高精度な自転車用セラミックベアリングを使用した駆動パーツを展開するセラミックスピード。シマノDURA-ACE及びカンパRECORDの純正品をベースに、独自コーティングによって最大5Wもの摩擦抵抗低減に成功した「UFOチェーン」が登場。ツール・ド・フランスの勝負所でこぞって投入される決戦パーツを紹介しよう。



ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)のバイクに取り付けられたUFOチェーン。純正品をベースとしていることから信頼性が高いティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)のバイクに取り付けられたUFOチェーン。純正品をベースとしていることから信頼性が高い photo:Makoto.AYANO
研究結果にもとづいて独自に調合したワックスをコーティング研究結果にもとづいて独自に調合したワックスをコーティング (c)ceramicspeed.comセラミックスピード UFOチェーンセラミックスピード UFOチェーン (c)ceramicspeed.com自転車を進ませる上で発生する数多の抵抗の中で、チェーンの摩擦抵抗が占める比率は意外にも少なくない。チェーン清掃する前と後の違いは分かるという方は多いはず。近年はリアスプロケットの多段化に合わせてコンポーネントメーカーがチェーンの低摩擦化に力を入れたり、数多くのメーカーから多種多様な新しいチェーンオイルが登場している。

今回登場した「UFO(Ultra-Fast Optimised)チェーン」は、表面処理と特殊コーティングによって極限まで摩擦抵抗を低減した逸品。ラインアップはシマノ用とカンパニョーロ用の2種類で、ベースにはそれぞれ変速性能に優れる純正品のDURA-ACEとRECORDを採用することから信頼性は高い。

コーティング前にチェーンには下処理がなされており、一旦完全に分解し、純正オイルを完全に脱脂したあとに表面を徹底的に研磨。その後、研究結果にもとづいて独自に調合したワックス、0.25W分の摩擦低減効果を持つ白いテフロンパウダーの順にコーティング。こうして完成した「UFOチェーン」は常時2~5ワット分の摩擦低減を実現している。そして、アメリカの第三者機関によるテストでもその効果が認められたという。

なお、摩擦低減効果が最大限に発揮されるのは320kmまで(使用環境によって前後する)。その後は若干効果が低減するもののワックスベースのテフロン配合オイルを塗布することで、長く低摩擦状態を維持することが可能だ。ただし、腐食してしまう可能性があるため、雨天下で使用しないことを推奨している。

セラミックスピードのサポートを受けるMTNキュベカセラミックスピードのサポートを受けるMTNキュベカ photo:Makoto.AYANO
UFOチェーンを使用するティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)UFOチェーンを使用するティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング) photo:Kei TsujiMTNキュベカのバイクに取り付けられたUFOチェーンMTNキュベカのバイクに取り付けられたUFOチェーン photo:Makoto.AYANO


すでにUFOチェーンは、セラミックスピードがサポートするプロコンチネンタルチームのMTNキュベカに供給されており、ツール・ド・フランス第9ステージのチームTTで使用。また、BMCレーシングのエースを務めるティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ)など、非サポートライダーもこぞって投入。その効果はプロも認めるところだ。

これから開催される乗鞍ヒルクライムやツール・ド・おきなわなどの大一番を始め、ホビーレースで1つでも順位を上げたいという熱心な競技者におすすめだ。取り扱いはトライスポーツ。



セラミックスピード UFOチェーン
ラインアップ:シマノDURA-ACE、カンパニョーロRECORD
付属品:コネクティングピン
税抜価格:16,000円(シマノDURA-ACE)、19,000円(カンパニョーロRECORD)


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