2012年にジロ・デ・イタリアを制した35歳のライダー・ヘシェダル(カナダ、トレック・セガフレード)が今シーズン限りでの引退を発表した。



今シーズン限りでの引退を発表したライダー・ヘシェダル(カナダ、トレック・セガフレード)今シーズン限りでの引退を発表したライダー・ヘシェダル(カナダ、トレック・セガフレード) (c)Trek-Segafredo


2012年にはジロ・デ・イタリアの総合優勝を達成2012年にはジロ・デ・イタリアの総合優勝を達成 photo:Kei Tsuji「もちろん簡単な決断ではなかった。けれど、今が引退の正しいタイミングだろうと思った。20年に渡って自転車競技を続けてきたが、その経験を人生の次なるチャレンジへと活かしていきたい。そのための準備はできている」。ヘシェダルは引退アナウンスとなったチームのプレスリリース内にてそう語っている。

1980年生まれ、35歳のヘシェダルはMTBクロスカントリー選手としてデビュー。1998年、2001年、2003年にそれぞれジュニア、U23、エリート選手としてMTB世界選手権で銀メダルを獲得し、2005年にディスカバリーチャンネルでロード競技へと転向。

キャリア最盛期には2012年のジロ・デ・イタリア優勝、ブエルタ・ア・エスパーニャでのステージ優勝や、ツール・ド・フランス総合5位、アムステル・ゴールドレース2位など輝かしいキャリアを残した。今年はジロ・デ・イタリアに出場したものの、病気を抱え第14ステージ途中でリタイア。その後のクリテリウム・ドゥ・ドーフィネやツール・ド・ポローニュでも今一つ結果に伸び悩んでいた。

「ジロでは全てが上手くいかなかったけれど、キャリア最後のシーズンだけに自分のモチベーションは高い。自転車競技に没頭することができて本当に嬉しかったし、チームや家族、友人、そしてファンから長年受け続けてきたサポートがあったからこそ。自転車競技を心の底から愛しており、長きに渡ってこのレベルで活動できたなんて、子供の頃の僕からすれば夢のようだ。引退した後は、また別の目的を持って自転車と共に歩んでいきたい」。

18年間のプロキャリアを締めくくるヘシェダル。引退レースはまだ未定だが、出場を予定している自国カナダで開催されるワールドツアーレース、ツアー・オブ・アルバータなどになると思われている。

text:So.Isobe