離島の注意点として金融機関は郵便局のみ。携帯やデジカメ・ビデオは必ず充電器持参か予備の電池を用意しましょう。あっ、カードはまず使えないと思ってくださいね。

島の南端の米崎海岸を眺め橋を渡って野甫島折り返しで東海岸沿いをフェリーターミナルまで走って皆さん無事に
島内サイクリング終了。ターミナルでお昼とお土産(貝殻で作ったシーサーでした)をいただき、お見送りを受けて午後のフェリーで本島へ。
来年も来るからね~!来年も来るからね~! また来てね~!また来てね~!


島から本島に帰ってくると驚くのが車の多い事と慌ただしい時間の流れ。24時間ちょっとの滞在でしたが、キレイな海に澄んだ空気、ゆったり流れる時間が遠い過去の事に思え、否応なしにいつもの現実に引き戻される帰り道です。

無事に帰ってきた市民会館で参加者の皆さんといつものおつかれさん会。毎年おつかれさん会の途中で帰るし、レンタカーなので飲めないし...。来年からは月曜も休みにして皆さんと余韻を楽しむようにしようかなぁ。

皆さんが無事に帰る事が出来てホッとしましたが、誘導ミスがあったり、参加者の方々からいろいろな意見を
聞いているのでそういった事柄を今後に生かしていき、より楽しく思い出に残るサイクリングにしていこうと思ってます。

離島体験サイクリング参加者100人目標です。

離島サイクリングにめんそ~れ~。


中村 忍さん中村 忍さん 筆者プロフィール
中村 忍(なかむら・しのぶ)
1961年愛知県出身。京都産業大学OB。24から28歳にかけての4年4カ月かけて海外サイクリング27カ国3万7千km走破。2002年に沖縄に移住、04年より那覇住まい。02年・04年宮古島トライアスロン完走。04年の宮古島以後は「いぜな88トライアスロン」のみ参加の年1アスリート。フルマラソン3時間55分06秒が自己ベスト。