イタリア・トレヴィーソを拠点とするバイクブランドのピナレロより、2017モデルが発表された。ラインアップの最高峰となる「DOGMA」シリーズには、新たなグランフォンドモデル「DOGMA K8」が登場。リアサス搭載のDOGMA K8-Sにはディスクブレーキ仕様が追加されている。



ピナレロ DOGMA K8

ピナレロ DOGMA K8(903/カーボンスカイ)ピナレロ DOGMA K8(903/カーボンスカイ)
ダウンチューブは、左右でロゴが異なる(駆動側がPINARELLOで、非駆動側がDOGMA)ダウンチューブは、左右でロゴが異なる(駆動側がPINARELLOで、非駆動側がDOGMA) (c)ピナレロ・ジャパンピナレロ DOGMA K8(901/カーボンレッド)ピナレロ DOGMA K8(901/カーボンレッド) (c)ピナレロ・ジャパン


「DOGMA K8」は、今春の北のクラシックレースにてチームスカイが駆ったグランフォンド/北のクラシック用バイク。ピュアレーシングモデル「DOGMA F8」と、リアサスペンション搭載のパヴェ用モデル「DOGMA K8-S」の中間的な位置づけのバイクで、ピナレロによると「F8をベースに快適性を高めたモデル」とのこと。

ロンド・ファン・フラーンデレンのような石畳クラシックでの勝利に加え、グランツールに登場する荒れた路面でアシスト選手の疲労を最小限に抑えることがその使命だ。また、一般ライダーにとっては、登り下りを繰り返す山岳グランフォンドに最適だという。

ヤグラの下をくびれさせた新型シートポストヤグラの下をくびれさせた新型シートポスト 快適性を担うリア三角快適性を担うリア三角 ホイールとのクリアランス大きくとることで空力性能を高めたONDA F8フォークホイールとのクリアランス大きくとることで空力性能を高めたONDA F8フォーク


リア三角には、快適性向上のための造形を多く見て取ることができる。シートステーにはK8-Sと同様に、横方向に大きく扁平させた板バネの様な設計の「FLEXSTAYS」を採用。大きく湾曲したONDAデザインのシートステーとあわせて、振動をつぶさに吸収してくれる。

ジオメトリーは「DOGMA K8-S」に準じており、通常よりも15mm程長い420mmのシートステーや、72mmとやや大きめのハンガー下がりによって、ハンドリングや挙動の安定性を向上。荒れた路面への対策として、シートピラー用のイモネジを3本として固定力を高めた(F8は2本/K8-Sは3本)。

フロント三角はF8の流れを汲む。卵形断面の後ろ半分を切り落としたような形状の「Flatback」チューブ、ブレーキキャリパーやボトルが生む空気抵抗を最小限に留めるようなフレーム形状、車輪とブレードのクリアランスが非常に大きなONDA F8フォークなど、ジャガーとの共同開発により実現した優れた空力特性を受け継いだ。ブレーキは前後ともに沈頭ナットで固定する一般的なキャリパーに対応する。

走行風を切り裂くシャープな形状のヘッドチューブ走行風を切り裂くシャープな形状のヘッドチューブ 幅広タイヤを装着可能なように、クリアランスは大きめに取られている幅広タイヤを装着可能なように、クリアランスは大きめに取られている

BBは堅実性を重視してスレッド式としたBBは堅実性を重視してスレッド式とした K8-Sと同じく、シートステーは「FLEXSTAYS」デザインとしているK8-Sと同じく、シートステーは「FLEXSTAYS」デザインとしている


素材には、東レが「20年ぶりのブレークスルー」と謳うフラッグシップカーボンで、自転車メーカーとしてはピナレロのみに独占供給される「T1100-1K CARBON Nanoalloy」を採用。剛性と強度を高レベルで両立させると同時に、ヤグラ下をくびれさせた新型シートポストの採用とあわせてF8に対する重量増をゼロに抑えた。

