ナイナー BSB9 RDO　気鋭のUSAブランドが造るカーボンシクロクロスレーサー

アメリカ・コロラドを拠点とするオフロードバイクブランドniner（ナイナー）より、カーボン製シクロクロスバイク「BSB9 RDO」をピックアップ。前後共にスルーアクスルを採用することで走行安定性を追求したというレーシングCXマシンを紹介しよう。

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ナイナー BSB9 RDO photo:Yuichiro Hosoda
ナイナーは、元々29インチホイールのMTBを専門とするバイクブランドだ。しかし、昨今ではシクロクロスにも力を入れており、2016年は3モデルをラインアップしている。今回紹介する「BSB9 RDO」は3モデルの中で最もレース向きとされるカーボンバイクである。

フレームデザインは、多くの箇所で同社のカーボン製MTB「AIR9 RDO」と共通している。ダウンチューブとトップチューブには横方向に扁平した多角形断面を採用。フルカーボン製BBシェルはプレスフィット式のPF30規格とされ、長さを抑えたチェーンステー長と合わせて、加速性を高めている。

樽のような造形でボリューム感のあるヘッドチューブ ストレートフォークを採用する 流れるようなトップチューブからシートステーへのライン


トップチューブからシートステー、シートステーからチェーンステー、そしてチェーンステーからダウンチューブへは一筆書きのような滑らかな造形とされている。シートポストは縦方向の柔軟性を高めるために27.2mm径に。これらの造形とカーボンのレイアップにより衝撃吸収性を追求し、悪路でのスピードを高めている。ヘッドチューブは樽のようにボリュームのある造形とし、ベアリング径が上下で異なるテーパードデザインとすることで優れた操作安定性に貢献する。

組み合わせられるフロントフォークは、29インチMTBのリジットフォークで培って来たノウハウを取り入れて設計されている。優れた走行安定性を実現するため、ブレード自体とショルダー部を幅広とした。同時に、最大タイヤ幅40mmというワイドなクリアランスで泥づまりを防止している。また、ダウンチューブ下面には厚手のステッカーが、チェーンステーにはゴム製のガードが貼られており、跳石や脱落したチェーンからフレーム本体を守る。

横方向に扁平した多角形断面を採用したトップチューブ シートステーは細身でトラクションがかかりそうな造形


なめらかに繋げられたリアエンド。チェーンステーはゴム製のガードで守られている チェーンステーの内側にはBSB9の名前の由来でもある、Blood, Sweat, and Beersとシクロクロスを象徴するようなレターが入れられる


ブレーキはディスクブレーキのみに対応。キャリパー台座は前後ともにポストマウントとされている。ローター径は標準で140mm、最大160mm。エンドは前後ともにスルーアクスル仕様としており、前後のエンド寸法は、フロントが100 x 15mm、リアが142 x 12mmだ。

コンポーネントはシマノDi2や各社の機械式タイプに対応する。Di2のエレクトリックケーブルはフレームに内蔵可能。一方ブレーキホースは、整備性を高めるために前後とも外出しとしている。

瓶ビールの栓を取り付けることのできるプレッシャーアンカー「YAWYDキャップ」 このように瓶ビールの栓をはめ込むことができるのだ

ナイナー BSB9 RDO
カラーはNiner Red（Red/Black）とGreen/Greenerの2種類。軽量化のために使用する塗料の量は最小限に抑えられており、デカールは非常に薄手のものを使用しているという。サイズは47、50、53、56cmの4種類をラインアップ。付属品として、瓶ビールの栓を取り付けることのできるプレッシャーアンカー「YAWYDキャップ（= You Are What You Drink）」が同梱される。取り扱いはミズタニ自転車。

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ナイナー BSB9 RDO
素　材：カーボン
BB規格：PF30（フレーム内径46mm）
アクスル径：100mmｘ15mm（F）、142mmｘ12mm（R）
ブレーキ台座規格：5インチポストマウント（FR共に）
シートポスト径：27.2mm
シートクランプ径：31.6mm
使用可能タイヤ幅：40mm
サイズ：47、50、53、56cm
カラー：グリーン、ブラック/レッド
付属品：ヘッドパーツ、フレームグロメット、YAWYDステムキャップ、F&Rアクスル
価　格：340,000円 (税別)

photo:Yuichiro Hosoda