サントス・ツアー・ダウンアンダーを走ったUCIワールドチームのバイクを紹介するシリーズ第二弾。サンウェブ、チームスカイ、ディメンションデータのチームバイクにスポットを当てます。



サンウェブ ジャイアント TCR Advanced SL

サンウェブ ジャイアント TCR Advanced SLサンウェブ ジャイアント TCR Advanced SL photo:Kei Tsuji
タイトルスポンサーにサンウェブ社を迎えたドイツチームは、テクニカルパートナーという位置付けのジャイアントに乗る。写真のサイモン・ゲシュケ(ドイツ)を含めた山岳系選手はTCR ADVANCED SL、スプリント系選手はPROPEL ADVANCED SLに乗り分ける。フレームはサンウェブ社のコーポレートカラーである赤が多く取り入れられた新しいカラーリング。

コンポーネントはシマノ・デュラエース9070Di2でホイールは同C50やC35を多用する。昨年までPRO製品を採用していたが、コンタクトSLRサドルやハンドル、ステムなどのパーツはジャイアント製に。パワーメーターはパイオニアのペダリングモニターを引き続き使用。チェーンステーにはライドセンスセンサーが内蔵されおり、ネオストラックと名付けられたジャイアントの新しいサイクルコンピューターを採用している。手元のサテライトスイッチはゲシュケの長年のお気に入りだ。

タイヤはヴィットリアのコルサ25mmタイヤはヴィットリアのコルサ25mm photo:Kei Tsujiネオストラックと名付けられたジャイアントの新しいサイクルコンピューターを採用ネオストラックと名付けられたジャイアントの新しいサイクルコンピューターを採用 photo:Kei Tsuji
チェーンステーにはライドセンスセンサーが内蔵チェーンステーにはライドセンスセンサーが内蔵 photo:Kei Tsujiタイヤはヴィットリアのコルサ25mmタイヤはヴィットリアのコルサ25mm photo:Kei Tsuji



チームスカイ ピナレロ DOGMA F10

チームスカイ ピナレロ DOGMA F10チームスカイ ピナレロ DOGMA F10 photo:Kei Tsuji
チームスカイは発表されたばかりのピナレロ・ドグマF10を投入した。到着したメカニックたちは、先に現地入りしていた選手たちのトレーニングバイクであるF8からコンポーネントをF10に移植する作業に追われていた。出場チームの中で唯一シマノ・デュラエース9150Di2のコンポーネントを投入したものの、スポンサーであるSTAGESのパワーメーターを使う関係でクランクのみデュラエース9000を使い続ける。

サイクルコンピューターはガーミン。ハンドルとステムはPROのアルミ製で、ステムは1mm刻みでポジションを調整。写真のゲラント・トーマス(イギリス)のステムは131mm。トーマスはパッドが厚めのフィジーク・アリオネK1 TRI(トライアスロン/TT用)を愛用している。BB規格は今やインテグレーテッドが主流だが、F10は伝統的なスレッドタイプ(イタリアン)を採用。これはメンテナンス性を重視したチームスカイのメカニックの要望によるところが大きい。

ブレーキも当然シマノ・デュラエース9100ブレーキも当然シマノ・デュラエース9100 photo:Kei Tsujiシマノ・デュラエース9150Di2をいち早く投入シマノ・デュラエース9150Di2をいち早く投入 photo:Kei Tsuji
STAGESのパワーメーターを使う関係でクランクのみデュラエース9000STAGESのパワーメーターを使う関係でクランクのみデュラエース9000 photo:Kei TsujiPROのアルミ製ステムとハンドルを使用するPROのアルミ製ステムとハンドルを使用する photo:Kei Tsuji



ディメンションデータ サーヴェロ S5

ディメンションデータ サーヴェロ S5ディメンションデータ サーヴェロ S5 photo:Kei Tsuji
フレームやパーツ構成に変化が見られないのが南アフリカのディメンションデータ。MTNキュベカ時代から引き続きサーヴェロで、ダウンアンダーでは全員がエアロロードのS5に乗った。昨年と同じモデルだが、チームジャージに合わせて黄緑色が多く取り入れられており、さらにシートポストの形状が変更されている。

シマノ・デュラエース9070Di2をメインに組み上げ、2INPOWER内蔵のロータークランクに同Qリング、KMCのゴールドチェーン、セラミックスピードのプーリー、スピードプレイのペダル、フィジークのサドル、エンヴィのホイールとステム、ハンドルを組み合わせる。蛇柄にも見えるバーテープはリザードスキンズのブラックカモフラージュ色。ローターのQリング使用率は真円と半々といったところ。写真のバイクの持ち主ベン・オコーナーはチーム入りしたばかりの21歳で、オーストラリア期待の次世代オールラウンダーだ。

タイヤはコンチネンタルのコンペティション25mmタイヤはコンチネンタルのコンペティション25mm photo:Kei Tsuji2INPOWER内蔵のロータークランクに同Qリング、KMCのゴールドチェーンの組み合わせ2INPOWER内蔵のロータークランクに同Qリング、KMCのゴールドチェーンの組み合わせ photo:Kei Tsuji
プーリーやボトムブラケットにセラミックスピードを採用プーリーやボトムブラケットにセラミックスピードを採用 photo:Kei Tsuji蛇柄を思わせるバーテープはリザードスキンズのブラックカモフラージュ色蛇柄を思わせるバーテープはリザードスキンズのブラックカモフラージュ色 photo:Kei Tsuji


text:Kei Tsuji

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