「最高の一日だった。チーム全員が燃えているよ」とは、マリアローザを着ながらステージ優勝したマイケル・マシューズ。上位入賞選手や、逃げに乗り山岳賞を獲得したパヴェル・コチェトコフらのコメントを紹介します。



マリアローザでステージ優勝したマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

シャンパンを開けるマリアローザのマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)シャンパンを開けるマリアローザのマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) photo:Tim de Waele
ステージ優勝を飾ったマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)ステージ優勝を飾ったマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) photo:Tim de Waeleマリアローザを着用して走るのはいつだってハッピーだし、更に勝てるなんて最高の気分だよ。チームメイトのゲランスから譲り受けたことも良かったし、今朝マリアローザを着た瞬間からずっとスペシャルだった。それが集中力を高めてくれたし、チームも僕に対して100%の働きをしてくれた。そんな一日の最後を勝ちで締めくくれたのは説明しようがないほどに素晴しい。

僕らは先週の水曜日にラスト80km区間の下見をしていて、タフなレースになるだろうと予想していた。大きな逃げグループを行かせたくなかったが、チームからは2人が入っていたから選択肢がいくつかあった。つまりそのまま逃げ切ってしまっても勝てただろうし、集団が吸収しても僕のために働いてくれる。結局は僕らの目論見通りに動いたんだ。

昨年のジロは僕にとってもチームにとっても良き思い出になったから、今年はもっと素晴しいものにしたいと思っている。チームメイトは全員が目標に対して燃えているし、積極的にレースを動かしていきたい。集中できているし、誰かそのステージに合う選手がいれば、他のメンバーが100%の力でアシストする。絶対的なエースがいるわけではないので、逆に言えば全てのステージを狙っていけるし、その資質も十二分さ。今日の勝利は僕のチームと、ポッツォヴィーヴォに。彼が無事なことを願っている。

2位に終わったファビオ・フェリーネ(イタリア、トレックファクトリーレーシング)

スプリントを繰り広げるファビオ・フェリーネ(イタリア、トレックファクトリーレーシング)とマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)スプリントを繰り広げるファビオ・フェリーネ(イタリア、トレックファクトリーレーシング)とマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) photo:Kei Tsuji逃げグループに入ったフィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)逃げグループに入ったフィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング) photo:Tim de Waele凄くめまぐるしいステージだったよ!狭い道を右に左に、登って下って、落ち着く暇がなかった。ジロ出場が決まってから、このステージに赤い印をつけていた。僕が勝つにはもってこいだと思っていたから、凄く集中して走っていた。2位にと言う結果は良い結果だし、調子が良いってことだから前向きに捉えている。でも、やっぱり勝ちたかった。ジロでの勝利は他のレースよりも特別だし、チームにとっても大切なこと。ちなみに、これでジロのステージで2位になるのはが人生で3度目だ。

マシューズは今日とても強かった。今日、彼が僕をまくって勝ったのはパイスバスコ第2ステージのちょうど逆のような展開だったね。でも気持ちを入れ替えて明日に臨むよ。チームのみなのサポートに感謝している。

ステージ3位に入ったフィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)

3着に入ることができて良かった。でも正直言えばもっと良いリザルトを残すことができたとも思うし、少しだけ残念に思っている。今日は(ダミアーノ)カルーゾがとても良い仕事をしてくれた。昨日は彼と同じ部屋だったけれど、彼は過去に(ペーター)サガンの発射台を務めていた時の経験を伝えてくれた。それで"明日やってやろうぜ!"と話していたんだ。それが結果に繋がった。多分明日もチャンスがあるので、同じ作戦でチャレンジできたらと思う。

逃げに乗り、山岳賞を獲得したパヴェル・コチェトコフ(ロシア、カチューシャ)

先頭を逃げるパヴェル・コチェトコフ(ロシア、カチューシャ)先頭を逃げるパヴェル・コチェトコフ(ロシア、カチューシャ) photo:Tim de Waele山岳賞ジャージはパヴェル・コチェトコフ(ロシア、カチューシャ)の手に渡る山岳賞ジャージはパヴェル・コチェトコフ(ロシア、カチューシャ)の手に渡る photo:Tim de Waeleレース序盤で状況をコントロールして、アタックがあればその動きに乗じようと考えていた。僕が逃げ始めると後ろから次々と選手が追いついてきて、大きな逃げグループが形成されたんだ。自分はなるべく省エネ走行に務め、後半にアタックする力を残しておいた。そして最後の山岳の後半、ここだというタイミングを図って一番勾配のきつい場所でアタックしたんだ。

スタートを待つアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)スタートを待つアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) photo:CorVosダウンヒルではずっと一人だったけれど、自分にとっては楽な展開だった。その後もタイム差が開いていること知り単独でチャンスを狙い続けた。結果的には惜しかったけれど、良いトライだったと思う。もちろんマリアアッズーラを獲得できて嬉しいし、これからのステージに向けて良いモチベーションになってくれるだろう。

危なげなく走ったアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)

今日の目標はまずタイム差をライバルに対して失わないこと。実は、逃げ集団に一人送りこんで、メイン集団のコントロールをしていた時はあまり歓迎すべき状況ではなかった。誰も前を追おうとしなかったし、逃げとのタイム差が15分以上になってしまったからね。でも、チームメイトの働きのおかげで今日も問題ない結果で終えることができた。パワーメーターを見ていて、ずっと休むことなくパワーを出し続けていることに気付いた。チームがアクシデントを回避するために前方で展開してくれたのは、本当に大変だったと思う。

ポッツォヴィーヴォの落車のことはゴールしてから聞いた。本当に残念だ。僕らはリスクを最低限に抑えようとしていたけど、今日の下りはかなり危険だった。ジロの総合候補の一人がこの序盤にリタイアしてしまったこを残念に思っているし、彼の迅速な回復を心から願っているよ。

落車したドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(フランス、AG2Rラモンディアール)の容態について語るチームドクター

彼は顔面にかなり深い傷を負ってしまったが、スキャナ検査の結果頭蓋内損傷も無かった。一番深い傷は右眼の上を深く切ってしまったこと。意識もはっきりとして受け答えも問題ないが、事故の際の記憶を失っている。

一日を振り返る別府史之(トレックファクトリーレーシング)

今日は距離が短くてローラーコースターのようなコースだった。最後の2級カテゴリーの登りであと少しで先頭に残れそうだったけど、ポジションが悪くて離れてしまった。すごいタフな1日だった。

集団中程で山岳をこなす別府史之(トレックファクトリーレーシング)集団中程で山岳をこなす別府史之(トレックファクトリーレーシング) photo:Kei Tsuji
※各コメントは現地取材、レース/チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイト/Twitter/Facebookより。

text:So.Isobe,Naoki.Yasuoka
photo:Kei.Tsuji,CorVos