UAE(アラブ首長国連邦)でアブダビツアーが開幕。強豪スプリンターが火花を散らすバトルをイタリア王者のジャコモ・ニッツォロ(トレック・セガフレード)が制しリーダージャージを獲得した。



来期バーレーン・メリダに移籍するヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)来期バーレーン・メリダに移籍するヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ) (c)www.abudhabitour.com出走サインに臨むマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)出走サインに臨むマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ) (c)www.abudhabitour.com




荒涼とした内陸地を進む集団荒涼とした内陸地を進む集団 (c)www.abudhabitour.com内陸部に向けて走るプロトン。逃げとの差を2分程度に抑え込む内陸部に向けて走るプロトン。逃げとの差を2分程度に抑え込む (c)www.abudhabitour.comマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)らを抑えてジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレック・セガフレード)が伸びるマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)らを抑えてジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレック・セガフレード)が伸びる (c)www.abudhabitour.comジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレック・セガフレード)が開幕ステージを制すジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレック・セガフレード)が開幕ステージを制す (c)www.abudhabitour.com昨年に続き開幕したアブダビツアー。今年はUCIのHCクラスに格上げされ、既報の通り出場選手もスプリンターを中心にトップレーサーが顔を揃えた。

初日はリゾートホテルが立ち並ぶマディーナット・ゼイドの街から出発。砂漠に立ち入ったところで折り返し、再び市街地でゴールするほぼ一直線の147kmで、コースは99%がフラットであり、スプリント勝負が約束されているようなコースだ。

平坦コースで果敢に飛び出したのはイエンス・ケウケレール(ベルギー)&マイケル・マシューズ(オーストラリア)のオリカ・バイクエクスチェンジコンビとガティス・スムクリス(ラトビア、アスタナ)、そしてディオン・スミス(ニュージーランド、ワンプロサイクリング)という4名。

およそ2分程度の差を得て逃げ続ける4名の中では、2か所用意されたスプリントポイントをケウケレールがいずれも先着。ラスト20kmを切っても4名はリードを保ち続けたが、いよいよ集団がペースアップを行うと残り7.5km地点で吸収。シナリオ通り、集団スプリントに向けて各チームがトレインを組んでいく。

ハイペースで突き進んだことでどのチームもトレインを崩し、各スプリンター入り乱れる状態でゴールに向けてのゴングが鳴る。誰よりも早くスプリントを仕掛けたのは、イタリアのナショナルチャンピオンジャージを着たジャコモ・ニッツォロ(トレック・セガフレード)だった。

追従したジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)やマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)を寄せ付けず、ゴール直前では更にリードを伸ばしたニッツォロが開幕ステージ優勝。世界選手権で5位に終わったイタリアンスプリンターがリーダージャージを獲得した。

「開幕ステージとして最良の結果だ」と笑顔を見せるニッツォロ。「(5位に終わった)世界選手権の後、気持ちを切り替えてアブダビに臨もうと考えた。今日はラスト1.2km地点に最後のコーナーがあって、ラスト700m地点にはランドアバウト。そこで好位置に連れて行ってくれとチームメイトに伝えていたんだ。そこからは自分で動き、ラスト220〜200mあたりでスプリントを始めた。今日は力があったし、集中力も満ち足りていたよ」と付け加えた。



リーダージャージを纏ったジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレック・セガフレード) リーダージャージを纏ったジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレック・セガフレード)  (c)www.abudhabitour.com


アブダビツアー2016第1ステージ結果
1位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレック・セガフレード)         3h15’59”
2位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
3位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)
4位 マグナスコート・ニールセン(デンマーク、オリカ・バイクエクスチェンジ)
5位 クリストファー・ラーサム(イギリス、チームウィギンズ)
6位 ミカエル・コラー(スロベニア、ティンコフ)
7位 ロマン・マイキン(ロシア、ガスプロム・ラスベロ)
8位 マルコ・コーレダン(イタリア、トレック・セガフレード)
9位 ジャンピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング)
10位 ラモン・シンケルダム(オランダ、ジャイアント・アルペシン)

text:So.Isobe
photo:www.abudhabitour.com
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