ランプレ・メリダが使用するイタリアのホイールブランド・フルクラムより、新たなロード用フラッグシップモデル「SPEED 40T」が登場した。40mmハイトのワイドリムを採用することで、空力と軽量性のバランスを更に高めたオールラウンドホイールを紹介しよう。




フルクラム SPEED 40T(フロント)フルクラム SPEED 40T(フロント) (c)カワシマサイクルサプライフルクラム SPEED 40T(リア)フルクラム SPEED 40T(リア) (c)カワシマサイクルサプライ


ブランド立ち上げのころよりラインアップされ、長年プロチームが使用してきたフルクラムのロード用フルカーボンチューブラーホイールが「Racing Speed」シリーズ。そのアップデート版として登場したのが、今回紹介する「SPEED 40T」だ。昨年のツール・ド・フランスより、サポートチームのランプレ・メリダが使用し話題となっているホイールである。

昨年のツールでSPEED 40Tを使用したルーベン・プラサ(スペイン,ランプレ・メリダ)昨年のツールでSPEED 40Tを使用したルーベン・プラサ(スペイン,ランプレ・メリダ) photo:Makoto.AYANOリムは従来より幅を4mm広げて24.2mmとすることで、ハンドリングの安定性や空力性能を向上。昨今主流となりつつある幅24mm以上のタイヤを組み合わせれば、ワイドタイヤのメリットである転がり性能やグリップを更に引き出すことが可能だ。リムハイトは前後ともに40mmで、登坂性能とエアロ性能をバランスさせ、汎用性の高いホイールに仕上げた。

リム表面のカーボンは、これまでと同じく網目の細かな3Kとされている。ブレーキ面には平滑度を高める「3Diamant処理」を施し、安定した制動を実現した。

ハブ本体は、カーボン製シェルとアルミ製フランジで構成されている。リアフランジには駆動側を大径としたハイロー設計を採用し、左右のスポークバランスを最適化した。ベアリングはフルクラムの最高峰グレード「CULT」で、高精度なセラミックボールと高硬度スチール製レースの組み合わせにより、転がり性能を高めている。フリーボディはシマノ/スラム用とカンパニョーロの2種類が用意され、シマノ/スラム用はプラズマ電解酸化処理(PEO)を施したアルミ製とされている。

カーボン製シェルとアルミ製フランジを組み合わせたハブカーボン製シェルとアルミ製フランジを組み合わせたハブ (c)カワシマサイクルサプライリム幅は、これまでより4mm広げた24.2mmとされているリム幅は、これまでより4mm広げた24.2mmとされている (c)カワシマサイクルサプライ

シマノ/スラム用フリーボディはプラズマ電解酸化処理(PEO)を施したアルミ製とされているシマノ/スラム用フリーボディはプラズマ電解酸化処理(PEO)を施したアルミ製とされている (c)カワシマサイクルサプライブレーキ面には制動力を高める3Diamant処理が施されているブレーキ面には制動力を高める3Diamant処理が施されている


スポークはエアロ形状のステンレス製で、ニップルは軽量なアルミ製だ。フロントはラジアル組、そしてリアは駆動側を非駆動側の2倍のスポーク数とするフルクラム独自の「2:1スポークレシオ」組としている。スポーク数はフロントが18本、リアが左7本/右14本の21本となっている。

ラインアップはチューブラー仕様の1種類。重量はフリーボディによって異なり、シマノ/スラムFW仕様が1,213g、カンパニョーロFWが1,208g。価格は395,000円(税抜)。国内入荷は3月中旬ごろを予定しており、カワシマサイクルサプライ正規代理店にて現在予約受付中だ。

※記事中でフロントのスポーク数は16本とお伝えしましたが、正しくは18本です。お詫びして訂正します。



フルクラム SPEED 40T
リム形式:チューブラー
リム:フルカーボン/3Kカーボンフィニッシュ
ブレーキ面:3Diamant処理
リムハイト:40mm
リム幅:24.2mm
ハブ:カーボン製ボディー/アルミ製フランジ、アルミ製アクスル
ハブベアリング:CULT
フリーボディ:シマノ用HG(プラズマ電解酸化PEO処理済み)、カンパニョーロ用UD
スポークキング:フロント18本(ラジアル)/リア21本(2:1、左7本/右14本)
スポーク:ステンレス・スチール製、エアロ形状、ストレートプル仕様
ニップル:アルミ製
重 量:1,213g(シマノFW)、1,208g(カンパニョーロFW)
価 格:395,000円(税抜)