販売はフレームセットのみ。サイズは42SL、44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5、62の12種類と豊富に揃う。カラーはチームレプリカの903/カーボンスカイと901/カーボンレッドの2種類が国内展開される。

ピナレロ DOGMA K8(フレームセット)
マテリアル:TORAYCA T1100 1K Nanoalloyカーボン
フロントフォーク:ONDA F8 T1100
サイズ:42SL、44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5、62
カラー:903/カーボンスカイ、901/カーボンレッド
価 格:615,000円(税抜)



ピナレロ DOGMA K8-S DiSK

ピナレロ DOGMA K8-S DiSK(035/カーボンイエローフルオ)ピナレロ DOGMA K8-S DiSK(035/カーボンイエローフルオ) (c)ピナレロ・ジャパン
荒々しい石畳を走る北のクラシックを制すべく、2015年春に誕生した「DOGMA K8-S」。シートステーのエラストマー搭載専用サスペンション「DSS1.0」と、板バネの様な設計のチェーンステー「FLEXSTAYS」により振動吸収性を追求した1台に、ディスクブレーキ仕様の「DOGMA K8-S DiSK」が追加された。

フレーム形状はリムブレーキ仕様とほぼ共通としている。ディスクブレーキによる大きな負荷を受け止めるための強度を確保しつつ、リムブレーキ仕様の乗り味を保つために、シートステーの曲げを設計変更し、カーボンの積層などを調整しているという。

ヤグラの下をくびれさせた新型シートポストを搭載するヤグラの下をくびれさせた新型シートポストを搭載する リムブレーキ仕様とはベンドが異なるチェーンステーリムブレーキ仕様とはベンドが異なるチェーンステー 空力性能に優れるONDA F8 T1100フォーク空力性能に優れるONDA F8 T1100フォーク

ブレーキキャリパーの台座はもちろんフラットマウントブレーキキャリパーの台座はもちろんフラットマウント 前後共に12mm径のスルーアクスルを装備前後共に12mm径のスルーアクスルを装備


ハブ周りは、これまでのDOGMAシリーズのディスクブレーキ仕様で採用されてきたピナレロ独自規格のアクスルに替わって、2017モデルからはシマノが打ち出したフロント12x100mm/リア12x142mmのスルーアクスルとなった。もちろん、キャリパーの台座はディスクブレーキロードの標準となったフラットマウントだ。なお、継続のディスクモデルとなるDOGMA F8 DiSKも、同じエンド規格へと統一されている。

販売はフレームセットにて行われ、サイズは44、46.5、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5の10種類と豊富に揃う。カラーは034/カーボンレッド、035/カーボンイエローフルオ、036/ホワイト、037/BOB、038/レッドカーボンという5種類が用意される。

ピナレロ DOGMA K8-S DiSK(034/カーボンレッド)ピナレロ DOGMA K8-S DiSK(034/カーボンレッド) (c)ピナレロ・ジャパンピナレロ DOGMA K8-S DiSK(036/ホワイト)ピナレロ DOGMA K8-S DiSK(036/ホワイト) (c)ピナレロ・ジャパン

ピナレロ DOGMA K8-S DiSK(038/レッドカーボン)ピナレロ DOGMA K8-S DiSK(038/レッドカーボン) (c)ピナレロ・ジャパンピナレロ DOGMA K8-S DiSK(037/BOB)ピナレロ DOGMA K8-S DiSK(037/BOB) (c)ピナレロ・ジャパン


ピナレロ DOGMA K8-S DiSK(フレームセット)
マテリアル:TORAYCA T1100 1K Nanoalloyカーボン
フロントフォーク:ONDA F8 T1100
フロントアクスル:12x100mm
リアアクスル:12x142mm
キャリパー台座:フラットマウント(最大ローター径160mm)
タイヤクリアランス:最大700x28C
サイズ:44、46.5、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5
カラー:034/カーボンレッド、035/カーボンイエローフルオ、036/ホワイト、037/BOB、038/レッドカーボン
価 格:790,000円(税抜)