トラック競技で高いシェアを誇るサーヴェロより、新型モデル「T5GB」が登場。優れた技術力を持つ研究機関と共同開発することで走行性能を突き詰めており、来るリオ五輪にてカヴェンディッシュやウィギンズが使用する予定だ。



サーヴェロ T5GBサーヴェロ T5GB (c)cervelo.com
トラック競技界の一大ブランドとして、中長距離種目を中心に高いシェアを獲得してきたサーヴェロ。タイムトライルバイクを応用し設計された「T4」は、ワールドカップや世界選手権で多くの勝利に貢献してきた。

今回発表された「T5GB」は、GBという車名の通りイギリス代表のために開発されたバイク。開幕まで50日を切ったリオオリンピックでイギリス代表に供給され、マーク・カヴェンディッシュやブラドレー・ウィギンズが使用することになる。

リアタイヤに沿うようにカットされたシートチューブリアタイヤに沿うようにカットされたシートチューブ (c)britishcycling.org.ukリオオリンピック・トラック競技のイギリス代表のために開発されたリオオリンピック・トラック競技のイギリス代表のために開発された (c)britishcycling.org.uk

ドライブトレインにはスギノ製クランクが組み込まれているドライブトレインにはスギノ製クランクが組み込まれている (c)britishcycling.org.ukユニオンジャックをモチーフとしたカラーリングが施されるユニオンジャックをモチーフとしたカラーリングが施される (c)britishcycling.org.uk


テクノロジーや開発過程、カーボン素材などの詳細は現時点では明らかになってはいないものの、サーヴェロによるとF1のテクノロジーが応用され、更にロンドン五輪でイギリス代表にオリジナルバイクを提供したリサーチ・アンド・イノベーションチームや、イギリス体育大学ともパートナーシップを組み、共同開発を実施したという。

T5GBのフォルムは、昨今の新型トラックバイクの中でもオーソドックスで、セカンドグレードのロード用TTバイク「P3」に近い形状だ。ステムとトップチューブを一直線で繋いだデザインや、フロントフォークとディスクホイールのクリアランスは最小限に。シートチューブをリアタイヤに沿わせたデザインなど、徹底的な空気抵抗削減が行われた。

サーヴェロ T5GBサーヴェロ T5GB (c)cervelo.com
サーヴェロ社エンジニアリングディレクター シーン・マクダーマット氏のコメント

「T5GBの開発は大変意義のあるものでした。イギリスはトラック競技における強豪国であり、イギリス自転車競技連盟の革新的なアプローチが、成功の要因となったに違いありません。

2015年5月にサーヴェロとイギリス車連がパートナーシップを締結したあと、すぐにT5GBに求められる性能を見定めなくてはなりませんでした。そこからT5GBを発表するまでの時間がとても短く、そしてT5GBにも大きな期待が寄せられていた事から、開発はとてもチャレンジングなものとなりました。しかし我々はT5GBの開発に成功し、優れた性能を実現することができました。リオでT5GBが活躍する姿を見るのが待ちきれないですね」。


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