ブエルタ・ア・アンダルシア第4ステージを締めくくる集団スプリントでブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー)勝利。アシスト役を担った新城幸也(日本、バーレーン・メリダ)は13位でレースを終えている。



アンダルシア地方は春の暖かさアンダルシア地方は春の暖かさ photo:TDWsport


逃げるイェンス・ワライス(ベルギー、スポートフラーンデレン)ら6名逃げるイェンス・ワライス(ベルギー、スポートフラーンデレン)ら6名 photo:TDWsport2つの山岳ステージと1つの個人タイムトライアルを終え、ブエルタ・ア・アンダルシア「ルタ・デル・ソル」の残り2ステージは平坦コース。ラ・カンパナからセビーリャまでの179kmで行われた第4ステージは、中盤に標高600mクラスの山岳が設定されているものの後半50kmは平坦路。総合2位のアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)が「今年のルタ・デル・ソルは後半のステージに総合逆転チャンスが設定されていない」と嘆く。

チームスカイがメイン集団の先頭に陣取るチームスカイがメイン集団の先頭に陣取る photo:TDWsportマルティン・ケイゼル(オランダ、ロットNLユンボ)やジェローム・クザン(フランス、コフィディス)ら6名が31km地点から逃げグループを形成したものの、総合系チームとスプリンターチームの集団牽引によってタイム差の拡大は3分止まり。6名逃げはメイン集団のコントロール下に置かれた。

リーダージャージを着て第4ステージを走るアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)リーダージャージを着て第4ステージを走るアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) photo:TDWsport残り3km地点で逃げを吸収したメイン集団はスプリンターチームを先頭にセビーリャの街中を駆け抜ける。ロット・ソウダル、コフィディス、ルームポット、そしてディレクトエネルジーが先頭でバトルを繰り広げ、最終コーナーを曲がってダニエル・ホールゴール(ノルウェー、エフデジ)がスプリントを開始する。

大集団によるスプリントを制したブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー)大集団によるスプリントを制したブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー) photo:TDWsportプロ初勝利に向かって突き進んだ23歳のホールゴールだったが、小柄な体を生かしたコカールが加速力で対抗。フィニッシュラインまで加速し続けたコカールが先着した。コカールは早くも今シーズン2勝目。もちろん翌日の最終ステージでも勝利が期待される。

イバン・コルティナ(スペイン)のスプリントをサポートする役目を担った新城幸也は13位でフィニッシュ。「第1、2ステージと違って今日はゆっくりと出来た。最後のスプリントはイバン・コルティナをサポートしたが、残り2kmではぐれてしまい、結果には繋がらなかった(TEAMユキヤ通信)」。コルティナはステージ12位で終えている。

最終ステージは雨予報が出ており、リーダージャージを着るアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)は「1秒差のアルベルト(コンタドール)がいつどこで動いてくるか分からなかったし、今日のスプリントフィニッシュはストレスだった。明日は雨降りで、テクニカルなコースレイアウト。総合優勝まで80%のところまで来たけど、残りの20%でパンクや落車に見舞われることだってある。最大限の集中が必要だ(モビスター公式サイト)」と、警戒心を解かない。



アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)らジャージ着用者がステージに上がるアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)らジャージ着用者がステージに上がる photo:Kei Tsuji / TDWsport


ブエルタ・ア・アンダルシア2017第4ステージ結果
1位 ブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー)     4h10’33”
2位 ダニエル・ホールゴール(ノルウェー、エフデジ)
3位 ヒューゴ・ホフステッター(フランス、コフィディス)
4位 モレノ・ホフラント(オランダ、ロット・ソウダル)
5位 レイモント・クレダー(オランダ、ルームポット)
6位 ミーケル・ライム(エストニア、イスラエルサイクリングアカデミー)
7位 ロマン・マイキン(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)
8位 マキシム・ファラジン(ベルギー、スポートフラーンデレン)
9位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック)
10位 エドゥアルド・プラデス(スペイン、カハルーラル)
13位 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ)

個人総合成績
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)        13h12’07”
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)   +01”
3位 ティボー・ピノ(フランス、エフデジ)               +06”
4位 ワウト・プールス(オランダ、チームスカイ)            +21”
5位 ディエゴ・ローザ(イタリア、チームスカイ)            +45”
6位 ミケル・ランダ(スペイン、チームスカイ)             +48”
7位 セバスティアン・ライヒェンバッハ(スイス、エフデジ)       +52”
8位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック)  +1’29”
9位 オンドレイ・シンク(チェコ、バーレーン・メリダ)        +1’48”
10位 ハビエル・モレノ(スペイン、バーレーン・メリダ)       +1’50”

山岳賞
1位 ゲオルク・プライドラー(オーストリア、サンウェブ)        32pts
2位 ダニエル・テュレク(チェコ、イスラエルサイクリングアカデミー)  18pts
3位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)         16pts

中間スプリント賞
1位 ダニエル・テュレク(チェコ、イスラエルサイクリングアカデミー)   3pts
2位 シャンドロ・ムーリセ(ベルギー、ワンティ・グループグベルト)    3pts
3位 ゲオルク・プライドラー(オーストリア、サンウェブ)         3pts

ポイント賞
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)          63pts
2位 ティボー・ピノ(フランス、エフデジ)                48pts
3位 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)    46pts

text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele