UAEきっての難関山岳で総合優勝を決める登坂勝負が勃発。ニコラス・ロッシュ(アイルランド、チームスカイ)を振り切ったタネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)が独走勝利を飾った。



地元の子供たちと触れ合うマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)地元の子供たちと触れ合うマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ) (c)www.abudhabitour.comタネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)とニコラス・ロッシュ(アイルランド、チームスカイ)が抜け出すタネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)とニコラス・ロッシュ(アイルランド、チームスカイ)が抜け出す (c)www.abudhabitour.com独走勝利を飾ったタネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)独走勝利を飾ったタネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ) (c)www.abudhabitour.com4日間の日程で開催されている第2回アブダビツアーの3日目、第3ステージには標高1025mのジャベルハフィート山頂フィニッシュが設定されている。この今大会唯一の本格山岳コースが初代チャンピオンを選び出す。

アルアイン市街の中心部に位置する歴史深い建築物カスル・アルムワイジをスタートしたプロトン。オリンピック金メダリストのグレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシング)やマルコ・コールダン(イタリア、トレック・セガフレード)を含む4名が逃げ、メイン集団が終盤にかけて追い上げる展開に。しかし集団のペースは落ちることなく逃げとの距離を詰めにかかった。

吹きさらしの横風区間ではペースが上がりエシュロンを発生させたが、レースを破壊するまでには至らない。逃げを飲み込む形で残り12kmから始まるジャベルハフィートの登りが始まった。

登坂距離12.1km/平均勾配6%/高低差761mという、アラブ首長国連邦きっての難関山岳に挑む選手たち。残り10kmで真っ先に仕掛けたのはカルロス・ベローナ(スペイン、オリカ・バイクエクスチェンジ)で、ここにタネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)やニコラス・ロッシュ(アイルランド、チームスカイ)らが合流する形で先頭集団が形成された。

先頭グループにはアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ)とヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)という今大会最強の2人も加わったが、シーズン最終盤ということもあってペースが上がらない。先頭はカンゲルトとロッシュの2名となり。残り3km手前でカンゲルトが単独先頭に。そのまま粘ったロッシュをじわじわと引き離したカンゲルトがステージ優勝、そしてリーダージャージを射止めた。



リーダージャージを射止めたタネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)リーダージャージを射止めたタネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ) (c)www.abudhabitour.com


アブダビツアー2016第3ステージ結果
1位 タネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)
2位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、チームスカイ)
3位 マスケブ・デベセイ(エリトリア、ディメンションデータ)
4位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)
5位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ)
6位 ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
7位 ジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード)
8位 ベン・ヘルマンス(ベルギー、BMCレーシング)
9位 マーティン・タスフェルド(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
10位 ジャスパー・ハンセン(デンマーク、ティンコフ)
3h31’31”
+17”
+33”

+50”

+52”
+1’19”
+1’28”



個人総合成績
1位 タネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)
2位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、チームスカイ)
3位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)
4位 ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
5位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ)
6位 ジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード)
7位 ベン・ヘルマンス(ベルギー、BMCレーシング)
8位 マーティン・タスフェルド(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
9位 ビネル・アナコナ(コロンビア、モビスター)
10位 ジャスパー・ハンセン(デンマーク、ティンコフ)
9h19’44”
+21”
+43”
+1’00”

+1’02”
+1’29”
+1’38”




ポイント賞
1位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)

ヤングライダー賞
1位 ジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード)

チーム総合成績
1位 ワンプロサイクリング

text:So.Isobe