高性能なサイクルパーツを多くラインナップに持つアメリカンブランド、ボントレガー。そのロード用ハイエンドカーボンホイール「Aeolus」シリーズに、前後セットでアンダー1kgを実現したブランド史上最軽量モデル「Aeolus XXX Tubular」が登場した。



ボントレガー Aeolus XXX Tubular(フロント)ボントレガー Aeolus XXX Tubular(フロント) (c)トレック・ジャパンボントレガー Aeolus XXX Tubular(リア)ボントレガー Aeolus XXX Tubular(リア) (c)トレック・ジャパン


アメリカはウィスコンシン州ウォータールーに本拠を構えるサイクルパーツブランドのボントレガー。そのロード用ハイエンドカーボンホイールであり、軽さと空力性能を高いレベルでバランスし、トレック・セガフレードの走りを支えるのが「Aeolus(アイオロス)」シリーズだ。

今回登場した「Aeolus XXX Tubular」は、ブランド史上最軽量を実現したセット重量アンダー1kgのチューブラーホイールである。トレックのカーボンホイールとしては久方ぶりとなるローハイトモデルで、従来モデルにあたる「Race XXX Lite Tubular」に対して約250gのシェイプアップに成功した。

軽量化に最も貢献している部位がリムである。素材には、トレックが誇る「OCLVカーボン」を採用。独自開発の工法によって、リム成型時に極めて高い圧力を素材に与えることで、強度低下と重量増の原因となる素材内部の空隙(隙間やひび)の発生を抑えている。航空宇宙産業に用いられるカーボンをも凌ぐ空隙率1%以下を実現し、強度と軽さを高バランスで両立させている。リムの外幅は21mmで、現在もヒルクライマーから支持を集める幅21mm程度の細めの軽量タイヤを装着することが可能だ。

ボントレガー製の筐体に、DTスイスの内部システムを組み合わせたハブボントレガー製の筐体に、DTスイスの内部システムを組み合わせたハブ (c)トレック・ジャパン前後ペアで976gを実現した前後ペアで976gを実現した (c)トレック・ジャパン

独自設計フランジによる「Stacked Lacing」を用いて、ホイール剛性を高めている独自設計フランジによる「Stacked Lacing」を用いて、ホイール剛性を高めている (c)トレック・ジャパン熟練の職人の手によって生み出されるAeolus XXX Tubularのリム熟練の職人の手によって生み出されるAeolus XXX Tubularのリム (c)トレック・ジャパン


ハブは、ボントレガー製のカーボン/アルミ製の筐体に、DTスイスの内部システムを組み合わせる。優れた回転性能と、36Tスターラチェットによる高い反応性によって、Aeolus XXX Tubularが持つ軽量性を、走りの軽さに結実させている。

スポークもDTスイス製。フロントはオーソドックスなラジアル組。リアは、完組みホイールとしては採用例も多い駆動側2クロス/非駆動側ラジアルの組み合わせとしながらも、駆動側フランジを独自設計とした「Stacked Lacing」により、ホイール組み立て時の剛性を高めている。

重量はフロント420g/リア556g。前後セットでは976gをマークしながらも、体重制限は設けられていない。税込価格はフロント139,000円/リア179,000円。前後セットで1kgを切るホイールとしては、価格が抑えられている。ボントレガーオリジナルのコルク製ブレーキシューと、クイックリリースが付属する。



ボントレガー Aeolus XXX Tubular
タイヤタイプ:チューブラー
リム素材:OCLVカーボン
リム幅:21mm(外幅)
ハブ:DTスイスxボントレガー
フリーボディ:シマノ/スラム(10s・11s)
重量:フロント420g、リア556g、前後セット976g
付属品:ボントレガー Carbon Stop Cork パッド、クイックリリース
税込価格:フロント139,000円、リア179,000円